人物【聖女カウス】
――――カウス・C・アウストラリス
『第三聖女』。大陸に残った奇跡の残り香。
ただの美しい農村の娘を素体とする世界呪術『聖女再臨』によって再生された聖女の一人である。
Cの称号の通り、大陸で製造された聖女である。
多くの難業をこなしたが、有名なものは『魔王』殺し。この聖女は、聖女にして真なる『勇者』でもあった。
故にこの聖女は星神より与えられた『斥力』の権能以外に、魔王殺しの権能『惑乱』を持っている。
大陸に満ちた神秘の薄れゆく中、戦いにおいて随一の性能を持つ聖女を殺したのは帝国に残された民たちであった。
――――聖弓デアトスフイーズン
第三聖女の所持する『聖剣』。
生前の彼女が友とした神鹿デアトスフイーズンが基となった魔王殺しの為の武装。
それは巨大な弓であり、彼方より此方を貫く聖なる矢である。
『聖剣』とは『魔王殺し』の増幅器である。
それは死ぬ為だけの出会い。それは聖剣に成る為の冒険。それは予め決められた涙。
システムに定められた悲劇は、三流役者の喜劇にも劣る。
――――聖灰衣カウス
第三聖女カウスを火刑にした際の灰から織られた修道服。
処刑の特性を継いでいる為に、火に弱く、槍に弱い。
世界呪術『聖女』の為の増幅器の一つである。
『星の聖女』を始めとして様々な聖女を星神は作り出したが大陸の混乱によってその多くが失われた。