ついにきた(普通の運動会をするとはいってない) 運動会
特に意味の無さそうなイベント事、ですが違う意味でイベントは進むかもしれません。
杏月はアリシア達と楽しい一時を過ごした、6日間と短い間だったが部屋でまったりと寛いでいたり、お茶会をして一流の料理人が作るお菓子を摘みながら紅茶を飲みふんわかした空間での雑談。
女性になって初めての友人と呼べる仲間達との休日は至福の一時になり杏月も心の底から楽しみ謳歌する。
大事なイベント事以外は普段から付けられるネックレス、作りもしっかりしていて外れる事すらないないであろう芸術品。
その額は4ピース揃っての額は何千万とか……その事実を杏月は知らない、それ程の高価な物を平然と買える3人は容姿端麗でありながらも資産を保有する富豪なのだと実感させられる。
いつもの学園に行く時、寝巻きローブからチラリと露になるネックレス。
杏月は早速学園に出向く時に付けていた、心做しか楽しげにしている杏月にメイドは微笑ましい眼差しで言った。
「杏月様、なんだかとても楽しそうな、ご様子ですね!!」
相も変わらず杏月を着せ替え人形のようにカスタマイズしてるメイドは楽しげに伺うと杏月は屈託のない微笑みで頷いた。
「はい!!とっても楽しかったです。それに、私だけ奢って頂く形でしたので……何かお返し出来たらなーって思ってたんですけどね」
杏月は申し訳なさそうに表情を浮かべる。
「でしたら照之様にご相談されてはいかがでしょうか??」
「うぅ……。余り照之様にはあれだこれだって良くして頂いているのでつい言いづらいですよね……」
「いいえ、杏月様。それは逆でございます!!杏月はなんでもかしこまり過ぎるのです、それに私達従者一同、照之様には好待遇で雇われています。私達はそれなにり救って頂いた者達ばかりでございます、ですが照之様は助けて頂いたのにも関わらず、かなりの好待遇に頭は下がりっぱなしでございます」
メイドは嬉しそうに言うと杏月も少し疑問に思っていた、いつも従者の人達は余り出掛けることなく照之のサポートや屋敷の清掃、管理など様々な有能な人達が照之を慕っているのかと。
それは直ぐに分かった、照之の寛大な器や人格に惹かれる従者は多くいた、1人で抱え込む癖が実はあったりした照之。
メイドも思っていた、以前は従者の声も聞かず身体がボロボロになるまで激務を熟す姿に従者達は心配しいたたまれない日々だったとか……そんな中ある日、杏月が現れた全てがガラリと変化した。
そんな事も知らぬとしたぼけっーとしたぽわぽわした杏月にメイドは着替えが終わると抱き付く。
「ああ……杏月様。可愛いです、愛しております。最高な抱き心地でございます」
「いやいや、抱き付かないでください。恥ずかしい事を平気で言わないでくだひゃい」
メイドの心の声が零れると杏月はぶっきらぼうに言っているとメイドは頬同士を当てイチャイチャしていた。
それなりに堪能したメイドはいつもの様に杏月の手を引き玄関に向かった、玄関に向かうと照之が待っている。
「お待たせしました、照之様!!」
「うむ、さて行こうか!」
照之は杏月は言葉を交わすとリムジンに乗り学園に向かう。
少しすると車内で杏月がモジモジしながら照之に話し掛けた。
「あ、あのぅ……実は相談がありまして」
「なんだ??言ってみろ」
「は、はい!実は、アリシア様達に何かプレゼントしたいと思っているのですが……お金の問題がありましてですね、そのー……」
「ああ、いいぞ?杏月は何をプレゼントしたいのだ?」
照之は嫌悪感なく、いつも通りで言葉を返すとホッと束の間、直ぐに言葉を返す。
「気持ちが籠った物をプレゼントしたいのですが……何かありますでしょうか??」
「んー、そうだな。杏月は料理とか出来るのか??」
