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皇帝の従える妻は元男の子?!  作者: アリス・world
第二章
28/49

あなたの傍に

2日目の朝、目が覚めたらいつもの如くアリシアが自身の身体を絡ませ幸せそうに寝ていた。


アリシアが泊まると言うことで弟達3人とも照之の部屋で一緒に寝ていた。


そして気付く、何故か沙霧が隣で寝込んでいたのを目撃した。


昨日は帰ると言って帰ったはずなのに何故か自身の身体にアリシアと同様に絡ませて気持ちよさそうに寝ていた。


杏月は身動き取れなく素直に身体を休ませ意識を手放した。

















ーーーーーーーーー



「杏月も全く災難でしたわね、沙霧さん」


「えぇ、私もそう思う。もしかしたら杏月ちゃんは良く災難を持ってくる?のかな」


「知りませんわ、その時はわたくし達が助けるのよ!!」


「おー、こんないい子を守るのは当然のこと」


「ふふっ、あなたとは気が合うみたいね。気に入ったわ」


「嬉しいです。でも杏月ちゃんと話す時しかアリシアさんは表情に出さないんですね」


「ふん、そんなの知りませんことよ」


ガッシリ握手しているものの言ってることは真逆であったアリシア。


2人の楽しそうな話し声に誘われ杏月も目を覚ます。






「んんっ……ふぁ~あ、お2人とも起きていたのですね。おはようございます」


「おはようですの」


「おはよぉ」


杏月は2人挨拶し終わると沙霧に尋ねる。






「あのぅ、沙霧様。何故ここにいるのでしょうか……??昨日は帰ると仰って帰ったはずでは?」


「うん、杏月ちゃんと一緒にいたいと思ったから戻って来た。寝顔すっごく可愛かった」


転々と言う沙霧に杏月は相変わらず個性豊かな人達だなと思っていた。






「私は学園に行くからまた終わったら来る。アリシアさん、杏月ちゃんをお願いします」


沙霧は軽く頭を下げる、クールな表情で言うとアリシアも何か通じた様に胸を張って言う。






「もちろんですわ!おまかせあれ。ふふふっ……」


杏月はまた賑やかな1日が始まるのかと思うと呆れつつも心のどこかに楽しみにしていた杏月、3人は仲睦まじい姿で食堂に向かうのだった。


照之は何故3人とも俺の家に蔓延っているのか疑問に思いながら食事を取るのであった。





















ーーーーーーーーー

専属メイドside






私は杏月様の専属メイドを務める者です、杏月様はまた無茶をしてしまい我々一同、心配で心配でおかしくなりそうになりました。




それぞれの従者専用の寝室にいる時、いつも杏月様の話題で盛り上がります、何故あんなに可愛いのかそして美しいのか、そして誰よりも杏月様を愛して止まない事……。




皆それぞれ思う所はあると思いますが意見が一致するのは全て杏月様絡み、それはそれで嬉しいのです。




皆さん杏月様の事が心配でいつもより物事に取り組めていないご様子……メイド達、執事達、料理人達、メカニックの方々までこの屋敷の者は全て杏月様を心より忠義を尽くしております。




いつも起こす時の寝惚けた素顔がまたキュートでわたくしはいつもキュン死にしてしまいます、これ程同性すら魅了してしまう、そんな魅力的は御方は杏月様ぐらいです。




わたくしの最近の楽しみは女部屋が準備されるという事、杏月様と共に寝れる、それだけで喜びに満ち溢れ我々はまた日々お勤めが出来るというものです。




今日も朝食が出来た為、起こしに行くとご学友の方々と共に楽しそうにしていたのを少しやきもちを妬いてしまいました……共に寝れる時には、杏月様に目一杯甘えようとわたくし達一同は楽しみにしております。




