それぞれの
リアルが大惨事なのもあり、モチベーションを保つのはすっごく大変な事なんだと思った今日この頃です。
学園が終わった頃、連絡は唐突に入った。
スマホにメッセージが送られ、それを見る理久斗。
『間正様がお呼びだ。夕方7時に都内にあるロイヤルホテルの部屋に来い。26階の8037号室』
それだけ書かれたメッセージを見るや、最初は自身の行動に勘づいたのかと理久斗は用心深く推察すると、念の為1度帰宅して上下の鎖帷子と薄型防弾チョッキと小型サバイバルナイフを足に仕込む事にした。
理久斗は自宅に帰ると直ぐに自室に籠り準備を始める。
武装しているのか??っと勘ぐられない為にも軽装のコートを羽織って行く事にする理久斗は、ある程度の準備を整えてから自室でPCモニターで小型特殊ドローンを使い杏月の同行を探っていた。
学園が終わる前に既に帰宅していた理久斗は、対象物がどの様にしてどの時間で帰るのか、独りになる時間はあるのかを細かくノートに書き記す。
通常ドローンは羽の音やモーター音が発生するが、理久斗の制作するドローンは特殊な加工を施され無音に近い設計になっている。
遠くから杏月の行動を監視していると、
「ビンゴ……!!なるほど、告白する時は手薄っと。これはいいタイミングがあるかもしれない。後はどうに運び出すかだな……学園のセキュリティはかなり高いはず。どうに運び出そうか……」
理久斗は頭では分かっていてもいざ実行するとなると、その難度の高さに思わず言葉を失う。
白帝学園のセキュリティの高さは折り紙付き、そこから照之の死角、隙を掻い潜るのも至難の業。
更にパターンを脳内再生し、どうしたら見つからず安全に死人も出さないようにするかと頭をフル回転させ時間が来るまで何度も何度も繰り返しパターンを導き出す事に理久斗は時間を費やした。
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予定時刻が迫り、理久斗はロイヤルホテルの付近まで来ていた。
冬の寒さを噛み締め、冬空を眺めたりしながら道を歩んで行く。
高層ビルの中に入ると煌びやかな装飾、美人な受付嬢がチェックインの客を相手にしてる中、理久斗は静かにエレベーターに乗り指定の場所に向かった。
26階に着き奥の部屋に向かい、指定の部屋番号に着くとノックをするやドアは開かれた。
「間正様がお待ちだ」
SPの言葉に理久斗は頷き部屋に入るや、異様なフェロモン臭に視線はベッドに落とされた。
半裸で快楽に溺れながら気絶している美女が1人ベッドで横たわっていた。
理久斗は美女の哀れな姿にやるせない気持ちになっている中、間正はお構いなしに淡々と言葉を発した。
「それでどうだ??進捗の程は」
「はい、偵察は順調です。ですが、困った事に学園のセキュリティはピカイチです……。あくまでターゲットの保護が出来たとしても運び出すルートは難しいかも知れません」
「そんなにも警備が厳しいのか。お前だけでは難しいと言いたいのか??」
間正は不満を漏らすと、理久斗は直ぐに発言する。
「は、はい。ですがあの学園はどの企業や政界でも敵わないセキュリティを誇っています。私だけなら失敗する可能性も有り得る話です!!もちろん、失敗すればこの命直ぐにでも絶って見せましょう」
「…………。そ、そうか。だが俺はあれが欲しいんだ、それは分かるよな??」
「……。分かってます」
「ふむ、なら俺の捨て駒を何十人かを送ってやる。駒たちを上手く使えばお前なら誘拐の一つや二つ簡単な事だろう??」
「もちろんです。気を逸らし学園を一時的に混乱させる事が出来るのなら任務は達成されるでしょう」
理久斗の真剣な表情に満足気な様子で間正は言う。
