9 花粉症について
僕は花粉症です。二週間ほど前のことでしたか、顔が真っ赤に腫れて、鼻水も止まらず、特に口内や歯茎まで痛くなってしまいました。クレイジーですよね。
ということで、花粉症の思い出話でもさしていただきたいと思います。僕は小さい頃から花粉症でして、苦しみ続けてきたわけですが、東京の八王子の先にある高尾山という山に登った時ほど、苦しかったことはありません。あれは春のことだったか、秋のことだったか、覚えていませんが、もう顔がぱんぱんに腫れているような感じがして、もう無性に痒くてたまらないのです。それで山頂でも、景色どころではありませんでした。涙です。晴天でも雨が降ったかのようです。どよどよと涙が瞳を覆ってしまって、なんだか、重ったるいのです。
そこで、春や秋に山に登ろうと思う方は、目薬を持って行った方が良いと思うのです。
今日は夜の風が涼しくて、なんだか気分がとても晴れやかです。花粉症も、今日ばかりは瞳が潤っているようでもあり、そんなに嫌な気がしません。
昼間、祖母に会いましたが、また旅行に行きたいね、などと言って、とても和やかな雰囲気でした。祖母とは京都に行ったものでした。桜の時期にどこかへ行こうか、都内の桜の名所でもいいか、など話し合って、とてもしみじみと嬉しい気持ちになりました。
しかし、梅、桜、桃は、花粉の時期と重なるものですから、なかなか、難しいのです。それでも、僕は花が好きなので、だいたい王子の飛鳥山か、地元の桜を見にゆくことにしています。
ちなみに、花が好きになったのは最近のことで、大学時代にお寺をめぐっていた頃のことです。その時、大阪城公園で見た梅の花がとても胸に沁みて、それから、桃の花に出くわす機会が多く、遅れて桜やしだれ桜の魅力を再確認したという流れでした。
そもそも、二十そこそこの男子が、花を語るということ自体が爺むさいのでありまして、そういう意味で僕は健全な大学生ではありませんでした。それが、春には桜や梅を見たいと思い、秋には紅葉を見たいと思うようになったのは、お寺めぐりのおかげでしょう。そして、またこの花との出会いも、一期一会だったりするもので、一生忘れぬかけがえのないものとなるのです。
そういえば、花粉症の話でしたね。花粉症もつらいとは思いますが、また、花でも見に出かけたいと思います。