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皇帝の従える妻は元男の子?!  作者: アリス・world
第二章
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事態はやはりやってきた

それから2日経った夜の事、心身ともに勉学に励む杏月。


学校に通っていなかった杏月にはチンプンカンプンな分厚い教科書を眺める、どれもこれも分からない事が一杯である杏月は照之と共にする書斎ブースの机で勉学に励むも分からず痺れを切らし尋ねた。







 「あ、あのぅ……照之様。全然わかりません、この学校ってビジネスの資料や基礎、後は勉強と色々あり過ぎませんか!?それにですよ!!こんなに勉強大変なのに行事が多くあり過ぎてどうかなりそうです……。」


 「うむむ……。まあ、確かに難しいが勉学はな、学者や数式、語学に従う職業なら最も最優先させるものだがそうでなければ大体大丈夫だぞ??」


 「えぇ……。それじゃあの学校の重要性とは??」


 「そうだな、勉学でののし上がる者は学問で物を言う者がいてな。もう1つはあの富豪が集まる秘密は資産があれば大体どうとでもなってしまうのだ。みなの関心は普段会えない全ての業界の面々とコネを作る事に意味があるのだ」


 「確かに学校の勉強って普段や仕事でも余り使いませんからね……」


 「そこなのだ、幅広い行事は普段多忙してる面々と交流させるのが主な目的、優秀な人材や人脈を広げ一層より良くする為お偉いさん方は頑張っているんだ!!気を張るものではないぞ」


 「そうおっしゃっている照之様が1番頑張っているような……。ご多忙でしょうが……その、無理だけはなさらないで下さいまし……」


杏月は目を点にする様に圧巻する話に付いていけないもの照之の体調に関しては本気で心配していた。







 「ああ、心配するでない。杏月が来てからの事しっかり休日を取り信頼できる幹部達に任せているからな、心配してくれて嬉しく思うぞ、杏月」


照之は座っていた椅子から立ち近くに座っていた杏月の頭を優しく撫でて言う。







 「それに思うのだ、今までは我が身を滅ぼして行事やビジネスに取り組んできたのだ。だが今はこうして妖艶なき麗しの杏月が待っていてくれる……。それだけで世界が変わったかのように喜びに感化され……俺に色を付けてくれた」


 「そ、そんな……私は大層な事はしておりません」


 「そう謙遜するな。ありのままを今伝えたのだ!!それだけ杏月の影響力は計り知れないと言う事だ!!はははっ」


 「はぅ………」


頭を撫でながら褒められる杏月は恥ずかしさと嬉しさで頬を美しい紅色に染めていた、照之は静かに俯いている杏月の顔を上に向ける。


照之は微笑み優しいキスを施す、座ったままの杏月は瞳を潤わせ照之を上目遣いになる形に自然となっていた。


照之は杏月を見つめる、片側サイドはねじれボブでのサイドポニーテールが肩に乗り髪留めで固定されている先はストレートで胸より下まで垂れ下がっていた、右側に寄せ首を傾げてうるうるとさせる杏月に照之はただいまゾッコン中であった。


椅子に座っている杏月にキスをする度身体を反応させぐったりさせていた、愛おしくたまらない杏月の背後に回り、背後から抱き寄せる。







 「勉学は気にせんで良い、俺はそなたとこうして同じ学園に通いほのぼのとした青春を謳歌したいのだ……。」


 「でも照之様はご多忙の毎日です……たくさんの方々は照之様を一目置く憧れの存在なんですよ??私は一緒に居られるだけでも恐縮といいますか、その……。」


 「そうだ、俺は多忙な日々に無心で没頭していた。だがな??俺は思うのだ、こうして甘えられる時は杏月に甘えようとな……。そなたを見るだけで、抱き留めるだけで、何もかもスーッと穏やかな気持ちになれるんだ」


照之は嬉し気に抱きながら言うと杏月も包まれた腕に(てのひら)を添え後ろに振り向くと照之は熱い接吻を交わす。


杏月は目がトローンとなり日々洗礼されていく妖艶で面妖な誰にも見せたくない姿を現す。


照之は我慢できず座っていた杏月をお姫様抱っこでベットに連れ去る。







 「て……てるゆきさま……??そ、その…まだ勉学の方がお……んっ……まっ……っ……?!」


杏月はぐったりするも最後までは言わせないまま照之は杏月に深く蕩けてしまう様なキスに意識が朦朧とする中、照之は杏月を愛おしそうに頬を撫で言う。







 「今は良いのだ……こうして杏月を感じていたい。甘えたいのだ」


 「はぅ……。くすぐったいですぅ……」


照之は杏月を覆い被さる様に倒れ杏月の胸に顔を埋める、甘露で芳醇な香りが杏月から漂う、フェロモンを出し男を誘惑するそれは正にサキュバスそのものである。


ずっと胸に沈んでいたい気持ちもあるものの、照之は暫し杏月と濃密な一時を過ごす、普段から謙遜し謙虚な杏月だが実は照之はたくさん救われる事が多かった。


本人は余り気づいてないが傍から見たら極上とも取れる最強な彼女はとても誠実で自愛に満ちた母性を醸し出しその色っぽいながらも美しい妖艶なる姿、幼い姿にも拘わらず大事な人となれば自身の身など(いと)わず真っ直ぐ受け止めてくれる杏月は正に天使であり女神の様な存在である。
