「はははっ、その調子だ。成功した暁には……更なる地位と権力をお前にもやろう。それに俺のおひねりにはなるが、俺の女達を抱かせてやろう」
間正はニタッと微笑むと、理久斗は目を閉じて返答だけを返した。
「よし、今日はこの辺にしておこう。決行時が決まり次第連絡するように」
「はい、了解しました」
理久斗は帰ろうとした時、間正のSPに止められた。
「おい、ちょっと待て」
「ど、どうしました??」
「ほらよ。今日の間正様は機嫌がいいらしい。餞別との事、中はとりあえず1億入ってる。持って帰って豪遊するといい」
理久斗はなんだ??っと思うも少し大きめのアタッシュケースを手渡された。
感謝を告げると理久斗は静かに部屋を後にした。
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理久斗は自宅に帰ると直ぐに貰ったアタッシュケースをゆっくり開けた。
仕掛けがあるかとゆっくり開けるも中はしっかりとした現ナマが入っていた。
はーあ、俺もそろそろ覚悟決めないとな……。母さん達を守らないと、それに相手はあの神乃家の……照之。その力はどの業界にも影響を及ぼす裏のボス。今日くらい、パーッと遊んでみるかな。
理久斗は夜の街に向かうのだった。
それから数時間が経ったロイヤルホテルでは。
「間正様、また女を壊さないで下さいよ??これでもこの女達も明後日にはライブが控えているんですから……」
アイドルと思わしき美女は快楽に声を上げ、意識が朦朧とするする中、間正は追い打ちをかけているとSPは苦笑いを零し、間正に告げる。
「クックッ。つい良い声で鳴くもんでな、それにしても中々いい女じゃねぇか。お前もそう思うだろ??」
「はい。中々いいと思います」
「それにしても理久斗も馬鹿だよな」
「やはり、そろそろ切り捨ての時ですかね」
「そうだな。俺の駒を結構使ったとしてもあの女を手に居られるなら……!!」
間正は美女の首を締めながら無造作に、荒々しく美女の中を蹂躙していると、美女は苦しそうにしている姿に間正は満足気にして手を離すと、咳き込みながら再び快楽が美女を蹂躙する。
「んん。間正様……程々になさって下さい」
「はははっ、いいじゃねぇか。やっぱ権力があると好き勝手出来るなこの国はよぉ!!!!」
「ですが、何事も程々がいいもんですぜ。まぁ自分も美味しい思いをさせて貰ってるので余り強くは言えませんがね」
2人はゲラゲラと不敵な笑みを零すのであった。
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少し時は遡り、夕方の同時刻。
杏月はメイド達の部屋でアリシア、沙霧、愛里菜そしてしれッと屋敷まで付いて来た藍那と鍋を囲み、仲睦まじい様子でご飯を食べていた。
「それにしても、鍋物はいいなぁ!!」
愛里菜は鍋料理を食し、そう言うと杏月も同意するように頷く。
「ふふっ。とっても美味しいですよね!!身体もポカポカになりますし!!」
「そうね、この季節は鍋は最高ですわね!!」
「うんうん。とっても美味しい……」
「皆で囲む鍋ってこんなにおいしいのねぇ……」
藍那はしみじみそう感じていると、杏月と目が合うと自然に微笑む姿に藍那は心が温かく感じていた。
アリシアも鍋を食べながら美味しそうに食べる杏月を見つめていた。
美味しそうに食べ物を頬張り、笑顔が咲く度にその場は多く色ずく。
愛里菜も皆で食卓を囲む事ができ嬉しさに満ち溢れる中、沙霧は静かに食事をして食後に杏月に頭を撫でて貰おうと企むのであった。
「また、皆でどっか行きたいわね~」
アリシアがどっかに行きたそうな表情をしながら呟いていると、
「だな~、私も皆とまた行きたい」
愛里菜も手を上げて言うと沙霧もまたモグモグしていた口を空にして喋った。
