淡い日々
堪えても、隠しても、
空しさ、寂しさの風。
ため息が出る、
どうしても出る。
知る人のない冬の
日常に届くという。
もうすぐの春を
感じられても。
ペールカラーの風に
溶けたくなった。
ほんとはあなたと、
暮らしてみたかった。
通りにある街路樹の
枝先が揺れている。
励ましてくれるかしら。
震えながら。
願っても、祈っても、
あの人には届かない。
涙がにじむ。
やっぱり、にじむ。
ペールカラーの空へ
飛びたくなった。
ほんとにあなたと、
いつか帰りたかった。
あの淡い思いの色は、
生きたことの証で、
愛したことの滴で、
その涙の素になる。
もう一度生まれたら、
生まれ変われたなら、
初めから、ずっと初めから、
出逢えますように。
ペールカラーの花で
咲きたくなった。
ほんとのわたしで、
日々を抱き締めて。