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第二十四話 忍者が居ますよ

「お待たせ」


 そう言い俺達のところに来たのはパティさん。


「お母さん! どうしたの?」


「うふふ、奴隷として捕まえてあった者を引き渡しに行っていたのよ、すると今度はテイラーが捕まえたと言うじゃない、娘の晴れ舞台なのよ、見に来るに決まっているじゃない♪ おめでとうテイラー」


「ありがとう♪ お母さんみたいに二つ名が付くように頑張るよ」


 付くなら盗賊狩りでお願いしたいよね。


「首狩り姫♪」


 そっちかい! テイラー、考え直そうよ。


「だって、お姫様だよ♪」


 うんうん、じゃあ首狩りじゃない姫を目指そうね。


「あの、少しだけお話を聞かせて貰いたいのですが、よろしいでしょうか」


 衛兵さんの事をすっかり忘れてたな、あはは。


「はい、何をお聞きになりたいのですか? 私に分かる範囲ならお答えしますね」


「ご協力感謝します。まずは······」


 まあ、テイラーみたいに幼い子がどうやって捕まえたのか知りたいよね。


「······疲れてしまったのか動けなくなったところを頑張って、この人達に奴隷の腕輪を着けました」


 うんうん、俺の能力、スキルについては触れずに上手く説明できたと思うよ。


「ふむ、特に問題はありませんね、鑑定をお持ちなら見分けるのは容易(たやす)いですね、私も見習って覚えようと思います」


 そして、一人銀貨二枚、五人で大銀貨一枚の報酬を貰い、衛兵達はまたパティさんと衛兵の詰所に戻っていった。


 普段は銅貨五枚、五百プルのお小遣いが、いきなり十万プルの臨時収入だ、テイラーはニヨニヨしながら、大銀貨を眺めている。


 するとそこにさっきから気がついていたのだが、こちらに来たばかりなのか、学生服を着ているレベル1の男一人、女性五人の合わせて六人の集団、鑑定してみて、男の子の称号には何も無かったのだが······こちらに近付いてくる。


「ユウマ、またかなぁ、テイラーにおかわり?」


「うふふ、そうとは限らない可能性もありますわよ」


「男の子の称号はクリアだからね」


「私の出番でしょうか、まだまだ腕輪はありますよ♪」


 そしてまっすぐ俺達の方に近付いてくる転移者達、やっぱり俺とセイラって転移者に見えるのかなぁ、確かに黒髪黒目だからな。


「あの、少しお話を良いですか?」


 おお、まともに話しかけてくる男の子、職業は忍者だけど、今のところは良い子だな。


「はい、何でしょうか?」


「ここでは、良いのかな・・・・・・・・(転移者ですよね?)


 ほおぉ~ちゃんと小さい声で確認するなんてこの子()良い子だな。


「ん~、こっちは四人居るけど大丈夫だよ、場所は変えた方が良いかもね」


「では、あまりこの辺りの事知らないので、良ければ良い場所教えてくれますか」


「了解、皆も良いかな」


「私は良いよ」


「私も大丈夫ですわ」


「どうする、私のお家にしようか?」


「良いのか、ペイジさんに怒られない? 知らない人を家に連れていったりして」


「大丈夫だよ、私前に孤児院の子供達を沢山連れて帰っても怒られなかったよ♪」


 それは何か違う気がするけどね、あはは


「じゃあそうしようか、えっと六人ともだよね?」


「はい、お願いします」


「よ~し♪ 私に続けぇ~♪」



 六人の転移者を連れてペイジさんのお屋敷に戻り、一応応接室を貸して貰い、なぜかペイジさんがお茶を入れてくれている。


「ペイジさん、当主がお茶を入れるって駄目だと思うのですが」


「ん? 大丈夫ですよ、今はちょうどメイドさんの休み時間ですので」


 いやいや、駄目でしょう。


「お父さん、お茶菓子は?」


「あっ! 忘れてました、確かここにいつも入れていたはずです」


 そう言い、お茶セットを乗せてきた台車の下の扉を開け確かめている。


「ありました、クッキーですね、紅茶に合うでしょう♪ ところで、そちらの方々はどう言った者達でしょうか」


「それが、これから話をするところですね、合ったのも、つい、先ほどですから」


「そうよお父さん、一応転移者ってところは分かっていますが、それだけですね」


 何が目的か分からないから、ちゃんと聴かないといけないよね、いつでもパラサイトは発動出来るようにしておくけど。


 寄生(パラサイト)


 よし、五つの種は()けた。


「ここには転移者を知っている者しか居ない、だからどうして声をかけてきたのか、何が目的か教えてくれないかな」


 やっぱり男の子が喋るようだね。


「はい、僕達は数時間前になりますが、この世界に転移してきました、そしてその時に、転移者同士で戦いをする事が自分達に課せられている事を知りました」


 転移してきた時にか、神様に聞いたのかな?


「しかし、それだけです、スキルも最低限、お金も無く、ここがどこかも分からず、ラノベであるような冒険者ギルドを見付け、登録をしたまでは良かったのですが、これからどうすれば良いのか」


「ん~、なるほど、とりあえず君の話は分かりました、ところで、他の五人の方は制服もバラバラですが、同じ学校では無いのですか?」


「ああ、この子達とはこの街で出会いました、ちょうど君達に話し掛ける前に、この子達も来たばかりだそうで、女の子同士で集まれるなんて羨ましいです」


 ん~、もう良いかな、HPは、少しだけ残して、搾取エクスプロイテイション


「さて、女の子五人は犯罪者ですね、窃盗、強盗、恐喝、詐欺、そして殺人」


「チッ、バレちゃったかあ~、こんな貴族の家にまで入り込めてラッキーだけど、貴方もこちらに来たところみたいね~、レベル1で生活魔法しかないなんてザコ過ぎるわ」


「バレちゃわないように喋らなかったのに、いつ誰が鑑定したのか、まぁ良いわ、まずはお金をいただこうかしら」


「ええ~、そこのおじさんさっさとお金を用意してね、そうよ、このお屋敷も貰っちゃおうよ、私って天才じゃない♪」


「きゃははは、おじさんお茶じゃなくて、お酒も用意してね」


「それもだけど、お腹空いちゃった、おじさんご飯もお願いね。それからお風呂はあるよね? 無かったら、殺っちゃうよ、あははははは!」


 ん~、ダメダメだな。


 残りも、搾取エクスプロイテイション


「あ~、とりあえず君達ってレベル1だよ、確認してみなよ」


「はぁ~、何かしんどい、何でそんなの見ないといけないのよ、私はレベル50よ······あれ?」


「嘘っ! レベル1だ······」


「え~私も~」


「嘘、スキルも何もなくなってる」


「私の魅了スキルも無くなってる······」


「あ、あの、これはどんな状況?」


 そりゃ、分からないよな。


「後でちゃんと説明するよ」


 先に腕輪を嵌めてしまおう。

 読んでくれて本当にありがとうございます。


 ほんの数秒、私にお時間を下さい。


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 読んでいただき、ここまでお付き合いありがとうございました。


 これからも読んでもらえるように頑張ります。

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