装備品【武器】
――――武器
――――ナイフ:
痩身のデーモンもどきが残した短刀。
ゼウレの神官は刃を持つ武具の使用を禁じられるが、神殿の見習い達は厳密には神官とはされなかった。
未熟な彼らは小さな短刀を持つことを許され、刃持てぬ神官たちの代わりに刃を使う雑事をこなした。
――――神聖のメイス+2:
聖言の刻まれたメイス。『頑丈』『神聖』の聖言が刻まれ『強化』の施された一品。
鈍器は聖職者が主に扱う武器である。
刃を持つことを禁じられた彼らは厳しい戒律の中で許す限り強力な武具の作成が行われた。
メイスはそんな刃を保たない多くの武具の原点として辺境の聖職者たちに愛され使用され続けている歴史深い武器である。
――――炎のロングソード+2:
辺境で使われる一般的な長剣の一つ。ただしドワーフ鋼で作られた名剣であり、蝋材による強化が施されている。
『炎』と『鋭さ』の聖言が刻まれている。
ロングソードは辺境の戦士が好んで使う剣である。
一般的であり、手に入りやすいということはそれだけで好まれる理由になる。
――――黒騎士の長剣:
黒騎士のデーモンが残した長剣。かつての帝国の騎士の物であり、ドワーフ製の黒鉄で作られている。
『鋭さ』『頑丈』の聖言が刻まれている。
黒鋼の騎士は王族に仕える騎士である。
騎士の中でも精鋭とされる彼らは知勇兼備であり、戦場においては指揮官として働いた。
――――肉斬り包丁:
料理人のデーモンが落とした巨大な包丁。魔鋼と呼ばれる金属でできている。
『鋭さ』『頑丈』の悪言が刻まれており、その重い刃は同族のデーモンですら忌避するものである。
善神大神殿襲撃の折り、神殿に勤める料理人の多くが犠牲となった。
――――魔鋼の長槍:
デーモンの兵士が使う一般的な槍。
悪言は刻まれていないがしっかりとした造りとなっており、武人の蛮用にも耐える耐久性を持っている。
槍は優れた武器である。
距離をとって突くだけで敵が死ぬ。戦士の理想とはそういうものだろう。
――――長柄鋏:
ドワーフ鋼で作られた長柄の鋏。『頑丈』『刺突』『切断』の聖言が刻まれている。
デーモンとの戦いの激しい辺境では多くの武具が造られ用いられる。
その中にはこのような戦いに不釣り合いな品も"試しに"造られることがある。
この場違いな長柄鋏はそういった経緯で作られたもののようだ。
――――ショーテル:
ドワーフ鋼製のショーテル。『鋭さ』の聖言が2つ刻まれている。
湾曲した刃は盾を構えた敵に対して有効な攻撃となる。
しかし辺境では盾を持つデーモンの数は少なくこのような曲剣が使われる機会は少ない。
――――『富ませる者の鍬』:
肥沃と家畜の神の加護のかかったナイフ。土地を富ませる為の紋様が黄金銅に刻み込まれている。
『肥沃』は土地を富ませる権能があるが戦士が戦う為に使うのであれば肉体を健康に保つ力が働く。
『多産』は家畜の産む仔の数を増やす権能ではあるが戦う為に使うのであれば日に一度ナイフの数を9つ(1+8)にできる。
加護によって作られたナイフに加護はかかっていないが、その刃がオリハルコンであることを考えれば作ったナイフを売るだけでその者は富豪になることもできるだろう。
――――堕落の長槍:
半魚蟲人のデーモンの使う槍。
邪悪で堕落した意匠が彫り込まれているギザギザ刃の槍。
それは、ただ生き物を痛めつける為の刃だ。
――――堕落の長剣:
半魚蟲人のデーモンの使う剣。
邪悪で堕落した意匠が彫り込まれているギザギザ刃の剣。
それは、ただ苦しみを引き伸ばす為の刃だ。
――――巨半魚蟲人の巨剣:
人が扱うには巨大すぎる大剣。魔鋼でできている。なんの悪言も刻まれてはいないが、巨大さだけであらゆるものを潰し殺すには十分だ。
この剣を扱うに足る戦士がいるならばこの剣以外を使った方がいいだろう。
――――竜刃のハルバード+5:
竜の血で鍛え上げられたドワーフ鋼鉄のハルバード。刃の部分がオリハルコンで出来ている。
ヤマの炎によって鍛えられたことで高い対邪悪能力を持つ。
『刃』の聖言が刻まれている。
ハルバードは辺境人たちが至高と信じる武具である。
剣、槍、斧、鎚、使うものの技量によってハルバードは広がりを見せていく。
――――捻じれ結界の炎槍:
壊れた結界の盾を更に捻り先端に折れた炎剣の刃を接合させたもの。
貫通性能は高いが、反面壊れやすく、打ち合う為の槍ではなく投げる為の槍となっている。
極めて危険なデーモンを何体も滅ぼしてきたためか、炎剣部分には悪魔殺しの概念が染み付いており、高い神秘を保持している。
いくさにのめり込む戦士ほど武具に気を遣う。時には戦友の死体よりも、遥かに。
――――青薔薇の茨剣:
無数の刃片を青毒の茨で繋げた奇妙な武器。
その正体は離れては鞭、近づいては刺突剣と使い手の意のままに形を変える毒の茨である。
武具の階級としては神器相当となるが、このような武器を創った神は存在しない。
貴方はこの剣の形に見覚えがあるだろうか?
