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皇帝の従える妻は元男の子?!  作者: アリス・world
第二章
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交流会、なにそれ?おいしいの?

杏月はプロの音楽団の奏でる音に感動していた、ここまで正確に出るのかと思い関心して聴き入る。


優しい音色や時には激しい音色、様々な音色の曲を吹き奏でる、幅広く色々な曲を弾く音楽団に杏月は楽しげにクッキーを頬張りアリシアに言う。






 「はむはむ……クッキー美味しいですね、ありがとうございます!!アリシア様、それにしても素敵な音楽ですね、規模が大き過ぎてビックリしちゃいましたよぉ……」


 「あらそうかしら?普段からこんなのばっかりですのよ、この学園には様々なプロの歌手や団体を連れて来ては私達が息抜き出来るように学園長が配慮しているの。全く杏月たらそんな事もご存知ないんですの……??」


アリシアはやれやれという感じで項垂れていると杏月は照れながらモジモジしながら言う。






 「はい、私は暮らしが庶民でしたので。一般人なのでこうゆう凄い場は新鮮だなって思いまして……てへへ、お恥ずかしい限りです」


そんなむず痒いアリシアは愛らしい杏月を見ると頭を撫でながら言う。






 「いいのよ、これから知れば良いのですわ。それにわたくしが杏月を色々連れて行ってあげますの!!楽しみにして頂いて結構ですわよ??」


 「はい、その時はよろしくお願い致しますね。アリシア様」


眩いばかりの笑顔にアリシアは胸を打たれる、杏月の可愛さに悪戦苦闘するアリシアは、とりあえず杏月の手を繋ぎクッキーを嗜みながら食べさせあいっこしていた。




照之というと沈黙の面持ちで終始2人のやり取りを見ていた、微笑ましい杏月の姿と今まで見せたことのないアリシアの新たな表情は何とも美しく妖艶な出で立ちで楽しそうに話す2人。


美しい姫君が2人で戯れる、これ程絵になるのかと関心していると照之は先程から妙な違和感が身体を襲う、小細工しているのか?と思う程の静かに標的を捕捉する不快な視線をその者達は周囲に分からない様に、誤魔化し隠密に杏月を品定めする様子に解せぬ視線は照之にもその不快な視線を感じ取っていた、こちらに視線を向けている人物を特定する照之。




 ちっ……アイツらか。杏月に喧嘩を売っているのだろうか??杏月に少しでも触れてみろ、その時は……お前の終わりだ。




照之は混沌に囚われた憎悪、黒い感情が剥き出しになって行くのがわかった、照之の鋭い眼光に取り巻きの男衆は直ぐに何も無かったように視線を逸らし首謀者の女と話していた。


照之は分析していた。




 確かあいつは自分より目立つ奴には容赦ないんだったな……。久しぶりに学園に来たからさっぱりだ、もしも何かあるとすれば今週の何処かな筈……後で爺やにあの連中について調べさせるか。




黒い微笑みを浮かべ、ニタッと楽しそうに笑っていたのだった。


















ーーーーーーーーー




音楽団の演奏が終わり今度は交流会となる会場に向かって行った、以前にもお茶会の時に使用された会場に杏月達はいた。


杏月はあまりの広さにバグってしまったかのように片言で何かをブツブツと言っていた。






 「ココハ、ガッコウデハナイ。パーティーカイジョウナドフツウハナイ。ナニソレ…オイシイノ…………??、あわ……あわわ。広過ぎる?!学校にこんな施設ないです……」


杏月は1日中驚きっぱなしであった、新鮮ではあるが先ずいる場所が規格外過ぎて学校と言うよりお金持ちの遊ぶ施設のような感覚になっていた。


交流会、それは他のクラス生徒や様々な業界のトップと交流する事を主に主体とした行事の一環である。


白帝学園は交流会は2週間に一度開催される、その中で生徒同士、有意義な時間を過ごして貰う事で新たなビジネスや友人を獲得する良い機会なのである。


もちろん自主的の為、余り関わりたくない人はそそくさと帰る人も多くはない、関心が無ければ関心が合った時に顔を出せば良い、ただそれだけの事に過ぎない。


杏月はビックリしていた、照之が交流会の場に現れた時、皇后一族と内閣府面々が照之にこうべを垂れる挨拶していたのだ。


それ程、照之の影響力は計り知れない事は直ぐに感じ取った杏月。






 「杏月、照之さんも多忙になりますわ。こちらで美味しいスイーツがございますわよ?さぁ、行きますわよ」


 「は、はい!!」


アリシアは直ぐに察し杏月をその場から遠ざけ誘導する、嬉しそうに杏月に密着するアリシアに杏月は頬を染め照れてしまった。


その美しい2輪の花が舞うように食べ物の方に向かって行く、ある者は2人を見る途端ここは夢では?と錯覚する程美しく艶やかな姿に心を射止められ、ある者は友人と話し込んで居る者はふと視線を移し視界に入ると2人が微笑みあって楽しそうに歩く姿に男女問わず近くにいた者は魅了する。


スイーツを皿に盛り付けながらアリシアは杏月に言う。






 「杏月、この交流会はね。ビジネスの話や貴族と親しく出来る唯一の場所なのよ、だからこうして皆さん輪を作り交互に転々としてるのよ??」


 「ほぇー……何か凄いんですね!!私はそうゆうビジネス??とかよく分からなくて……。でもでもアリシア様は大丈夫なんですか??私なんかと話していてはお友達とお話があるのでは??」


