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鬼教官の熱血指導

昨日のPVが1180アクセスでした!1日の最高アクセス数更新です。やったー!


いつも読んでいただきありがとうございます!

「出力の調整って言うと、要は小さく出せってことだよね?」


「そうよ!今のトーヤがなんとなく魔法を使うと、多分パリーンね!パリーン!」


パリーン?・・・指輪割れるのか。せっかく、ロヴィからもらったんだ、粗末にはしたくないな。


「妖精の巨体からして想像はしていたが、それほどなのか。」


「ぷふふ、巨体って!でもそうね!練習用のビームや魔導刃の出力制御が突破されちゃうくらいは強いよ!」


「あの2つって何かのセーフティーあったのか・・・突破したような感覚は無かったけど。」


そう言うと、コウが理解できないものを見る目でコチラを見ている。

自分と、他の人の魔力量の差なんて気にした事が無かったからなあ、きっかけもなかったし。


「出力制御って、突破出来るような性質でしたっけ・・・一定の出力に到達したら、それ以上強化されなくなるといったものだったと思うのですが。」


「・・・そのはずだが、制御しきれない量と圧力で流し込んでしまうんじゃないか。このまま使うと発動体が壊れるってのはそういう事だろう。」


俺を放置して二人でコソコソ話さないで欲しい。聞こえてはいるけど、なんだか寂しい気分になる。


「二人と一緒でよかったねトーヤ!自分が化け物って気づけるでしょ!ぷふふ」


酷い言われ様。でも正直、化け物って言われて悪い気はしない。

強い盾出して、『バカな!これを防いだだと!?』とか、ビームで『私の防壁がこれほどあっけなくと突破された!?』とかやってみたい。


「だから、ここで制御をおぼえちゃいましょ!じゃないと学校で大変よ!」


人がファンタジーな妄想に浸ってる中、現実に引き戻す言葉はやめて欲しい。

でもそうか、学校か。ちょっとした魔法で学校の施設を破壊しまくる問題児、とかになったら将来に響きそうだ・・・


「わかった、練習しよう。どうすればいい?」


「最小限の魔力での発現を練習しましょ!これはすぐ出来ると思うよ。」


「防御隔壁は2工程の魔法だからな、制御する要素も少ない。それ程難しくはないはずだ。」


なるほどなあ、ちゃんと考えてくれてるのは有り難い。2工程ってのはなんだろう、範囲と威力の指定とかかな。


「工程ってのは、防御隔壁の場合は大きさと硬さって意味であってる?」


「そうよ!まずは手のひらくらいの大きさで薄い隔壁を作ってみましょ!」


手のひら・・・?無意識に出してた時のサイズは、最小でも全身が余裕を持って隠るくらいだったか。できるかな・・・やってみるか。


--


・・・調整に10分程かかった。

どうも、勝手に出ていく魔力をあえて減らすって、出力を増やすのより余程難しいらしい。俺が練習している間に、コウやレアは小指サイズの防壁を軽々出していて、焦る。

「それじゃ!次はもっと早く出せるようにしよう!」と言われさらに30分。コツはつかめてきて、1秒かからず手のひらサイズで出力できるようになったが、コウやレアはついに1cm程度にまで抑えられてしまった。


敗北感を感じていることを察されたのか、コウがフォローしてくれる。


「補足しておくが、トーヤは基本の出力が高すぎるから制御の難易度も上がるだけだ。俺達はそもそもそこまで難易度は高くない。」


強すぎる力の代償って奴だな!・・・と、前向きに解釈しておこう。


「じゃあ次は練習ね!コウとレアは軽めの魔法をトーヤに撃って!トーヤは、それで割られる程度の防壁を出してみてね。」


「割られたら当たっちゃうんじゃ・・・?」


「ぷふふ、そこは私が守るから大丈夫!ぎりぎり割れる程度がわかれば、それをちょっと強くすれば割れずに守れるわけでしょ?出力の制御と魔力の節約の2つが上手になれるの!名案でしょ!」


エヘンと胸を張って、自慢気に名案だと言われると、否定しないであげたくなる。

チルの言う通り、自分にとってプラスなのは間違いないんだ、頑張るか。


「わかった、やってみるよ。」


そう言うと、食堂が青空空間に変わる。練習用の空間かな、妖精ってノーモーションでいろいろできてずるいよなあ。・・・現実逃避してる場合じゃないか。


「それじゃあ、軽く撃つぞ。」


------


何時間経ったんだろう・・・途中休憩を挟みつつ、ひたすら練習することで、かなりマトモに制御は出来るように成ったと思う。最初は固定した位置から撃ってくるだけで、すぐ慣れたから楽勝かな?って思っていた。

その油断を見抜かれたのか、今度は割られずに防御するよう言われ、そこから妙に素早くなった二人が、数メートル飛び跳ねながら3次元で角度差付けて撃ってくるという、ハードモードに切り替わり、涙目になりながら必死に防御し続けた。防御に失敗してもチルが守ってくれるのはわかってるけど、火・氷・雷・レーザー・緑色の液体、よくわからん黒い玉等、食らったら痛いだけじゃすまなそうな物が飛んでくるのは心臓に悪い。


今度はトゲか!なんで二人共こんな多彩な攻撃手段持ってるの!防御隔壁ぃー!

ガキン、と金属音が聞こえ、防御に成功したことがわかる。トゲは金属製だったか。

トゲを防いだのが合格ラインだったのか、チルがこの特訓の終わりを告げる。


「うん!これくらい出来れば大丈夫かな!」


や、やっと終わった。見ると、コウとレアも肩で息をしている。

あんな忍者めいた動きしてたら疲れるよなあ。これだけ魔力があるなら、狂った両親に殺されずに残ったのも頷ける。


ニッコリ笑う鬼教官(チル)がさらなる地獄を告げる。


「それじゃあ、魔法覚えようか!」


空を仰ぐ。仰ぐと言っても全視界空だから俯いても見えるのは空だけど。

ああ、綺麗な青だなあ。

いつの間にかブックマークも40件いただき、嬉しい限りです。

序盤の路線に悩んでいた頃が嘘のよう。


何にせよ、続けていくことが大事なんだなあと思う今日このごろでした。


引き続きお付き合い頂けると幸いです。

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