57 好きなジャズ名盤紹介4(コールマン・ホーキンス)
前回は「新しさ」を感じられるジャズを紹介したわけですが、お読みの方の中には、ジャズに新しさなんかいるか!思い切り渋いやつが聴きたいんだよ!と思われる方もいるかもしれません。
そこで今回のテーマは「渋いジャズ」。
ところがジャズは、基本的には渋いものです。ビル・エヴァンスや、セロニアス・モンクのピアノ演奏だって、十分に渋いものです。
その中でも、渋さを求めるとやはりルイ・アームストロングの歌声あたりが一番渋いのではないかと思います。
しかし、ルイ・アームストロングの歌声はおそらくジャズファンでなくても聴いたことがあるに違いない。そこで僕は「ジャズをよく知らないけれど、ジャズを聴き始めたいと願っているあなた」のために、他の人を紹介したいと思います。
正直「渋い」という概念は実に多くのジャズと一致します。上げだしたらきりがないほどです。
それでも枯れた感じ、古めかしい感じ、色あせた感じ、そういう意味で「渋さ」をとらえると、僕が真っ先に思い出すのは、今回、紹介するコールマン・ホーキンスのサックスの音色です。
コールマン・ホーキンス。渋いジャズマンと言われたら、とりあえずこの人が浮かびます。 バラードの「ボディー・アンド・ソウル」はかなり有名。
こちらを検索してもよいかもしれませんね。
テナーサックスの音色がなんとも枯れていていいですよね。
今日、紹介するのはコールマン・ホーキンスの演奏の中でも、ベン・ウェブスターと共演している「コールマン・ホーキンス・エンカウンターズ・ベン・ウェブスター」というアルバムです。
ベン・ウェブスターの音色とコールマン・ホーキンスの音色はともにテナーサックスの音色で聞き分けられないという方がいらっしゃったら、そうですね、ベン・ウェブスターの方が艶っぽい音色が響いていて、コールマン・ホーキンスの方が、枯れている音色なんじゃないでしょうか。
この収録曲の中で、特に「ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥー・カム・ホーム・トゥー」という曲を紹介します。
なんか渋いふたりがテナーサックスを交互に吹いているから、雰囲気が渋くなりすぎて、もはやついていけなくなるぐらいです。
ところで、ピアノを弾いているのはオスカー・ピーターソン。次回、紹介しようと思っているのはこのピアニストです。
それでは、渋いジャズライフをお楽しみください!




