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第三十七話 報酬は保留で

 入門のため列に並んでいるのだが······。


「ユウマさん、見られてますね」


「ああ。俺でも屋根に兵士が縛り付けられていたら絶対見るぞ、見ない方がおかしいよな」


「それに門兵さんも来ますね。まだあんなに門まで遠いのに、あはは」


「これはチャンスかも知れないぞ! 『列から出て付いてきてくれ』パターンに突入かも」


「何か以前にあったような言い回しですね」


「ん? この街に来た時に、ロイバーって伯爵の息子だった奴を捕まえて来たからね。後、ベトベト······ベトなんちゃら男爵とその嫡男も居たぞ」


「あはは、それは付いてきてってなりますね」


 そんな話をしているとやって来ましたね。


「すまぬが少し聞きたいのだが」


「はい。なんでしょう」


「そ、その屋根の上の騎士達はなんなのかね?」


「今流行りのクランの連中ですよ。絡んできたので捕まえました」


「何! 本当か! し、証拠はありますか!」


 あら、敬語になっちゃったよ途中から。


「ん~と。命令、正直に答えてね。あんた達は盗賊しているクランのチームアースか?」


「「そうだ! そうだ!(そうだ! そうだ!)」」


「ね、これで証拠になるかな? 鑑定すれば一発で犯罪者って分かりますし」


「すまない、鑑定は勉強中なのです」


 おお、頑張って下さいね、中々難しいかもしれませんがあると便利ですから。


「よ、よろしい。列から出て付いてきて下さい」


(よっしゃぁ!(マジでパターン!))


「分かりました」


「何とかおやつの時間には帰れましたわね。伯爵さんの所に行くのですよね」


「それしか無いだろうな、さっさと渡してゆっくり寝たいよ」


「あはは。明日出発予定ですよね? 一緒に出てまた僕はテルースと先行しますよ」


「そうだなあの4人は馬車で移動だよな、シェアしてしまおうか」


「それなら先行しながら僕が教えても良いですよ」


「そのパターンもありだな、聞いてみて決めるか」



 そんな話をしながら門をくぐり、前と同じパターンで領主さんの屋敷に入りました。



「ユウマさん、この屋根の人達下ろしてしまいますね」


「ん? ちょっと待ってね、命令、屋根から降りて適当に整列してくれ」


 そう言って、縛っていたロープを収納して外してやると、ごそごそ動きだし屋根から降り、整列した。


「おお! その手がありましたね」


「だろ。そうだお前達、この他に何か計画立ててるの?」


「無い、まさかスタンピードを何の被害もなく終わらせるなど考えも付かん、それにこの屋敷はカウフマン伯爵の屋敷だろ?」


「ああ、そうだが」


「この屋敷に突入した者達がクランの最上位者達だ。その者達が突入して、屋敷が原形を留めているなら失敗に終わったのだろう? 我等もスタンピードの成り行きと、行く末を確認する部隊だったからな」


 なるほど、なら後はそこまで強くない人達が残ってるのかな。


 ん? それってめっちゃ居るよね······。まぁ、この国やこの国の領主さんに頑張ってもらいましょう。


「ああ、帰ってきたね。昨夜は助かったよ」


 カウフマン伯爵さんが屋敷から4人を連れて出てきた。


「ただいま戻りました」


「うむ。また捕まえた様だな、ん? おい! この者達がクランのメンバーだと! その鎧の紋章は自警隊の物だ、自警隊の中にまで入り込んでいたのか!」


「いや、自警隊とは名乗っていないがチームアースがそう呼ばれていた。普段は町や村の周りにいる魔物を倒していたから勝手に呼び出しただけだ」


 はぁぁ。それならチームアースと名乗り称号に出たが自警隊とは名乗ってないから出ないのか、分からんわそんなもん!


「ぐぬぬぬ。まあ良い、捕らえるワードが増えたからな、よし、そいつ達を連れて行き詰問せよ」


「はっ」


「あっ、命令だ、聞かれたことには正直に答えろ、後チームアースについても知っている事を全て話せ」


 そうして連れてきた奴らは連れていかれた。


「しかしお前達はあ奴らを捕まえるために出ていったのかね?」


「ん? いや、あいつらが西の森からここまで魔物寄せを撒いてたからスタンピードがおきたんだ、それを解決しに行ってた」


「ん? スタンピード? き、聞いていないぞ? 本当の事か?」


「馬鹿デカい地龍が2匹者いたぞ」


「地龍? それを5人で?」


「いや、俺とこっちの3人で、後、フウとお母さんも手伝ってもらったぞ」


「はい、僕とテルースはこの屋敷に攻めてくる奴らを無力化してから行きましたが終わってましたね」


「おい······」


「はっ」


「この者達の(おこ)なった事をまとめてくれないか、少し疲れたようだ、休んでくる······」


 そう執事さんに言った後、とぼとぼと屋敷に戻って行った。


「だ、旦那様······私も、休みたい気持ちなのですが······」


「あはは、俺達も徹夜したから休みたいのですがね」


 それから2時間ほど事情聴取され、宿に帰り朝まで死んだ様に寝たのだった。



 翌朝12時間以上寝たので、徹夜した俺達5人はスッキリ目が覚め、奴隷から解放した4人はまだ眠そうだが馬車に乗り込み宿を出発した。


「ユウマ、たぶん褒美を頂けますわよね?」


「私もそう思うな、良いの?」


 運転は忍君に任せ、馬車内は俺以外全て女性だ、ちょっと忍君が屋根にいた気持ちが分かった気がする。


「ああ、こんな事でいちいち貰ってたらまた王都でとか言われそうじゃん」


「あ~、言われる気がするね」


「確実に言われますわね、うふふ」


「だから良いじゃん、テイラーやフィナには終わったら会いに行くって言ってあるからその時に貰えば」


「そだね、それ貰ったら冒険者Sランクになって、異世界旅行だね」


「そうそう。色んな所を見て回ろう」


「うふふ。お付き合いいたしますわね」


(ユウマさん、門を出ましたよ、少し走って休憩の時に分かれましょうか)


(おっ、了解、それで良いよ、運転頼むね)


(了解です)


「また、先に行って貰うのね」


「ああ、そうだ! サラ、ミリー、未来、凛花に、シェアしようと思っているんだ、それからこの先サラとミリーはトラウト領のご両親の元に早く帰って貰うために忍君達と先行してもらう予定なんだけど、その道中に忍君が修行をつけてくれるから未来と凛花も同行した方が良いかなって思うんだけど」


「良い考えですね、私は賛成だよ」


「ご両親に早く会わせて上げたいものね、私も賛成ですわ」


「「お願いします!(お願いします!)」」


 全員賛成だな。


「よし、行くよ、シェア!」


 玉が4つ放たれ4人にそれぞれ吸い込まれていった。


「よしよし完了、ステータスが物凄く上がっている筈だから動きに慣れるまで気を付けてね」


「「はい!(はい!)」」

 読んでくれて本当にありがとうございます。


これからも読んでもらえるように頑張ります。









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