ーーーーーーー



日は明け朝になる、朝食を取り口を清め着替えを済まし3人の弟達に朝の挨拶を交わす。






 「行ってらっしゃい」


 「いってらー」


 「いってらしゃい!!おねぇたん!!」


 「うん、いってきまーす!!皆も遅れないようにね」


弟達は杏月にそう言うと杏月も笑顔で言うと逸早く照之と杏月は学園に向かった、学園には距離がある為、早めに出る、掛かる時間は片道20分程の距離。


特に話す事も無く風景を眺める杏月だが照之の手は握っていた、照之もしっかりと幼い杏月の手を繋ぎ留める。


言葉では言い表せない親密な車内での一時を満喫しながら車に揺られて目的に向かって行った。












学園に着くと黙々と登校する、照之を筆頭に杏月もサイドで3歩下がった状態から付き添う様に歩いていく。


数々の生徒が2人を注目する、普段からこれ程注目されると杏月は身体がムズムズするのだが、ふと照之を見ると堂々たる歩みで挨拶を交わされば挨拶し返していた。




 相変わらず凄いなぁ……。照之様はビクともせずに堂々と歩いてる。




杏月は尊敬の眼差しで教室まで暫し見ていた。


教室に着くと照之は教室に居るものに対して軽い挨拶を交わし席に就く、杏月も負けじと愛想良く挨拶をして席に就く。






 「なぁ、杏月よ。今日は昼に学園長と話があるみたいなのだが……お昼は1人で食堂に行けそうか??」


 「はい、そのぐらいなら全然大丈夫です。流石照之様、学園長とお話するなんて凄いですね!!」


 「ふふふっ、まあな。何か用事があるとかで話をと呼ばれてな、あの老いぼれも中々面白くてな……くくくっ」


楽しげに言う照之に杏月もホッコリしていた、時間が経ち3時限目に差し掛かった。


男女別れ互いに合う作法を勉強する、男子は武術や精神統一、女子は生け花や茶道を行う。


それぞれ別れてみたものの周りの女子生徒が凄過ぎて落ちぶれていた、気付いた時には近くにいた白銀のショートヘアのクールな子に声を掛けていた。






 「あ、あの!!私杏月と申します。突然お話してしまい申し訳ございません……。その全然よく分からないので是非、お教え頂けないでしょうか……??」


杏月は今にも泣きそうな表情で助けて下さいとお願いしてみると、その子は考え始めポンと何かを理解したかのようにしてから言葉に出す。






 「うん、いいよ。照之君の隣にいた子だよね……。私は雲霧(うんむ) 沙霧(さぎり)、沙霧でいい」


杏月はうんうんと頷き沙霧を見つめる、表情を余り出さないクール差にドキッとしていると沙霧は杏月に続け様に言う。






 「杏月ちゃん……。その、頭を撫でて……」


沙霧は薄目になりトテトテと杏月に近付くと杏月は嬉しそうに微笑み頭を撫ぜる、沙霧は気持ちよさそうな目をして満足気に言う。






 「杏月ちゃんの手はゴッド級……私の隣の席になればいい。そうすれば見て同じ様にすれば完璧」


 「わかりました!!でわ、よろしくお願い致しますね。沙霧様」


微笑みを浮かべ沙霧に向けるとそっぽ向いてしまったのだ、杏月はあわあわとやらかしたのかと思い焦っている中、沙霧は頬を染め嬉しそうに小さく笑っていたのだった。


沙霧の存在で無事難を逃れた杏月、作法は難しいと痛感する日になっていると授業の終わりの鐘がなる。


響き渡る鐘にその場の者もそそくさと昼を取りに食堂に行き始めると、沙霧は杏月に言う。






 「ねぇ、杏月ちゃん。一緒にご飯食べに行こ??」


 「はい!もちろんです!!」


杏月は沙霧に手を引かれ食堂に向かった、静かに階段を降りていると杏月の背後から男子生徒の声が聞こえ、杏月を引き留めた。






 「やあ、麗しの姫君。そちらの杏月さんをお借りしても良いかな沙霧さん??」


 「…………何故??」


沙霧は警戒する様に言う。






 「いや、愛里菜(えりな)お嬢が話したがっていてね。だから、来いって言っているんだ!!ぼさっとすんなぁ!!」


その男子生徒は杏月を強引に腕を掴み乱暴に連れて行こうとすると沙霧が反論する。






 「杏月ちゃんが嫌がっている離して」


 「うっせーよおら退けや!!」


その男子は沙霧を階段付近から蹴り飛ばそうとすると杏月はすかさず男子生徒に言い寄り涙目で語ると素直に男子生徒は従う。






 「わかりました、行きますから!だから、沙霧様には手を出さないで下さい。お願い致します……。沙霧様、私は大丈夫です……お先に食堂で待っていて下さい」


杏月は平然を装うも手足が恐怖に震え強張る、「大丈夫です」と沙霧に向けられた笑顔をその場に残し男子生徒に腕を強引に掴まれ、そして強く握られた腕には痛みが走り顔を歪めていると男子生徒は杏月の肩に腕を回し逃れない様に肩を組んでその場から去っていた。

「杏月が可愛い!!」

「杏月の可愛い姿がもっとみたい!」


と思った方は是非評価をお願いします。


ブックマークが28件になってました!!累計pv9000突破していました!!累計ユニーク2000を突破致しました。


ありがとうございます。ありがとうございます。

是非評価、ブックマーク、色々改善点があればお願いします。

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