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皇帝の従える妻は元男の子?!  作者: アリス・world
第一章
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出会いはいつも突然

初めましてアリスです。

毎日更新ができる方はとても尊敬します、毎日更新が出来ない事も途絶えることもあるかもしれませんが是非産まれたての動物のように見守って頂けたら幸いです。

よろしくお願いします。


時計の針が10時が回る頃、セレブが集う裏パーティーが密かに開催されていた。


資産家、有名企業のトップ、投資家、政治家、貴族など幅広く成功を収めた者達でも極一部の上流階級のみだけが踏み入れることが出来るパーティーに一際目立つ少年がいた。





 「皇帝陛下様のご活躍、存じております」


 「皇帝陛下様、是非、私を可愛がって下さいまし」


 「陛下さまぁ~いつもたくましいお姿、拝見しております」


 「皇帝殿ぉ~わたくしも、良しなに」


口々に皇帝陛下様と言われ、絶世の美女に取り囲まれ挨拶されている少年の名は、神乃(じんの) 照之(てるゆき)である。


絶世の美女だとしても基本は政略結婚が多い上流階級だからか、照之は大きい溜息を内心吐きながら愛想良く挨拶を交わし逃げるように手洗い場に向かう。





 「ふぅー、貴族とは大変だな。爺よ」


 「はっ!ですが坊ちゃま、これも旦那様の為、良い伴侶を見つけて頂ければ神乃家は益々繁栄する事でしょう」


トイレすら豪華な装飾に広い手洗い場の鏡を眺めながら、背後に佇む爺と言われた執事に話しかけた。





 「それは家名が繁栄するのは素晴らしい事だが……それに俺はまだ15歳だぞ??あんな政略結婚目当てだと見栄える美女もピクリともしないのだ」


髪を弄りながら爺と話す。





 「坊ちゃま、まだそうゆうのにうといのは重々承知でわございますが、これからはもっと坊ちゃまと添い遂げたい姫君は増えるのですぞ!!慣れて頂きませんと爺は安心して死ねませぬ」


 「爺よそんな大袈裟な事を言うものでは無いぞ!!もちろん血を残すのは大事かも知れんが、俺はまだ爺とともにこうして話していた方がまだ楽しいぞ」


トホホと執事の爺は涙を拭こうとしていると、照之は爺の背中をばしばしと軽く叩きニコニコしながらトイレを後にした。


照之はパーティー会場に戻ろうとする前、ふと最上階のエレベーターのフロア先、強化ガラスで出来ている全面ガラスの先に意識が向き、昼間の街並みを眺めた。


歩く人々、何故私達はこうも違う空間に居るのだろうか??と照之は疑問に思い、物思いに(ふけ)ていると、非常階段付近から女性らしき甲高い叫び声を聞きつけ、照之は「なんだ??」と思い近付く。





 「な、なんですか?!は、離して下さい!!」


 「君に否定権はないよ。何故かって??それは、君は俺に売られたからだよ。だから君は、今日から俺の物……ふひひ」


会話が聞こえてくる方に視線をやると照之は目にした、おとぎ話に出てきそうな幼い美少女が資産家らしき男に腕を掴まれ舐め回し、(なぶ)るように奇異の目で品定めされていた。


雪のような穢れを感じさせないサラサラの透明感溢れる白い肌、面妖な瞳には深い黒い瞳は例えるならばブラックダイヤモンドのように透き通る綺麗な瞳、ロングヘアのサラサラヘアーは今にも撫でてしまいたいと思える(つや)やかな黒髪、少し痩せこけているが華奢で今にも触ってしまったら手元から無くなってしまいそうな儚さを醸し出し、そう感じさせる程のあざとい雰囲気、超絶可愛い美少女の無垢なワンピース姿が照之の瞳に焼き付く。





 「じ、爺よ……。あれはどうゆう状況なのだ??」


 「はっ!!あれは資産家の方でわたくしの推測ですが坊ちゃま、あの姫君は家族に売られ、襲われている最中かと……。ですが資金が発生していたら我々も少し面倒になるやも知れませぬぞ??」


今までにない食いつきをする照之に、付き人の爺やが少し驚きと同時に苦笑いしながら、非常階段で行われている行為に、2人はその行く末を今しばらく見届けた。


婀娜(あだ)っぽい目付きに当てられ襲ってきた資産家の男は、これ程の絶品ともいえる幼い美少女の妖艶な流し目や華奢な体もこれから自身の物になる、自由に可愛がることが出来るという優越感に満ち溢れていた。





 「ふむ、君の親父(おやじ)さんには取引があるんだよ。君を売る代わりに金をくれってな!!子供より金なんだとさ、それに君のその黒髪はとても美しい。そして君のその力無き眼がまた俺を誘惑する」


