第五十四話 道中
思わぬ発見から6人と1匹になったが、封印の部屋を出て階段を上りきり、外に出た。
外に出て改めて穴を見てあまりにもデカい穴だったので土魔法で埋めることにしました。いきなりこんな穴できたら迷惑だよね。
「よし、ちょっと寄り道してしまったけど、仲間も増えたし、この穴を埋めて出発しようか」
「そうですわね、でもベリアルは馬車の中ですわね」
「えぇ~、お外が良いよぉ~」
「ん~、ベリアル骨でしょ~、討伐されちゃうよ、せっかく仲間になったのに、そんなの嫌だよ」
セイラの言う通り、そうだよな、流石に魔物にしか見えない、ってかテイムしたことにすれば良いのかな?
「ベリアル。いつまでもそんな格好しておるから勘違いされておるぞ、さっさともとの姿に戻らんか」
え? 元の姿って?
「ん? あっ! 完全に忘れてた、てへ」
てへぺろ、可愛いはずなのにスケルトンじゃな、ではなくて元の姿?
「んじゃ~、むむむ~!」
スケルトンだった体がまるで逆再生したかの様に、血肉が増殖し血管や筋肉が付き肌が現れ、真っ赤な髪の毛も、もうすぐ地面に届きそうなほど伸び、目を開くと真っ赤な大きな瞳で、透き通る様な白くシミ一つ無いすぽぽん美少女が現れた。
「にゃあっ! ベリアル服着なさいすぽぽんですよ~!」
ラミエルのその声に俺は後ろを向く、その前にガン見してしまったが許して欲しいです。
「ベリアル服着なきゃだよ! と、とりあえず馬車の中に!」
「とりあえず馬車の中に! ほら行きますわよ! あっ! お肌すべすべね」
セイラとナニーがベリアルを引っ張って行き、カチャと馬車の戸が開く音がして、乗り込んだのかパタンと馬車の戸がしまる音がしました。
「くふふふ。さあユウマ、ベリアルを連れセイラとナニーも馬車に乗り込んだ様じゃし、私達も乗り込んで先に進まぬか」
「そうだな、ルキ、ラミエル、出発しよう」
「ベリアルっておっぱい私と一緒でペタンコでしたね、うふふ」
ラミエルさんや、それは気にしているかも知れないから言わないであげてね。
「うむ、あやつは同郷の悪魔の中でも1、2を争うペタンコであったな、ふははは!」
「え~、ルキフェルだってそう変わらないじゃん~」
「ぬふふ、私は今急成長をしているのじゃ、触ってみい」
ベリアルは着替え終わったのか、馬車の屋根に登り、上から抗議の声をあげる。
「にゃんですと! 幻覚を見せているのかと思っていたのに、本当に大きくなっていやがりますよ! どうやったのか白状しなさいルキフェル!」
狭い御者台に4人は多すぎだよ。ラミエルは俺の膝の上に移動し、スペースを確保している。
ルキとベリアルはお互いの胸をもみもみしながら、きゃいきゃいたのしそうだ。
それから数日間、町を2か所通りすぎ、峠の登りに差し掛かり、一度馬を休ませるために早めのお昼ごはんにする。
今夜の夜営は、この峠の山頂の村を過ぎた辺りを予定している。
馬車を走らせ夕方前に村が見えてきた、予定通り村には寄らず通りすぎ、暗くなる手前まできたのだが、なぜか一台の馬車が付いてくる。
「のう、ユウマよ、いい加減諦めぬか? さっさと搾取してしまえ」
「はぁ~、馬さんも疲れただろうし仕方ないな」
そうして少しだけ広くなったところに馬車を停めた。
数百メートルほど後ろを追従してきてた馬車はそのまま近づいてくる。
今なら肉眼では見えない暗さなので、馬車ごとルームに入れ俺だけは透明ローブを羽織り、馬車が近づいてくるのを待つ。
「おい! 見当たらねえぞ! スピードをあげやがったのか!」
「だいぶ村から離れちまったからな、この先の広場までは行くぞ、そこで夜営してなけりゃ、今夜は女抱けねえぞ!」
「チクショウ、若いが美人になりそうな女が2人もいたのによ」
「そうだぜ、レベルも3の奴だから簡単だと言ったのにこのざまかよ!」
「おら、暗いんだから魔物が来ないか見張っておけ俺は御者で忙しいんだよ!」
はぁ~、称号から山頂の村から付いてきた村人達は女目当ての強姦魔であるのは分かったが、それ以外はいたってまともな称号で見逃していたのだが、······とりあえず広場まで行ってみるか。
俺は8人が乗る馬車に並走しているのだが、タイミングの悪いことに、先の広場には誰かいるようだ、篝火の光が見えている。
一応パラサイトを放ち、御者以外は搾取してしまった。
そして広場に先回りすると、そこには豪奢な馬車が停められ持ち運びハウスが設置されています。
「なんとしてでもオシリス様にお伝えせねばな、魔物をけしかける作戦が進行している事を」
「間に合いますでしょうか」
「分からん既に3か月が過ぎておるからな、カール王子が国境に向かってからは」
ほう、オシリスさんの味方の方の様です。
50人ほどの大所帯ではあるが、焚き火が数か所ありそこに集まり各々話をしている。
これなら放っておいて大丈夫だな。
広場に到着した奴ら、馬車を停めたので御者からも搾取し、ルーム入りました。
「ただいま」
「お帰りなさいユウマ、今ナニーとラミエルが晩ごはん作ってるから待っててね、それでどうだったの?」
俺は先ほどあっ事をリビングにいた3人に言って聴かせる。
「じゃあ、オシリスさんの味方が50人増えるわけね」
「あら、それはそれは良い事ですわね、数的には多くはありませんが、うふふ」
「それでユウマさん、あの村人達は?」
「ああ、そっちは広場に到着したから搾取したぞ、今頃はぐったりしてるだろうね」
「うふふ。そうなりましたのね、じゃあ心配が無くなりましたから、楽しく晩ごはんにしましょう」
そして晩ごはんが始まり空腹も収まってきたころ。
「ユウマ、私も奥さんにしてくれないか?」
「いやいやベリアル、ベリアルは俺の事好きでなりたいって言ってる訳じゃないよね? あのその、ベリアルの胸を大きくしたいだけなら、俺じゃなくても」
そうだよ、なし崩しでルキと、次に待ち構えているのはラミエルだし、そこにベリアルまで参加なんてすれば忍君と並んでしまうのだが······。
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