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雑貨屋売買日誌  作者: 毛ムチ
9/25

雑貨屋売買日誌10

少し下ネタあります。

窮地を脱して新たな地へ…


っと。セルシウスを忘れていた。


やはり大砲ではダメージすらないか。

奴が飛び上がり船に向かってくる。

彼らで勝てるか?いや、勝てたとしてもこの船は無事じゃ済まない。となればあれか。


ハロルド「………ふんっ…!!」


セルシウス「…………!!!」


ゲルクメルカルビハール「……………!!」


ゲルク「……ってあれ?奴が逃げていく?」


ハール「………」ガタガタ


ゲルク「ハールしっかりしろ…っ!力が入らない…?

何をしたんですか?」


私は人差し指に着けている指輪を取って見せた。


ハロルド「これの指輪についている宝石は魔界に生息する「キラーフェニックス」の眼を使っていて、これを持つ者の殺気を数十倍にまで膨らませることができます。」


ゲルク「魔界…。しかし、よくそんな代物を持っていましたね。」


魔界は魔王城の真下。6000km下にあると言われるこの世の地獄。そこには魔王軍の本軍がおり、そこに入れられたものは全員魔王に服従するという。


言えない。勿論そんな所に私は行けない。しかし、先日使ったチートで手に入ったなんて言えない。


ハロルド「まあ、危険は去りましたし早く旅に出ましょう!」


そう言って私は舵を握った。両親が考古学者だったので航海術は人並み以上にはあるだろう。

食料などは魔王軍の港から取ってきたし実質あそこは落ちたことになるだろう。


ハロルド「さて、この方向かな?カルビさん、帆を右に傾けてください。」


ゲルク「俺たちがまず向かうのはここ、カラウス諸島。ドランフ王国と北キイームのあるリントン大陸とネケディ大陸との中間にある島だ。」


メル「確か、観光地として有名なとこじゃなかった?何をしに行くの?」


ハール「古代の種族、ジェラル・フィッツ族だね?」


ゲルク「その通りだ。彼らは奇妙な術を使うことで有名だ。とは言ってもこの旅にこれと言った目標はない。ただ一度魔王軍から離れるだけさ。修行にもなるしね。」


メル「あれ?カルビどうしちゃったのかしら?」


カルビは海に顔を出して吐いていた。

初めての船だ。逆に船酔いしない3人の方が珍しいだろう。


カルビ「………」



ハロルド「久々の船でちょっと疲れてしまった。」


そう独り言を呟いてベッドに横たわると壁の奥から変な音が聞こえてきた。隣の部屋は確かゲルクの部屋だ。壁に耳を当て聞いてみると、


ギシギシ、ギシギシ 「アァ モットオ シテェ」 「トットトイケ」「イイノォ キモチィ」 


………聞かなかったことにしよう。


しかし、時間が経つごとにその音は大きくなって遂には朝までそれが続いた。

お似合いの2人だとは思ったが、まさかそんな仲だったとは。



同じ日の夜 ゲルクの部屋


ゲルク「海は広いな。大きいな。でも疲れた。寝よ。」


そう言って俺はベッドに横になったがその時。


メル「ゲルク!まだ起きてる!?」


ゲルク「ヒャイ!」

いきなりだったのでびっくりした。


ゲルク「っていうかなんのよう?俺寝たいんだけど。」


メル「今日のお昼。アナタは大怪我までして頑張ってたのに、私は何もできなくて……だから…」


彼女はそう言いながら皮でできた紐を取り出した。


ゲルク「え!?まさか自殺を…!?待て!早まるな!」メル「お仕置きして……///」


ゲルク「………」


メル「……///」


ゲルク「……帰れ……!」


メル「そんなこと言わないで!!早く!私を殴るなり縛るなりなんなりしなさいよ!」


ゲルク「それ、お仕置きじゃなくてお前の願望だろうが!!ドMが!!」


メル「もっと言って!!」


ゲルク「言わねぇよ!とっとと自分の部屋に帰って寝ろ!」


メル「嫌だぁ!!虐めてくれなきゃ嫌だぁ!」


ゲルク「カルビにでもたのんでろよ!!」


メル「ゲルクじゃなきゃ嫌!!ゲルクくらいの痛みが丁度いいの!!」


ゲルク「知らねぇよ!!お仕置きして欲しいんだったら辛いことしろ!!放ったらかしにしてやる!」


メル「それもあり!!」


ゲルク「どおすりゃいいの!?」


メル「一緒に寝て!」


ゲルク「帰れ!変態女!!」


メル「アァ!もっとしてぇ!!」


ゲルク「自分の部屋にとっとと行け!!」


メル「イイノォ!!気持ちいい!!


ゲルク「気持ち悪りぃ!!明日から俺に近づくな!!」


メル「じゃあ、今日はいいのよね!?」


ゲルク「そういうことじやねぇ!」


そんなこんな言い合っているうちに朝になってしまった。



そして何故か今朝は店長さんがよそよそしい……

俺、何かしたっけ?

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