62 好きなジャズ名盤紹介9(アート・ペッパー)
最近、バレーボールのVリーグにはまり、NECレッドロケッツを全力で応援しているので、今回、逆転勝利したこと、非常に嬉しかったです。今回はジャズの紹介をするエッセイなのですが、そもそもこのKan日記は自由で適当なノリの日記のようなものなので、こんな脱線から始まることもあるのです。
まあ、一つの近況です。
あまり脱線を長々と書いていても仕方ないので、そろそろジャズの話題に移りましょう。
今回のテーマは「ジャズ聴き始めの人にお勧めのアルトサックスのジャズ」です。
テーマが長くなってしまいました。まあ、いいでしょう。文などというものは、要は意味が分かりゃいいのです。(この発言、物書きとしてどうなのか……)
前回からジャズピアノの呪縛から解放されて「ホーン入りのジャズ」の紹介を始めました。ここで安心して、すぐにジャズピアノの世界に戻ってしまうのはもったいないと思います。というのも、皆様はジャズのホーンにわずかかもしれませんが、興味を持ち始めているに違いないのです。つまり皆様は「トランペットやアルトサックスもなかなか面白そうだなぁ」と感じているのです(本当のところはわかりませんが)。安心して戻ってしまうとそれきりになることが多いので、この期を逃さず、色々なホーン楽器のジャズを聴いてみてはいかがでしょう。
せっかくなので今回も連続してホーン入りのジャズを紹介しようと思います。
前回はトランペットとアルトサックスが両方吹かれる演奏を紹介しました。
二人の奏者のうち、ひとりがジャズの帝王であるマイルス・デイヴィスで、もうひとりがファンキージャズのキャノンボール・アダレイです。
ふたりは毛色は違いますが、はじめに聴くとどちらの演奏も相当「重たく」感じられたのではないかと思います。重さの種類は異なるけれど。マイルスのトランペットは「卵の殻の上を歩く」と言われるほどに繊細で、同時に緊張感がみなぎっています。キャノンボールのアルトサックスは元気モリモリで、ファンキージャズの土臭いノリがみなぎっています。
ジャズ喫茶に通うような人はともかく、僕の周りの人を見ますと「軽やかでおしゃれなジャズ」を求めている方が多く、もしかしたらこのような「重さ」に抵抗を感じる人もあるかもしれません。
そこで今回、皆様にはもっとソフトで軽快で、包容力のある癒しのジャズを紹介しようと思います。
今回の楽器は、ずばりアルトサックスです。なぜここでテナーサックスでなくアルトサックスなのか……これは僕の感覚なのですが、聴き始めの頃、テナーサックスの音は「ブオオオ……!」という音がきつく感じられて、なかなかなじめませんでした。ブレス……吐きまくる感じといいますか、これはジャズの魅力の一つなのですが、それを好きになったのはずいぶん後でした。トランペットの音色も同じです。僕は最初の頃、ディジー・ガレスピーのトランペットの音色を聴いて「これは音がきっついな」と思ったものでした。
ところがアルトサックスだけは音がソフトで、軽やかさもあって、抵抗なく楽しく聴けたものでした。
その頃、僕が聴いていたのはキャノンボール・アダレイとアート・ペッパーのアルトサックスの演奏でした。
アルトサックスの名演というと色々ありますが、前回、キャノンボールは紹介したので、今回紹介するのはアート・ペッパーのアルバム「モダンアート」に収録されている曲です。
1曲目は「ブルース・イン」です。アルトサックスのそれもアート・ペッパーの暖かい音色を存分に味わえるから選びました。
2曲目は「ビウィッチド」(「魅せられて」)です。これもアート・ペッパーの枯れたアルトサックスの音色が実によく胸に沁みます。
語ることはあまりありません。とにかく一回聴いていただきたい2曲でした。
素晴らしきアルトサックスジャズライフを……!




