老猫
もう、誰も抱きしめてはくれないの
醜く年老いてしまったから
春の陽だまり 背中を丸めて
冬の残り香を嗅いでいる
思い出は忘れてしまう
大切な思い出も
あなたの優しい手も
春風のように心やすく
そして、すぐに消えて行く
ただ、時が流れる
陽だまりを踊りながら
(一瞬、あの人に呼ばれた気がして振り向く)
ただ、時がが流れる
陽だまりを踊りながら
私はただ、うずくまり
冬の残り香を嗅いでいる
解説
なんか、字数が少なかったけれど、蛇足をすると老猫が天に召されてしまいそうなので、何か書かないと。
この猫は年老いた家猫で、多分、サッシのある縁側で外を見ながら暮らしている。
子供達はもう、この家にはいない。
でも、成長したその子達は、孫を連れて遊びにくる。
この猫は、面倒くさそうにその相手をし、そして、大人になった娘の手を、子猫の頃に自分を撫でてくれた主婦と勘違いして嬉しそうに喉を鳴らすのだ。
そんなGWの一場面である
なんか、気がついたらすごい評価とPV
なんだか、小公女の屋根裏部屋の不思議な贈り物を思い出しました。
素直に嬉しいです。ありがとう。
しかし、第二弾が…緊張するな(^_^)a