 「そんなことないわよ?こうして杏月と話せる事はとても大事な一時ですもの……」


杏月に見せる万遍の笑み、普段とは似ても似つかない麗しの姫君の微笑みに男衆は一気に赤面させ放心状態が周囲に伝達される。


杏月にしか見せない特別な微笑みに杏月も照れながらも万遍の笑み、屈託のない笑顔で返し一緒にスイーツを頬張るのであった。





照之というと、貴族、内閣府面々、皇后、資産家、投資家、起業家、企業の社長達自ら照之に足を歩みこうべを垂れる。


その出で立ち、存在感にトップの人間ですら魅了させる神々しいとも取れる照之のオーラ、鋭い眼光は完全に仕事モードである。






 「皇帝陛下様、お久しぶりでございますね」


 「いやいや、そんな畏まらないでくれ。それに俺はまだ学生だ、そんな若造に頭を下げないでくれ皇后陛下」


 「いや、そうゆう訳にはいきません。皇帝陛下様は仮にも裏舞台が主ですが我々よりもこの国を1番に親身に考えて下さり御教授までもして頂き、本当に感謝感謝の連続でございます」


 「ああ、まあな。だが、そなたらが基盤、基礎を作ってくれた面々には尊敬の念であるのだ、良い国を更に良い国に導くのはトップとして当たり前じゃないか??」


 「左様でございます。我々は一時期は天下を取ったかのように権力で物を言わせてきた者が大半でございます、それを皇帝陛下様が粛清させ更には導いて下さいました……。我々、国民を思う者として心から感謝の日々でございます」


 「ふっ、そんなよいしょするでない。それにここに居るものは常に人の上に君臨している、私利私欲の為だけに欲望に呑まれたら直ぐにでも我が相手をしてやる」


照之はトップの人間が周囲に囲んでいる中ニタッとどす黒い笑いをすると周りも直ぐに首を横に振り全力でしないと抗議する様に振っていた。






 「そ、それで、皇帝陛下様。大変失礼なの重々承知の上なのですが……皇帝陛下様はもう世継ぎの御方はお決まりなのでしょうか??」


 「はぁ……?!な、なにを急に言っておる??」


 「いや、もしも宜しければ私の娘をと思いましてどうでしょうか??」


1人がそう口にした瞬間だった、周りのお偉いさんはここぞと自分の娘を売り込んで来た。






 「是非うちの娘を!!」


 「いやいや、わたくしの娘を!!」


 「どうでしょう、麗しの娘を是非とも」


 「皇帝陛下様、是非共うちに!!」


 「いやいや、うちに!」


 「こちらに是非共お願い致します」


口々でトップ同士啀み合うように押し売りしていると照之は静かに受け止め答える。






 「お主達、姫君の気持ちを考えた事があるか??もし心に決めた男児がいたらどうする??娘はビジネスや押し売りの道具ではないぞ!!!!軽々しく言うでない」


照之はありのままを伝える、数々の絶世の美女の美しくそして寂しそうな顔を見てきた照之は苛立ちで一杯になっていた。






 「仮にもお主達の家族なのだ、家族を大切に出来ない奴が下の者を大切に出来る道理が無い!!俺は幾つもの姫君を見てきた……。少しは上流階級の中だとしてもだ、もし心を止める男児がいるのなら見守ってやってはくれまいか?」


照之の言葉に一同沈黙する、そして皆一同に思っていた。


照之の紳士な一面に心を打たれ直ぐに周りはこうべを垂れる、指摘された場面に一同心当たりがある様に俯いてしまった。






 「分かれば良いのだ、これからお主達と交流したいご学友もいるだろう。是非この交流会を良い時間として頂ければ幸いだ」


 「「「「「「有り難き幸せ」」」」」」


照之はそう言うとその場に膝を付き最高の敬意を表す姿勢になっていた、どの人も照之よりも年上だが関係なく尊敬するからこその現れが態度に出る。


照之は満足気に頷いている頃、杏月はうまうまーと頬を緩ませてアリシアとのんびりお茶をしていた。















ーーーーーーー



交流会が終わり、予定の時間を迎えた時、照之と杏月はリムジンに乗り話しながら屋敷に帰宅する。







 「杏月、交流会はどうであった??」


 「楽しかったですよ!!えーっとですね、男性の方には60人程声を掛けられたのですがアリシア様が追い払っていました。後は女性の方100人程、少しですがお話致しました」


杏月は多くの人に声を掛けられ苦笑いしながら照之に報告すると照之は絶句する。




 おいおい……そんなにも声を掛けられたのか?!なんてことだ……。なんてことだ……。我の杏月が。杏月が。油断できんな……!!アリシアが居なければもっとやばかった。ひぃぃぃ……い、胃が痛くなってきた。




照之は考えただけでストレスが音速を超え照之の胃に大打撃を与えるそんな緊急時、杏月はぽけーっとしていたり照之の手を握って視線が合うと微笑んでくる愛くるしい杏月に照之は威厳も何もなくなった少年にぶり返したのであった。

「杏月が可愛い!!」

「杏月の可愛い姿がもっとみたい!」


と思った方は是非評価をお願いします。


ブックマークが27件になってました!!現在また評価されたようで合計3人の方に好評価の様で請謁ではございますが嬉しさでベッドにのたうち回る程嬉しかったです。

ありがとうございます。ありがとうございます。


是非評価、ブックマーク、色々改善点があればお願いします。

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