「私も。また皆とお泊りもお出掛けもしたい……」
「私もです。ならまたお泊りしたり、どっかに行きましょうね!!」
「皆さんとっても楽しそうに仰いますね……。私ったら何だか場違いな気がしてきました」
苦笑いを零し、藍那はご飯を頂いたら直ぐに帰ろうか迷っていると、
「藍那先輩!!」
藍那は気まずそうにして鍋を突っついていると、杏月は直ぐに藍那の名を呼ぶ。
「藍那先輩はもちろん先輩ではありますが、せっかく仲良くなってきたんですからそんな事言わないでください」
杏月は心配そうに少し潤んだ瞳を覗かせていると、藍那はもちろんアリシア達も純粋にコロコロ変わる姿に視線を移してしまう。
杏月の1つ1つの表情が部屋にいる全員が既に虜であった。
そんな姿にアリシアはもちろん、愛里菜や沙霧も顔を見合わせ一同に微笑んでしまった。
「相変わらずですわね、杏月。わたくしは気にしていませんのよ?それに藍那さんも杏月の魅力を分かっているようですし」
「確かに。私達も唐突だったけど今はとっても仲良しだし気にしなくてもいいと思う」
「うんうん。杏月さんはとっても可愛いから癒されるよなぁー、それにここの皆といると楽し過ぎて家に帰りたくない時が多いくらいだぞ!!先輩もドンドン親睦を深めようじゃんか」
口々に藍那を罵倒することもなく普通に受け入れられていた。
それも杏月の人柄がこの結び付かないであろう人を結んだのだろうと思った藍那は、嬉しそうにして言った。
「私も皆さんの一員になれてとっても嬉しいです、これからよろしくお願い致しますね。ねっ、杏月ちゃん」
藍那は頬を少し赤くすると優しく微笑み、杏月もまた微笑みで返しまた食事をするのだった。
それから食事を済ませた後、ベッドで寛いでいた杏月の元に沙霧が近付きすり寄って頭を撫でて貰っていた。
「杏月ちゃん。ぎゅ」
「わぁ?!ど、どうしましたか??」
「頭撫でて!!」
「沙霧様は甘えん坊さんですね」
杏月に抱き付き、撫でて貰えると目を細め杏月の胸に顔を乗せ寛いでいた。
そんな姿を目の当たりにしたアリシアは、直ぐさに杏月の隣に座りぴっとりとくっつく。
「杏月、少し肌寒いですわね」
「そ、そうでしょうか……??」
「寒いわ!少し温めていただこうとかしら」
「そう言いながらもうくっついてるじゃないですか!!」
アリシアはふふっと笑みを零し、杏月にまた1人くっついた。
藍那は杏月を遠目に見ていると、優しく母親を連想させる姿で沙霧の頭を優しく撫で、そんな一方でアリシアは身体を密着させているのを見て、藍那も思わず空いてる方に近付き杏月に近付いた。
「ふふっ。杏月ちゃん大人気でありますね」
藍那の色っぽい声色に当てられ、杏月はゾクッとすると、
「あー!!まさか藍那先輩もですか!?」
「そうでありんす。いつ見ても可愛いでありますね……ふぅ~」
「きゃっ?!ちょ、ちょっと急になんですか藍那先輩!!耳にふー止めてください!」
「そう言われても困るでありんす」
「ひゃぅ……こ、今度はアリシア様……悪戯しないでください!!」
「いいじゃない」
「よ、よくないです……。それと沙霧様……抱きつく力強くなってお腹が締まって苦しいです」
「大丈夫。杏月ちゃんいい匂い」
「いやいや、皆いい匂いしてますからね!!」
杏月は左右からいじられ、そこから沙霧は抱きつく力を強める度杏月が声を上げると、お手洗いに向かっていた愛里菜が帰って来ると、愛里菜は現在の状況を察し急いで杏月の空いてる背後に抱き付き4人に揉みくちゃにされる杏月であった。
「杏月が可愛い!!」
「杏月の可愛い姿がもっとみたい!」
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