勧誘
時間なくて読み返してないので矛盾とか誤字脱字あると思います。
報告くれるとありがたいです
まあ報告してくれなくても後で読み返して修正しますが
「な、なんだったんだ今のは……」
「吐きそう……」
空中を高速で飛行して着いたのは二階建ての建物。それは周りの家よりすこし大きめの家に感じた。
「僕の家です。どうぞ、入って」
「では、邪魔するぞ」
「……じゃまするぞー」
そのまま三人は二階へ上がる。ユグルドは自室の扉をバン!と乱暴に開けるとそのまま椅子に座り込む。座ったはいいが今は客人がいる。椅子は一つしかない。下から持ってくるのも面倒だ。
「あー、とりあえず、ベッドに」
そこには一人用には大きすぎる、あからさまにダブルのベッドが鎮座していた。
そこへ手を向けて座るよう二人に促す。
「いや、その前にだな……」
「……汚い」
「うっ」
そう、部屋が汚い。ゴミで汚いというより、ものが床を埋め尽くして単純に足の踏み場がない。
親は基本的に部屋に入ってくることはないためこの惨状を咎めるものもいなかった。しかし、ユークリッドが王都に行く前は部屋はきちんと片付いていたのだ。つまり彼女がいなくなり部屋を掃除する者がいなくなったため、この部屋は散らかる一方になったのだった。
「まったく、これだから男というのは……ん?」
足元に散らばっている紙を何枚か拾うロゼリア。数瞬停止したあと、彼女は興奮した様子で話し出した。
「これは、魔法陣魔法!?何でこんなものが大量にあるんだ!?」
「あぁ、それ僕が独学で研究してるんだ。そこらへんのは全部僕が書いたや
「これ全てをか!?」
「え、あぁ、そうだけど」
地面を埋め尽くす資料。ぐしゃぐしゃなものや束になってるもの、一枚一枚バラバラなもの、それらが散らばって床が真っ白に見えるほどの量。
これを、一人で。
「君、名前は?」
「あぁ、言ってませんでしたね、ユグルドです」
ロゼリアはユグルドの両手を掴んで言った。
「ぜひ王都へ一緒に来てもらいたい」
☆☆☆☆☆☆☆
「まあやんごとなき方達かなぁとは思ってましたが、まさか王族だとは……」
「わたし……王族。えらい。、えっへん」
ユグルドは彼女らからことの経緯を聞かされた。
ここへ視察に来る途中に魔物に襲われたこと、あのままだと逃げ切れなかったことだ。
「君には感謝してもしきれない。あの場で君が現れなかったら、今頃私達は死んでいただろう。本当にありがとう」
「あー、まあ。それほどでも」
「そして、君は私より強い」
「……ん?」
あれ、なんか流れ変わった?
「そうだろう?私にはメアリー様を守るというハンデがあったにせよあれだけ。そして君はというと瞬時に残り全部を倒してしまった」
「あー……まあでも、相性の問題だと思いますけどね。」
ロゼリアがちまちま剣で殺してたのに対して、ユグルドは魔法で蹂躙。対個と対群に求められる戦力というのはまるっきり違う。
剣は対個向けであり、魔法は対群向けであるという話だろう。それでどっちが強いかとなったらそれはまた話が変わってくる。
「だが、事実。わたしは君に勝てない」
「いえ、でも、手合わせして見ないことにはなんとも……」
「いや、わかる。わたしは必ず負ける。相性がどうと言うが、そういう次元じゃないだろう。……君の魔法、魔法陣魔法だな?」
「まぁ、はい」
別段隠すことでもない。家に招いた時点で明らかだ。何せ部屋に入ればこの資料の山がある。僕の使ってる魔法が魔法陣魔法によるものであることは容易に推測できてしまう。
「わたしは空を飛んで遠距離から魔法を打ち込んでくる相手に勝てるなど思えん」
「あぁ、そういう……」
まあ確かにこっちはユグルドがそういう戦法を使えば相手は為すすべもないだろう。
「ねえ」
「はい、なんでしょう?」
「魔法陣魔法……普通は、使えないって話……だけど貴方……使える?」
「まあ、はい」
「わたしにも……使える?」
「えと……失礼します」
ユグルドはメアリーの頭の上にポンと掌を置いた。
「ん……」
闇属性魔法陣、中級、鑑定。
──うん、感覚からして魔力量はSランク認定魔力の設定値の三倍程度だろうか。これだと難しい。魔法陣を起動させるには膨大な魔力が必要だ。
常人よりも多いが、所詮常人基準だ。超人と呼べるくらいの魔力量には程遠い。
「無理そうですね、すみませんが」
「……ん、残念」
「魔法は魔法陣魔法、そして体術はご加護によるものだな?何せ通常、ご加護を授からないと使えない魔法が加護なしで使えるんだ。なるほどご加護一つであれだけの強さになるのも頷ける。」
ん?
「いや、違いますよ」
「なに?」
「あれ、言ってませんでしたっけ?僕のご加護は『魔力操作』です」
「な、なんだと?では、あの近接格闘術は?」
「あぁ、僕昔から結構動けるんですよね、何もしなくても。流石にトレーニングはしてますが。技術を習ったとかいうことは無いです」
「……なるほど。ご加護に頼らない素質、天性の才能……お前が天才か」
「えぇと、いや、そこまで言われるほどでは……」
流石にそこまで持ち上げられると誰でもむず痒いだろう。
「となると、なおさら王都へ一緒に来て欲しい」
「それ、さっきも言ってましたが、なんでそんなに僕を?」
「君に加わって欲しいのだ」
そうして、ロゼリアは一拍置いた後でこう言った。
「王の新たな護衛、『栄光の者』に」