「はい!出来ますよ、プロの方には劣りますが人並みには料理やお菓子は昔から作ってきたつもりです」
「なら手作りのクッキーでも作れば良いではないか??料理長に相談すれば直ぐに教えてくれるだろうし」
「それはいいですね!帰ったら聞いてみますね」
「おう、それがいい。それに足りない物は俺の方で用意してやるから気にすんな!それにだ杏月、もっとちゃんと頼れよなぁ??」
照之は杏月の頭をポンポンとして言うと杏月も素直に頷き照之に身体を預ける。
照之も微笑み杏月の肩に腕を回し抱き留めた。
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それから時は経ち9時頃、広い公園のような校庭の真ん中で全校生徒が整列する。
服装はブランド服のジャージ姿で並ぶ、学年事に並び1クラスずつ候補者が前に出る。
3年生は色っぽい和服姿が似合うであろう前髪ぱっつんの姫カット、ロングヘアで艶やかな黒髪の8頭身美女。
2年生は外国人とのハーフであろう明るい茶髪、身長は平気程で髪は短髪。
1年生は照之が前に出た、白帝学園でトップクラスの財力と美貌を兼ね備えていた、なんだかんだ落ち着いた雰囲気だがそのオーラは他人には醸し出せないであろう神々しいオーラ。
そんなトップの貴族達が前に出て3人前に並ぶと先ずは学園長からの短い話が始まった。
「えー、今年もやってきました運動会です。様々なイベントもありますので是非楽しんで頂きたい!!では、3日間自身の競技を熟し存分に楽しんでくれたまえ。それでは代表方、前で一言お願い致します」
学園長はよろよろとステージから降りると3年生からステージに登り少し間隔を空けて立ち1年生代表から喋る。
「1学年代表神乃 照之です、皆さん色々多忙な日々だと思われます。是非この3日間を優雅な一時とし良い思い出に致しましょう!!」
照之はざっと挨拶して一言笑顔で言う、杏月も凄い生徒がいる中あれ程堂々と言えるものなのかと驚いていた。
照之様は凄いなぁ……。私なら緊張して言葉も出ないかも、でもこれは運動会じゃなくて文化祭レベル……桁が違い過ぎますぅ……。
杏月はそう思うと苦笑いするとステージの3年生のスタイル抜群な大和撫子を連想させる美しい先輩と何故か目が合った杏月、最初は違うかと思ったがずーっと見られている感覚にブルブルと身体を震え上がらせるとその3年生の先輩はセクシーな流し目のまま杏月が疑問に思ってる事に合わせているかのようにニヤリと笑っていた。
それから2年生の一言が直ぐに始まった。
「はい、2学年のアッシュ・シュバイツァーです。是非良い思い出に残る3日間にしましょう!」
2年生が言うと直ぐに3年生が言う。
「3学年の如月 藍那でございます。今年で卒業になってしまいますが共に良い思い出を作って行きましょうね」
3年生が言うと全生徒は拍手する中奇妙な運動会が開催されたのであった。
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10時が過ぎた頃、杏月は借り物競争に出る準備をしていた。
特によくわからないまま時間は近付く、全てを見下ろせる外周の雛壇は異常な作りになっていた、野外でそこまでするのか?!と思ってしまう程の出来栄えの観客席。
そんな中照之も雛壇の方ではなく、近くで立ち見していた、杏月の出番になると100人程の束で行われる。
百メートル程先にはボックスが20個ありそこからお題の入っているカプセルを取り誰が一番早くお題を会場に持って来れるかという勝負、杏月はチンプンカンプンのまま借り物競争が始まってしまった。
100人が一斉にするのは異常な光景だが押し合いもなく百メートル先になんとか辿り着く杏月、息を切らしボックスの中に手を入れお題を取る。
はぁ、はぁ……。もう疲れた、それでお題とは??ん?はぁ?!