そしてまた、わたくし達のたわいもない見守る日常が始まるのです。




従者一同、あなたのお傍に仕え、心よりお慕え申し上げております。



















ーーーーーーーーー




2日目はひっきりなしに従者達が入れ替わり立ち替わり体調の心配にやって来てくれた。


嬉しい反面そんなに心配しなくてもという気持ちも多々あった杏月、だが心配されて嬉しくない訳もなく頬を緩みっぱなしでいると隣でうっとりとした表情で杏月を見つめて言うアリシア。






「ふふふっ、ねぇ、杏月。あなた随分慕われているのよ?皆さん心配で気が気でないと思うのだけれど、困ったらちゃんと身近の人に相談して頂戴ね」


アリシアはウィンクして微笑むと杏月も照れ笑いしながら頷く、その可愛さにアリシアは癒される。






「ねぇ、杏月。今度わたくしがお暇を頂いたら2人で温泉にでも行きますの」


「あっ!!いいですね温泉!私も好きですよ温泉」


「なら良かったわ!最高に身体の疲れが取れる旅館があるのよ、そこでまったりと優雅な一時を過ごしませんことよ?」


悪戯な笑顔を浮かべ嬉しそうに無邪気に話しかける、杏月もその楽しそうに話すアリシアの姿を見て癒されながら頷き約束を交わした。






「私はこうして心配された事余り無かったので……。その慣れないと言いますか……でも今は居場所がたくさんできて嬉しいです」


「ええ、楽しみにしているわ!でもこうして杏月といられること、幸せに思うのよ?ありがとね、杏月」


「そんな事ないです!!わざわざ休んでまでお傍にいてくださり嬉しく思います。ありがとうございます!!」


杏月は少し申し訳なさそうな表情を浮かべるもののその後は微笑みで返すとアリシアは無性に撫で回したくなり杏月を抱き締め撫でる。


2人の美少女が抱き合い絡まる姿は美しさの余り額縁に飾りたい光景に違いない。


有意義な時間を過ごしていているとアリシアは夕方には自宅に帰って行った。




アリシア様は嵐の如く凄い人だなぁ、ふふっ……。楽しい御方ですねぇ。




杏月は機嫌良く布団に潜り横になっていると弟達が帰宅して早速みずきは杏月にタックルするように抱き付いた。






「おねぇたん!!ぎゃー」


「あーみずきばかりずるい!!僕もー!!」


「2人ともずるいぞ!!、俺もだ!!」


みずきに並ぶ様に2人の弟達は杏月を四方から抱き付き甘えていた。


杏月も母親のように微笑みを浮かべ、3人の頭を撫でるのであった。


















ーーーーーーー



皇帝陛下side








俺の人生に彩る物など何も無かった、ただ周囲からは貴族、皇帝陛下と騒ぎ立て煽てる、成功を収めてから一層それは増した。




何故普通の人間と俺は違うのだろうか??と疑問点の1つを良く考える事がよくある。




家族に大切にされず手切れ金を受け取った、俺も幼かった……感情の赴くままやっていた。




家族から逃れる為に仕事に打ち込んだ、財を成し美しい絶世の美女達に毎日求婚される日々。




麗しの姫君から求婚をされるのは嬉しい事だがどの姫君もたまに闇を覗かせ表情を覗かした、俺は人の反応に敏感な所もあって知らなくていい所まで察してしまった。




退屈でつまらない世界だと感じていた俺は初めて会った、弱々しい身体の美少女が居たんだが――――――、一目惚れであった。




その美しく面妖な流し目は無差別に人を落とすのだろうと数々の絶世の美女を見て来た俺だから直ぐに感じ取れた、不運な事に親に捨てられ人身売買もされた所をたまたま俺が見つけ、惚れた。




最初は直ぐに飽きるのかとも少しばかり俺自身不安もあった、だが帰って検査した時、ソイツはなんと男だった。




屋敷にいる専属医師が余りにおかしなことを言うから最初は講義するも驚愕に染められた、本当に男児だった、俺は初めて男でこれ程のおなごの様な人間がいるのか?!と戸惑いと好奇心の双方が生まれた。




