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貨車

作者: 今井キマリ
掲載日:2021/05/09

"男同士のほうがずっとよくない?"


リモートで話しながら、


アーニーは呆れた。


"アンタみたいなまともじゃないのが


なんで女なのかね。


アンタの方が幸せよ。"


多数派に選ばれた女が


壊れている時代。


くじらの言っていたことがわかる。


保と悠太みたいのが、


そもそもの多数派ゲイではない。


なんなら身体を求めた挙句、


イヤになって


本当に死んでしまった


友人も多い。


努力すれば


幸せになれた女=アンタ型に


話すのも嫌気がさす。


ビアンの友達のがまだマシ。


筋が通っている。


まだというより、かなりマシだ。


"じゃまたね。"


それでもアーニーはアンタ型を


なんとなく嫌えない。


というより、初めから好きじゃない。


だからくじらに


"お前、呪われるよ。"


と言われる。


気づいたらそれから30分も経っていた。


保からLINEが入っている


"頭の悪い女の


カウンセリングしてると


頭腐るよ。


アーニー、優しいというより


冷たすぎ。"


自分がアドバイスしないから


アンタ型は腐ってるフリ。


アーニーはLINEを返信する。


"あたし、前衛芸術の貨車よ。"


保からLINEが返ってくる。


"タチ悪い!"

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