花の騎士が女だってか?
へへッ、どんな男もあの執念深さからは逃げ切れねぇだろうな。
―とある騎士に捕まった処刑寸前の盗賊の言葉―
――――呪鉄の巨大鎌:
呪われた金属で作られた、死神の鎌を模した武器。自在に扱うには高い技量と筋力を必要とする。
亡霊の『透過』を前提とした品であるため、武具自体の切れ味は良くないが、傷をつけた相手を呪い殺す力がある。
人を狩り殺すにはときに合理を捨て、見栄えに凝る必要がある。
――――魔鋼の銅剣:
銅像のデーモンが使う銅の剣。のような質感を持つ硬く重い魔鋼の剣。
武具としては片手剣の分類だが、片手で自在に扱うには人を超えた膂力を必要とする。
銅兵はデーモンの中でももっとも厄介なものに分類される。
並の武具を壊す金属肌。一片の狂いなき武技。疲れ知らずの身体。挫けぬ意思。
どれもこれも一流の戦士が欲して止まないものだ。
――――魔鋼の精鋭銅剣:
精鋭たる銅像のデーモンが使う銅剣。のように見える硬く重い魔鋼の剣。
武具としては片手剣の分類だが、片手で自在に扱うには人を超えた膂力を必要とする。
高位デーモンの呪術によって作れられたこれら低位のデーモンたちには
与えられた武具を自在に扱える呪術が付与されている。
故に、彼らはこのような尋常ではない武具を自在に扱えるのだ。
――――魔鋼の銅弓:
銅像のデーモンが扱う銅弓。のように見える硬く重い魔鋼の棒。
弓の形をしているが弓として扱うことはできない。
この弓を弓として扱うには金属を柔らかくする呪術知識が必要になる。
これが弓だって? ただの鉄の棒じゃないか。
―デーモンとの大戦に参加した戦士の言葉―
――――海王の槍:
神槍ポスルドンを模して作られた聖具。『満たす水』『海神の刃』『修復』の聖言の込められた上級聖具の一つ。
持つものの信仰心によって刃は強さを変える為、敬虔なる海神の信徒が扱えば一騎当千の働きをするだろう。
ポスルドンはゼウレに次ぐ身分を持つ海の神である。
配下には多くの水や海に関わる神々があり、その神威は大洋の全てを覆うとされている。
――――鉄球のついた枷:
奴隷となった罪人の戦士に与えられる武具。
力強き戦士にとってそれは枷ではなく、武器となる。
理性を失った奴隷の戦士が振り回す鉄球は荒れ狂う暴風が如くに恐れられる。
――――毒刃双:
マリーンの走狗である素材収集人たちが扱ったとされる『毒』の悪言が刻まれた双剣。
あっしらはどこにだって潜みますよぅ。それが賢者様の御命令ですからねぇ。
―とある素材収集人の言葉―
――――ファルシオン:
なんの悪言も刻まれていない魔鋼でできた直刀。
ファルシオンは使いやすさから辺境では鉈代わりにも使われるほどに普及している刃物だが、
その手軽さゆえにデーモンたちにも広く利用されてしまっている。
――――帝国騎士団正式採用直剣:
チルド9の帝国騎士団で正式に採用されている直剣。
『不朽』『頑丈』の聖言が刻まれており、酸や錆に強く、非常に頑丈である。
帝国の騎士たちはその出自を問わず、武才に優れたものが召し抱えられた。
故にこそ、チルド9は世界最強を名乗れたのである。
――――暗殺者の短刀:
暗殺者が好んで扱う隠密性の高い短刀。
『流血』『致命』の悪言が刻まれており、斬りつけられた対象の多くが助からなかった。
大陸文化とともに辺境に流入した多くの暗殺者たちは、悪神の信徒でもあったために辺境人によって滅ぼされた。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(剣):
王子の剣と呼ばれる王族専用の剣、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの剣が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第一王子は万能の覇者。
四騎士に匹敵するとまで呼ばれた武才は父の覇業に大いに貢献した。
彼が滅ぼした国の数は大小あわせて100を超えるとされる。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(大斧):
王子の大斧と呼ばれる王族専用の大斧、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの大斧が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第二王子は内政の天才。
武においても比類なしとされた彼は、多くのドワーフを捕らえては、奴隷として鉱山で酷死させた。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(槍):
