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ハズレJob【英雄】で異世界無双〜ゲームでは初心者向けのJobが、異世界ではチートでした〜  作者: INGing
1章 VR→R、ゲームの中によく似た世界
12/22

兎’s新兵訓練、上手に剥げました

ブックマークありがとうございます。

そこそこおもしろい・続きが気になる・もっと読みやすく書け・設定厨乙、など感じましたら評価&感想お待ちしております。

 30分程歩き回った結果、レベル1の魔物【グラスラビット】を見つけた。

 ヒデオを見つめぴょんぴょんと跳ね回るグラスラビット、それに対しヒデオは腰に佩いた鉄の剣を――抜かない。



「盾術の練習にちょうどいい、相手になってもらおうか」



 すっと左手に持った皮の盾を突き出し、ふりふりとグラスラビットに向けて揺らすヒデオ。

 まるで闘牛士が牛に大して赤い布を揺らすかのよう、スキル【盾術:挑発】の予備動作だ。


 それに誘われたのか、グラスラビットはヒデオ目掛けて体当たりをする。



「ふんっ!」



 グラスラビットが飛びかかってきたタイミングに合わせ、皮の盾をぶつけて弾き返す。

 数メートル後ろへと下がったグラスラビットは、体制を立て直し再度体当たりをかます。


 ぶつけて弾き返す、ぶつけて弾き返す。


 何度も体当たりをしてくるグラスラビットに対し、何度も盾をぶつけるヒデオ。

 これはAWO内にてヒデオが磨き上げたPS、通称【ジャストガード】と呼ばれる物だ。


 タイミングを合わせ、地面を踏ん張り身体全体で盾を押し出す。

 そうすると、魔物の身体を数メートルノックバックさせたり連撃を中断させる事が出来る。


 AWOの、スキル枠から外れた技能スキル


 副次効果として【鎧術】の鉄壁と重化、それに【盾術】の盾撃と挑発の熟練度も上がるという優れものだった。

 完璧なタイミングで捉え続ける限り、シールドの損耗値も増加しない。


 ただし、そのタイミングはかなりシビアだ。

 10年もの間、毎日8時間をAWOに費やしようやく掴めた程に。


 時間にして数時間、延々とその作業を繰り返し――日の位置はすでに、真上を過ぎていた。

 途中から他のグラスラビットも参戦し、10数羽からの体当たりを連続で弾き続ける。



「ふっ、はぁ! ……そろそろかな」



 大量のグラスラビットに対して、寸分違わぬタイミングで受けては弾き返す。

 回数にして数千回、傍目に見ていて正気を疑う程の光景。

 そこまで来てようやく、ヒデオは剣を抜いた。



「っそい!」



 今度は、体当たりに合わせて剣を振り下ろしていく。

 その際にもコツがあるのだが、レベル1の魔物程度”1撃”で終わってしまう。

 スパスパスパスパ――っと、まるで雑草を払うかのように次々と切り捨てていった。



「うう……覚悟していたとは言え、少し辛いな。まぁ、吐くほどでは無いけど」



 グラスラビットを殲滅し終えた後、少しだけ顔を青褪めるヒデオ。

 いくらAWOと同じ感覚で戦えるとは言え、実際の生き物へと変わった魔物を殺すのはまだ慣れない。


 飛び散る鮮血、溢れ見える臓物。


 平和な世界に住んでいたヒデオが、これらの物に耐性などついているはずもなく。

 しばらくは魔物を倒す度に、このように顔を青褪めさせる事になってしまうだろう。



「慣れるしかない、よな。ってか、ドロップってやっぱり無いんだな」



 グラスラビットを10数羽、ヒデオの周囲には死骸が散乱している。

 AWOでは、倒したら死骸はすぐに消え【アイテム】にドロップ品が自動で収納される。



「もしかして、剥ぎ取りとかしないとダメ?」



 いつまで経っても消えない死骸に、何度確認しても【アイテム】に現れないドロップ品。

 ゲームでは無く、現実になった弊害かと……ヒデオは、比較的きれいなグラスラビットの死骸を手にとった。



――『草兎の耳』を手に入れました。



 耳を短剣ダガーで切断し【アイテム】に収納すると、そんなアナウンスが聞こえた……気がした。

 実際にした訳では無く、恐らくヒデオの脳内で再生された幻聴の類であるのだが。



「やっぱり、剥ぎ取り制かぁ。某狩りゲーみたいに、短剣ダガーで数秒こちょこちょしたら手に入る……とかだったら、良かったのに」



 短剣ダガーで乱暴に”グサグサ”と死骸を切り刻み、素材を採取するゲームを思いだすヒデオ。

 脚の位置なのに嘴が手に入ったり、尻尾の位置から逆鱗が手に入ったりする。

 そんな簡単な剥ぎ取りだったら、どれだけ良かったか。



「っと、思考がそれた。コッチの、身体の方はどうしたらいいんだ? 確か第2ドロップで毛皮とか手に入った筈だけど……」



 思考を元に戻し、耳を失ってしまったグラスラビットを見つめる。



「まさか、こっちも”剥ぐ”の? いやぁ……流石に無理だわ」



