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魔法陣手袋の完成

これは昨日の分です。今日のは今日あげます。

急いで書いたので少し矛盾したりするかもしれませんがあったら報告ください。待ってます

 僕がSランクと認定されたのは生まれて間もない頃だ。測定には教会の魔道具を使うため、お布施と言う名の安くはない料金が発生する。だが僕の親は少しお金持ちだったため、記念に測定してもらったとのこと。

 赤ん坊の頃からSランクというのは珍しいらしく、国にすぐに報告された。ゆくゆくは王国の魔法使いにさせるつもりだったらしい。だが、この前の成人の儀で将来性がないとしてそれは無くなった。

 しかし、僕は自分にどれほどの魔力があるのか適当に調べてみたところ、ご飯やトイレの時間は抜きにして1日中魔法陣に供給しても疲れの一つも感じないことがわかった。通常のSランクを超越した、尋常じゃない魔力量。

 SSランクとでも言おうか?

 このSSランクの魔力があれば、僕は魔法陣魔法使いになれるのではないか。




 相変わらず外は面倒だ。

 出るたびに『しょげるな』やら『ご加護なんて運なんだからきにするな』とか声をかけられる。優しさからの言葉なんだろうがいちいち気に触る。なら外に出なければいいだろとなるかもしれないがそうはいかない。用事があったのだから仕方ないのだ。

 ということで。

 手袋を大量に買ってきた。冬用のものではなく、普通の革のサラサラしたやつだ。

 これに魔法陣を書く。魔法陣魔法はまず魔法陣に少しでも不具合があると、発動しないか爆発する。なのでここでのミスは許されない。

 慎重に書いていく。形に意味があるのだろうが、そこらへんが詳しく書いてある本にはまだ出会っていない。ゆくゆくはそれも勉強しなければならないだろう。なにせ、僕が今から目指すのは未知の領域なのだから。


「よし」


 とりあえず基礎魔法の魔法陣を描いたものを7組作った。火、水、風、土、光、闇、聖。そして全ての魔法陣を重ねたもの。上のものをとって手袋をハめる。

 改めて見てみよう。

 これは火の魔法陣が書いてあるものだ。手の平と甲に魔法陣が一つずつ。それ以外特になんの変哲も無い手袋だ。手の平を上に向ける、そして、魔力を通した。


 ボッ


 炎が出た。成功だ。他6つの全てで成功した。押し出すようにイメージすると、少し浮いた。と、なると射出できるのでは?

 できた。危うく火事になりかけたが慌てて水の手袋をはめて消化。


 最後は魔法陣を重ねたものを使ってみる。火の魔法陣が起動するようにイメージしながら魔力を通す。爆発はせずに火だけ出た。手の平を面に向けても使い使ってみる。予想通り重ねてぐちゃぐちゃに見える魔法陣から火の魔法陣だけ光って見えた。他も全て成功。しかし、二つ同時に発動させようとすると爆発が起きてしまった。少しビビった。


 成功だ。素晴らしい。

 この手袋があれば一つの属性をイメージして魔力を通すだけで魔法を使うことができる。





 これで僕は全ての属性の基礎魔法で攻撃できる賢者の下位互換になれた。だが僕がなりたいのは下位互換では無い。目指しているのは古代文明以来はじめての魔法陣魔法使いだ。

 ここからは何か特別なことがないといけない。そう何か……。

 そうだ、空を飛べないだろうか。この現代では、人が空を飛ぶことは不可能とされている。風魔法を極めた魔力Sランクの人でも少し体を浮かせた程度なのだという。コントロールが難しいらしい。魔法の調整はある程度の指向持たせる程度が限界らしい。

 これで僕が空を飛べれば……。






「うーん……いけるかぁ?」


 僕は今、先ほどの魔法陣を重ねた手袋と新しく作った足袋を身につけている。要するに、魔法自体に複雑な指向を持たせられないのであれば、調整は自分で行おうと思ったのだ。

 早速魔力を通してみる。足と手から風が噴出する。

 浮かない。


「あーやっぱり無理かな」


 それからほか属性でも試みたが火は燃えるだけだし水は濡れるだけ、残りも同じようなものだ。

 一番希望のあった風で無理ならもう無理なのかもしれない。

 苛立ちまぎれに「飛べ!」と声を張り上げながら魔力を通した。すると。



「お、おお!?」


 顔面から地面に追突しそうになって慌てて手を前にやる。後ろに倒れそうになって手を後ろにやる。そうして安定した頃には80センチほど浮いていた。

 成功だ。しかし、今発動しているのはなんの魔法陣だ?


「あれ?」


 何も光っていない。

 これはもしかして、僕は今魔力をそのまま勢いよく射出して浮いているのか。つまり、空を飛ぶために属性を一つ使わなくてもいいということに他ならなかった。


 飛びながら攻撃できるということである。


 これだけでも僕はこの世界で唯一の魔法使いになったのではないだろうか。












アイアソマソ……

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