王子の槍と呼ばれる王族専用の槍、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの槍が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第三王子は殺戮の化身。
彼の率いる騎士団は多くのエルフたちを貫き殺し、死体の森を築き上げた。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(斧槍):
王子の斧槍と呼ばれる王族専用の斧槍、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの斧槍が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第四王子は暴虐の戦士。
万能の武具であるハルバードを持った彼は敵陣で暴れまわる一個の兵器だった。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(杖):
王子の杖と呼ばれる王族専用の杖、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの杖が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第五王子は賢者の弟子。
戦略魔法すら一人で扱う彼こそは戦場の決定打であった。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(メイス):
王子のメイスと呼ばれる王族専用のメイス、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとのメイスが持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第六王子は巨人狩りの勇者。
カチ割り、と呼ばれる独特の戦術は多くの巨人を死に至らしめた。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(錫杖):
王子の錫杖と呼ばれる王族専用の錫杖、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの錫杖が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第七王子は小鬼退治の名人。
護衛の騎士を連れて彼は国内各地の小人族を退治して回った。
――――プリンスオブグローリィ・モノクローム(大弓):
王子の大弓と呼ばれる王族専用の大弓、の記憶から作られた模造品。
しかし出来は本物に酷似しており、もともとの大弓が持つ権能を保持している。
『栄光』と『名声』の聖言が刻まれている。
第八王子は竜狩りの騎士。
騎士団を率いた彼は、身の丈にも匹敵する大弓を持って多くの飛竜を狩り殺した。
――――冷たき月光:
四騎士オーロラの瘴気によって再び鍛えられた月神の聖具。
耐久力を消耗して月の光の奇跡を起こすことができる。
『月光』『触媒』の聖言が刻まれており、奇跡の触媒としても使用が可能である。
ただし、この聖具の力を真に引き出すには強い信仰と魔術に関する深い知識を必要とする。
騎士は聖女とともに大陸を駆け、伝説を作った。
大悪巨人の討伐、悪龍討滅、吸血魔国殲滅戦……。
だが最も偉大なる伝説は山脈に寄生し、無限に成長しようとした悪神の討伐である。
強き信仰の為せる業。ゆえに『山脈断ち』。
――――宝石飾りの長剣:
隙間なく黄金を鍍金されたこの長剣には聖言を刻む余地が一切ない。
偽物の宝石で飾り立てられたただの優秀な長剣。
この剣よりも、よく躾けられた番犬の方が仕事をするだろう。
――――宝石飾りのハルバード:
隙間なく黄金を鍍金されたこの斧槍には聖言を刻む余地が一切ない。
偽物の宝石で飾り立てられたただの優秀な斧槍。
遠目にもきらきらと輝くこの斧槍によって、都市の民は帝国の威信にひれ伏すだろう。
――――宝石飾りの長槍:
隙間なく黄金を鍍金されたこの長槍には聖言を刻む余地が一切ない。
偽物の宝石で飾り立てられたただの優秀な長槍。
肉を刺すならフォークの方が役に立つ!!
――――エーテル炉専用巨大レンチ:
エーテル炉に使われる巨大なネジを締めるための専用工具。
エーテル汚染に強い黄金銅で作られている。
エーテル炉の毒で、こいつが朽ちるより先に俺たちの身体が朽ちるのさ。
―誰かの愚痴―
――――無鎧:
チルド9の四騎士の一人、『名失いの騎士』が使ったとされる夜闇の悪神の神器。
何の変哲もない諸刃の短刀だが、あらゆる装甲を無効化する猛毒の刃を持っている。
帝都にて行われる謀略には、必ず名も顔もわからぬ者たちが紛れていた。