少女の髪を撫でたり嗅いだりした後、少女の顎を掴み無理やり自分の元に手繰り寄せた、少女は「くっ……!!」と嫌がるが体格差があり過ぎてそれも虚しく為す術もないまま、壊れた人形の様にしている姿を見ていた照之は徐に爺やに呟く。





 「俺、アイツが欲しい……。爺よ、ちょっと気に入ったから俺が買ってもよいか??」


 「ふぉっふぉっふぉっ、坊ちゃまもお好きですなぁ!!爺が言うのもなんですが、わたくしも何故だが気に食わないのでございます」


 「おっ、爺やがそうゆうのは初めてだな。確かにあれ程のおなごが居たとはなぁ!!」


照之は非常階段の扉を開けた。





 「おっと、君は資産家の武藤(むとう)グループの長男じゃないか、ここで何していたんだ??」


 「ああっ??……あー、皇帝陛下様じゃないですか。邪魔しないで下さいよ~、ここにいる女はみな資産目当てで、つまらなかったんですからー」


不意打ちに少しびっくりするが直ぐに動揺は無くなり武藤がそう話すと、照之は同意する所はあるものの反論する。





 「まあ確かにこうゆう所の美女達は立場上仕方ないのかもしれないな、俺も資産目当てなどもう何百人見た事か……だがな??俺は少女(それ)が気になっているんだ。だからそれを俺に譲れ」


照之は武藤の掴みかかっている少女に指を指す。


少女はただただ終始無言なまま、焦点が何処を見ているか分からない瞳、面妖な流し目はそれはそれはとてもそそるものがあったのだ。





 「皇帝陛下様はこうゆうのが趣味なんですかー??私はただこの子の親が借金したのを肩代わりしてやったのさ。クックックツ……そいつがなかなかのクズでな、9千万の借金にプラス3億でコイツを譲るからってな、痛ぶるなり嬲るなり自由にしてくれだってさ。少し高く付いたがコイツなら元以上に楽しめそうだしな」


武藤は舌舐めずりし、少女を上から下まで再びエロい目線を送り首筋を嗅ぐ。


照之は中々の変態ぷりの武藤に絶句したものの、直ぐにその行為を阻止する。





 「武藤よ、そいつは俺の物だ3億9千万だろ??なら6億やるからそいつをこっちに譲ってくれねーか??」


 「はっ……馬鹿なんですか皇帝陛下様は??なんでこんな小娘に肩入れするんですかねー?」


何もしないで6億入るならと武藤は小遣いくらいにはなるかと思うものの、何故欲しがるのか理由を尋ねた。





 「いや、俺がそいつに惚れたから欲しいだけだが……。それ以外に理由なんていんのか??」


余りの単純な理由に、呆れ果て笑ってしまう武藤。





 「ぷっ……なんだそれ!!あははははっ、こりゃあ傑作だ。こんなみすぼらしい女に惚れるなんておかしな人だ」


 「武藤様、それ以上、坊ちゃまを虚仮にされますと、爺も黙ってはおりませんぞ??」


腹を抱え笑っていると、照之の隣に居た爺が物凄い殺気を武藤に放つ、直ぐに武藤は笑うのを辞めるが少女は爺の殺意に耐えられず腰を抜かしてしまい、その場に力なく倒れてしまう。





 「今日は皇帝陛下様に免じてそれで呑みましょう、折角のおもちゃをなくすのは惜しいですが、私の懐が暖まりましたからいいです。でわ」


 「はいよー、後で爺が持って行くからなー!後……余り変なことすんじゃねーぞ」


武藤は不気味な笑みを零しながら非常階段を出て行き、照之と爺やと少女だけがその場に鎮座する。





 「爺よ、これどうすんだよ……。無垢なおなごとはいえ爺の殺気で漏らしたんじゃねぇーか??」


 「そ……そうでしょうか……申し訳ございません坊ちゃま、余りにも武藤様が言うものですからつい……ですが漏らしてはないようですね」


トホホと爺やは額の汗を拭きながら「良かった良かった」と安堵の表情を浮かべる。





 「とりあえず今日はこの辺にするか。爺よ、会場の後の事は任せたぞ!!コイツは俺が運んでおく」


 「はい、承知致しました坊ちゃま。お車を下に呼ばせておきますので、お気をつけてお帰り下さい」


ぺこりと深く一礼し頭を下げると、爺やはその場を後にした。



 それにしても本当に可愛いなぁ……。人形みたいに可愛い寝顔だな、それに軽いな……。飯、ちゃんと食ってるのか??



そう思いながら照之は一先ずその場を去る為に、少女をお姫様抱っこして外に待たせた車に向かった。

次回はその美少女サイドから始まります。


「杏月が可愛い!!」

「杏月の可愛い姿がもっとみたい!」


と思った方は是非評価をお願いします。


見て頂きありがとうございます。ありがとうございます。

是非評価、ブックマーク、色々改善点があればお願いします。

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