 耳を切り落とすくらいならヒデオでも可能だが、流石に毛皮を剥いだりは難易度が高い。



「うーん……ま、いいや。このまま【アイテム】に突っ込んじゃえ。後で、誰か剥ぎ取りが出来る人にお願いしよう。そうしよう」



 悩んだ結果、そのまま【アイテム】に丸ごと入れて誰かに丸ごと投げる事にした。


――『草兎の毛皮』を手に入れました。

――『草兎の肉』を手に入れました。

――『草兎の骨』を手に入れました。

――『草兎の心臓』を手に入れました。

――『草兎の魔石』を……



「なんてね、そんな便利な機能が……ある!!」



 丸ごとグラスラビットを【アイテム】に放り込んで、そんな都合の良い妄想をしながら【Menu】を開いた。

 すると【アイテム】欄に、各『草兎の〜』ドロップがずらりと並んでいた。



「マジか、やべぇな。レアドロップとか、関係無しかよ」



 ヒデオが見た限り、グラスラビットから手に入る可能性がある”ドロップ”の全てが手に入っていた。



「いや、確かに……レアドロップが中々落ちない時には”ふざけんな、死体がそこにあるんだから好きな所持って行かせろやクソが”とか思った事は、あるけどさぁ」



 そうやって、ぶつくさ文句を言っているヒデオの表情は笑顔である。



「大体、一匹の魔物から1〜2個しかドロップしないってのもおかしいよな。やっぱそこは、ゲームって事かー」



 この世界に来て初めて、嬉しい方のAWOとの差異。

 次々とグラスラビットの死骸を【アイテム】に放り込みながら、嬉々として文句を言う。


 全ての死骸を収納し終えた後、先程までの不調は嘘の様に消えた。



「よし、終了。そう言えば、腹減って来たな……そろそろ街に戻るか」



 時刻は既に、お昼を回っている。

 ヒデオは昼飯のついでにクエストの報告へ向かうべく、ギルアスの方へ向けて歩き出した。

上昇した数値は、横に↑○○と記入しておきます。

――――――――――


Name:原田 英雄


Age:18


Rank:1


Job:英雄


Level:1


Exp:52/1000↑48



HP:770/70(+700)

MP:770/70(+700)

Str:7(+70)+38

Vit:7(+70)+77

Int:7(+70)+38

Min:7(+70)

Dex:7(+70)

Agi:7(+70)−23↑15

Luk:7(+70)



Skill:


【剣術】

強撃0:13/50↑12

連撃0:11/50↑11

飛斬0:13/50↑12

【投擲】

武器0:0/50

防具0:0/50

道具0:0/50

【鎧術】

鉄壁Ⅶ:Complete/350↑1400

重化Ⅶ:Complete/350↑1400

行軍Ⅱ:95/150↑200

【盾術】

城壁0:0/50

挑発Ⅶ:Complete/350↑1400

盾撃Ⅶ:Complete/350↑1400

【弓術】

鷹眼0:0/50

強弓0:0/50

矢雨0:0/50

【歩行】

隠密Ⅱ:80/150↑200

縮地Ⅱ:80/150↑200

空歩Ⅱ:80/150↑200

【魔法】

単体0:0/50

範囲0:0/50

異常0:0/50

【魔力】

変換0:0/50

譲渡0:0/50

減少0:0/50

【回復】

単体0:0/50

範囲0:0/50

異常0:0/50

【結界】

物理0:0/50

魔法0:0/50

治癒0:0/50

【強化】

攻撃0:0/50

魔法0:0/50

付与0:0/50

【弱化】

防御0:0/50

耐性0:0/50

速度0:0/50

【武器】

精製0:0/50

制作0:0/50

強化0:0/50

鑑定0:0/50

解体0:0/50

修復0:0/50

【防具】

精製0:0/50

制作0:0/50

強化0:0/50

鑑定0:0/50

解体0:0/50

修復0:0/50

【道具】

精製0:0/50

制作0:0/50

強化0:0/50

鑑定0:0/50

解体0:0/50

修復0:0/50

【地図】

把握Ⅲ:72/200↑200

拠点0:1/50

転移0:0/50

【索敵】

鑑定Ⅱ:50/150↑200

体力Ⅱ:50/150↑200

魔力Ⅱ:50/150↑200



Equip:


【Weapon】

Main:鉄の剣(Str+50%)

Sab:銅の指輪(Int+50%)


【Armor】

Body:鉄の半鎧(Vit+50%、重量5)

Shield:皮の小盾(Vit+50%、重量5)



Title:


 英雄の中の英雄

(成長速度倍化)


 転生神の加護

(ステータス+1000%)



Money:914,900w

――――――――――

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