今までにない刺激があったからか一時期は自身が馬鹿になったのではないかと思う程のめり込んでいった、やけくそ気味だったがそれは意外な方向に向かった。




最初は無口でつまらない人間か??と思っていると180度ガラリと雰囲気が変わった。




そのさっきまで抜け殻の様な男の娘っ子は慌てるようにそして縋るように俺の足に這い蹲ってきた、普段なら別に何も思わないであろう一瞬なのに何故か心が動いた、助けてやりたいと初めて思った。




それから杏月とやらと生活をして共にする内に何かが変化した、杏月が見せる幼い姿から母性溢れんばかりの姿、大人の雰囲気の姿と幅広く七変化していった。




美味しそうに食し幸せに満ちている顔、時に頬をプクっと可愛らしく膨らませ怒っている顔、その他に泣いている顔、トローンとした面妖なき妖艶な艶姿、万遍の笑みに俺や俺の従う従者達を次々虜にした。




初めて守りたいと思う奴が出来た、いつの間にか男でもコヤツなら受け入れてしまう、そんな気持ちに引き寄せられる魔性の力。




杏月は無自覚だがその強烈さにどの友人や周りの者も(ことごと)く落ちていった、何ヶ月か経つ頃には程よい肉付きになりそこらの絶世の美女すらも負けず劣らない姿になっていた。




理性がおかしくなりそうになる姿に本当に男か??と再確認してしまう程であった、声も仕草も性別意外全てがおなごその者。




杏月はおなごになる事を受け俺は嬉しかった、ここまで影響力を与える奴がおなごになれば間違えなく俺は手放さないと自身が自覚ができ肯定できる程だった。




ワクチンを投与した後の杏月は屍のような美しい姿だがびくともしない姿に変貌してしまった、初めて後悔と言う言葉が脳裏に浮かんだ、せめて同性で愛し合えば良かったとも深く考え悩み屍の杏月に泣き縋った。




俺は泣き疲れ眠りこけていた、そんな中眩い光線が現在いる部屋に投下された。




異常なまでの光に目を強く瞑るも昼間のような明るさに反射的に目を開ける事に躊躇した。




光が収まった頃俺はその光景に驚愕に染まった、杏月が女性らしい肉体美で豊満な膨らみを2つぶら下げて更にバージョンアップした顔立ちに絶句しかなかった。




その時は両手を広げ喜んで抱き締めていた、俺はこの時決意した、こいつを守り抜き、一生共にすると……。




だが周りが許さなかった、杏月のおなごになった姿は男女問わず誘惑する姿に俺は胃がキリキリする日常に化していた。




初めてこんな些細な事に心配になるのだなと苦笑いが出る……。




学園に通い始め直ぐにトラブルがあった、俺の中の怒りはかつてない怒りに満ちて力が溢れるのを実感した。




幸い犯されずに間に合って本当に良かったと心から思った、力がない癖に変な所で母性本能を剥き出しにする杏月を叱るが泣いてしまう杏月の姿に俺は弱い。




共に暮らして来てまだ日は浅いがあの時一目惚れしていて良かったと思っていた、俺はたまに杏月を愛でる、愛おしく愛らしい杏月をキスする度に身体を欲してしまう。




卒業までは我慢すると約束してある、必ず卒業しその後は式を挙げ杏月を愛でる。




それ程俺を魅了した杏月は相も変わらず無自覚の笑顔を見せびらかす、俺の可愛い可愛い愛しの杏月。




何があっても必ず守る……。




約束を胸に秘め、今日もまた精進する日々が始まる。

「杏月が可愛い!!」

「杏月の可愛い姿がもっとみたい!」


と思った方は是非評価をお願いします。


ブックマークが31件になってました!!


ありがとうございます。ありがとうございます。

是非評価、ブックマーク、色々改善点があればお願いします。

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