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第五十話 ヘキサグラム軍

 森の切れ目が見え、兵士の姿も視認出来た。


 街道沿いで沢山のテントが張られ、一応街道は通れる状態だ。


「ユウマよ、ジロジロ見られとるな、あまり良い気はせんぞ」


「あはは、確かにな、ってかこの前の暗殺ギルドの大群よりは数も多いし、何人くらいいるのかね」


(偉いさんがいるテントに入っていたら『5万の兵がぁ~』って言ってたよ♪)


(転移者が集められています、どうしましょうか? 皆さん奴隷の腕輪を嵌められています)


(マジか、称号は大丈夫か?)


(ダメダメです。17人ですね、後、犯罪の称号が無いドワーフさん達と、エルフさん達も奴隷にされています。どうしますか?)


(ん~、そのドワーフさんとエルフさんは助けないとな、転移者達は俺が搾取するよ、夜に忍び込もう)


(は~い)


「ん? 私達を止めるようじゃな、ほれ、街道に出てきよったわ」


「はぁぁ、すんなり通して欲しいよな、ステータスはレベル3くらいにして、よわよわにしておこうね、ナニーはあまり顔を見られないようにね」


「「うむ!(は~い♪)」」


 通常のスピードで馬車を走らせ、街道を塞ぐ兵士達に近づいていく、そろそろスピードを緩めるかね。


 馬車は、徐々にゆっくりになり兵士達の前で停まった。


「ご苦労様です。どうかしたのですか?」


 一応下手から話しかけてみよう。


「うむ、お主達は国境の砦から来たのだな」


「はい、そうですが」


「ふむ、上手く抜けたということか、馬車の中をあらためても良いか?」


「はい、開けますね」


 誰もいないが開けてあげよう。ってか砦を襲った事を知っているようだし、こいつらはやってしまうのが良いかなぁ。


 御者台から降り、馬車の戸を開けてみせる。


「どうぞ、誰も乗ってませんがね、あはは」


「うむ、よし、屋根の上の者を入れて3人か」


「はい、猫はいますがね」


「くだらん事は言わんで良い! よし、さっさと立ち去れ!」


「はぁ、何かあったのですか?」


「貴様達が知る必要は無い!」


 へいへいそうですか、あははは。あぁ、今夜まで待つの嫌になるなぁ。


「では、行きますね」


 御者台に登り、馬車を走らせ始めると、後ろから兵士達の話し声が聞こえた。


「なんだあいつらレベル3で生活魔法しかスキルが無かったぞ」


「使えそうなら奴隷として捕まえるつもりだったが、アレでは食料の無駄だな」


 なんて事を言っているので、寄生(パラサイト)だけ全ての兵士と、転移者に、馬車をゆっくり走らせながら放って行く、十分ほどかけて兵士達の間の街道を走り、寄生も完了したので、スピードを上げて離れて行く。


 辺りが薄暗くなった頃馬車を停め、持ち運びハウスを設置し、セイラとラミエルを呼び戻し晩ごはんにする。


「セイラ、ラミエルお疲れ様、あの後はどんな感じだった、俺達の方は結構長い間、あの視線があったが、薄暗くなってやっと無くなった」


「ほんにのう、しつこい視線じゃったぞ」


「そうですわね。私が死んだ王女とは気付かなかった様ですし、あの人達は顔を知らない様ですわね」


「あはは、偉いさんなら分かったかもね~、そうそうこの軍隊は言ってた通り、チェルノーゼム王国に攻め込むみたい。国境砦の作戦は攻め込んでいる後ろから叩かれる事も危惧していた様子だよ、人工スタンピード作戦終了して、こっちに合流してから攻め込む作戦ね」


「奴隷の他には魔物寄せが大量にありました、モンスターハウスの魔道具も十個一緒に置いてありました」


「その分だと、砦の作戦はチェルノーゼム王国にも使う様だな」


「うん、でも兵士さん達不満を持っている人達もいたよねラミエル」


「はい、衛生兵は不満たらたらでしたね」


「ふむ、じゃったら一枚岩ではないのか」


 その様だな、指揮権を持った奴を奴隷にして、王都に戻してしまおうか······。


「なぁ、セイラ、あの軍団の偉いさん達を全て奴隷にして、王都に帰るようにしようか、流石にあの人数の兵士さんを搾取してしまうと、王達に仕返ししても、この国の戦力が下がってしまってヤバくなると思うんだ」


「それはありそう」


「そうですわね。仮にオシリス様が王位に着いたとして、国が弱体化してしまっては他国に攻め込まれるだけですわ、それで困るのはこの国の民ですわよ」


 そうなんだよ、討った後も考えておかないとな。


「王都に帰すより、そのオシリス様に見方してもらった方が良くないですか?」


「ん~、みだりにオシリス様側に兵を増やすのは止めておこう、増やしてしまい、王都に行けばそこで同じ国同士の内乱になってしまうからね、そうだ、宣戦布告はしてあるのかな?」


「あっ、それはしてないみたい」


「はい、やっていませんね、『宣戦布告はしておらんから敗けは許されんぞ!』って言ってました」


 無茶苦茶だな、魔物をけしかけ弱らせた後で兵を進める予定なんだから負けるはずがないと思ってるのかね。


「なんじゃそれは、無茶苦茶じゃな、その王はこの国にとって毒にしかならんぞ」


「我が父ながら無茶苦茶過ぎますわ」


「よし、偉いさんの奴隷化と王都への帰還作戦、転移者と犯罪奴隷は俺が搾取してスキルを無くし、その他の奴隷、借金奴隷は仕方が無いか、それ以外の奴隷の解放をやってしまおうか」


「岩山から行くのじゃ、あそこにも指揮者はおるじゃろうしの」


「よし、作戦開始だ!」

 読んでくれて本当にありがとうございます。


これからも読んでもらえるように頑張ります。









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