杏月はそのお題に絶句した、なんと書かれていた内容が『2億超す高級車を持っている者』と書かれていた、杏月は意味が分からな過ぎてとりあえずとてとてと立ち見していた照之に助けを求めに行った。
「あ、あのぅ……。これ全然意味が分からないんですけど、どうゆう事なんでしょうか??」
照之に苦笑いして尋ねる。
「ああ、やっぱり来たか。借り物競争もな普通ではないぞ!高級車から骨董品、人物と様々なお題があるんだ」
「ええ……意味不明過ぎます」
「はっははは、そりゃあな。富豪ジョークさ、とりあえず2億の高級車は確かあの雛壇の上にいる取り巻きの中心にいる男が確か5億の車持ってるぞー」
「ほへぇーー……いやいやそうではなく、普通になんでこんな物しか書かれてないんですか!!」
「知らん!!まあ、頼みに行くといいぞ?多分直ぐに来てくれるはずさ。それで先生方がいる方で発言してもらえればそれで終わりだ!終わったらアリシアが呼んでいたから一緒に向かおうぜ??」
照之は微笑み言うのだが、杏月には少し理解が追い付かない課題ばっかりであった。
直ぐに杏月は雛壇の方に向かい取り巻きがいる方に向かうも緊張してしまう照之の方を向くと手を振っていた、杏月は諦めしっかりと深呼吸して取り巻きの方に向かう。
「あ、あの……すいません」
杏月は静かに尋ねると取り巻きや中心にいた男が反応した。
「どうしましたか??」
中心の男はそう言うと杏月は借り物競争のお題を見せる。
「あのですね、今、私は借り物競争してまして、このお題何ですがありますでしょうか??」
杏月が尋ねると取り巻きが文句を言い出す。
「なんだね君は!!今大事な話をしていたんだぞ!!」
「そうですわ!なんて礼儀知らずなのかしら!!」
「そうだそうだ!!」
「生意気ね」
杏月はショボーンとしてしまった、照之の言うとおりにして訊ねたのは良かったが罵声ばかり浴びいつの間にかうるうるしながら泣きそうになっていた。
「も、申し訳ございません。他当たってみます」
杏月はしょんぼりして去ろうとした瞬間照之はそれを見かね鋭い視線をその男にぶつけた、直ぐに取り巻きの中心の男は気付き振り向くと照之が物凄い鬼の形相で睨み付けていた。
その男は苦笑いを浮かべ直ぐによろよろと去る杏月に近付く。
「やあ、私の取り巻きが粗相をしてしまったね。申し訳ない」
男は杏月に話しかけると頭を下げ謝罪する、杏月も何が何だか分からないでいると男は続け様に言う。
「これ、お詫び。純金あげるよ」
付き人のアタッシュケースから純金が出てきた、罵られ罵声を受けた次には純金と情報量が多い出来事に絶句している中純金を貰いながら一緒に判定場所まで向かったのだった。
無事借り物競争は終わりその男と照之と杏月でいると照之が少し荒い口調で言う。
「おい、杏月泣かせたらただじゃおかねぇーかんな??」
「……。も、もちろんさ!君のような人物を敵にする馬鹿は相当の馬鹿さ、もちろん俺の取り巻きが粗相をしてしまって申し訳ない」
「杏月に言え」
男はあくまで照之だから相手をしてやったという素振りが見えると照之はすかさず援護射撃する。
「あまり舐めるなよ??」
「は、はい……。杏月さんでしたね、先ほどは申し訳ございませんでした。2度とこのような事が無い様に言い聞かせますので勘弁して下さい。これ金塊です、良かったらお納め下さい」
男は金塊を渡すも杏月は首を振って言う。
「いえ、それを受け取るには及びません。私もいきなり声を掛けてしまったのも悪いですし、それにこんな高価な車を持っているとは思いませんでした!凄いんですね」
杏月はそう言うと微笑みを浮かべた瞬間だった、男は自分の車を褒められ杏月の笑顔に沈黙してしまった。
「で、では。失礼しますね」
男は直ぐに去ってしまい杏月は首を傾げていると照之は内心笑い転げているのだった。
何の楽しくもない借り物競争が終わり本命のアリシア達と美味しい物を食べたり劇を見たりする、照之も一緒について行き話しながら進む。
「済まなかったな杏月……。多分杏月達には少し難しかったよな」
「ホントですよ!!何ですか2億超える車って、冗談にしか聞こえませんし頭がパンクしそうです」
杏月は頬を膨らませ怒っていると照之は宥めそして最後の切り札を召還した。
「まあ機嫌直してくれよ……クレープでもスイーツ奢るからさ、もちろんこのイベントはプロのパティシエも居るから最高に美味いみたいだぞ!!」
その言葉に杏月は直ぐに沈黙して言う。
「しょ、しょうがないですね。さあ、行きましょう」
杏月はそう言うと嘘のように照之の手を引いてスイーツの方に向かって行った。
そんなこんなであっという間に杏月のする行事は終わり後2日と半日は自由に友人と回る事にするのであった。
「杏月が可愛い!!」
「杏月の可愛い姿がもっとみたい!」
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