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22 ジャズ紹介2 (ジャズの歴史)

 以前、ジャズのエッセイを書いていたものの、自分が若造すぎて、もっと勉強する必要を感じ、半年前に中断したきりになっていたのですが、なにぶん、ジャズファンの方は60代ぐらいの方が多く、ファン歴四十年とかがざらなので、先輩方とのレベルの差をいちいち気にしていたら、きりがないという状況になっていました。僕は休日、ジャズ喫茶やジャズクラブを転々としているのですが、色々ある中で、細かいことはあまり気にしなくても良いような気がしてきている今日この頃。そういうわけで、とりあえず、遠慮なしにこちらのエッセイに色々書いていこうと思います。


 まず僕は、ジャズクラブで生演奏を聴きながらちょこっとお酒を飲んだり、ジャズ喫茶でレコードを聴きながら珈琲を楽しんだり、CDを購入して自宅、または出先で聴くというサイクルになっています。皆さんにはこのいずれもお勧めなのですが、まずCDを聴くことをお勧めします。その後で、ジャズクラブやジャズ喫茶に行けばいいと思っています。


 それで、ジャズについて色々と話していこうと思います。


 まずジャズとは、アメリカで生まれた音楽であります。アフリカから奴隷として連れてこられた黒人の音楽性・リズム感と、ヨーロッパからきた白人と黒人の混血であるクレオールの西洋的な音楽理論・楽器が、ニューオリンズで合体して生まれたのがジャズと言われています。ブルース、黒人霊歌、マーチングバンド、ラグタイムなどが元にありました。


 ディキシーランドジャズ(ニューオリンズ・ジャズ)というのがもっとも古いスタイルのジャズで、1917年の録音が現存する最古のものと知られています。よく知られているのは、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド(OOJB)のもので、「ディキシー・ジャズ・バンド・ワン・ステップ」と「馬小屋のブルース」。ところが、これの前に録音だけはしておいて、発売されなかったレコードがあるらしく、コロンビア盤らしいのですが、僕は聴いたことがありません。僕は、あまりこういうスタイルのジャズを聴こうとは思いませんが(だって、古いんですもの)それでも「馬小屋のブルース」はなかなか良かったです。「ヒヒヒンヒーン…ブルル……」みたいな、馬の嘶きの印象的な愉快な曲でした。好きな方は大勢いらっしゃるらしいです。


 こうしたスタイルのジャズの話から始めるときりがないので、話を一気に進めますが(ジャズの父、ルイ・アームストロングの活躍は、大胆に飛ばします)、第二次大戦の頃に人気があったのは、スウィング・ジャズでした。大人数のビッグバンドで、ノリノリの曲を演奏するあれです。踊ることがジャズの目的の一つでもありました。


 有名な曲は、グレン・ミラー楽団の「イン・ザ・ムード」「ムーンライト・セレナーデ」、ベニー・グッドマン楽団の「シング・シング・シング」デューク・エリントン楽団の「A列車で行こう」「キャラバン」などなど。

 一曲聴くのなら、ライオネル・ハンプトン楽団の「スターダスト」がお勧めです。ちなみにライオネル・ハンプトンは、ジャズ・ヴァイヴ(鉄筋の一種)の演奏者です。

 四十年代までに、こうしたスウィング・ジャズは全盛を極めました。



 これにとって変わったのが、モダン・ジャズです。ついに天才チャーリー・パーカーの登場です。チャーリー・パーカーは、天才的なアドリブ演奏を行い、新しいジャズの世界を切り開きました。全盛時代は、1945年から1947年ぐらいです。ちょうどサヴォイとダイアルという二つのレーベルと契約していた時期で、今でもサヴォイ盤とダイアル盤は、チャーリー・パーカーファンなら欠かさず聴かなければならない的なやつです。


 パーカー以前のジャズは、それほどアドリブをしませんでした。ところが、パーカー以後は、アドリブこそがジャズの本質となってゆきます。



 それに、ジャズクラブで、互いの演奏テクニックを競い合う壮絶な時代に突入し、チャーリー・パーカーは圧倒的なテクニックを持つトランペッター、ディジー・ガレスピーと度々、目にも止まらぬ早さのアドリブ演奏で、勝負を繰り広げました。(なんか、違う気がする説明ですが……)


 パーカーとガレスピーの超絶テクニックは、「バード・アンド・ディズ」というアルバムで楽しめます。1950年の録音。ピアノはセロニアス・モンク。ちなみにバードはチャーリー・パーカーの愛称、ディズはディジー・ガレスピーの愛称です。このアルバムでは、「アン・オスカー・フォー・トレッドウェル」と「マイ・メランコリー・ベイビー」という曲がお勧めです。


 アルトサックス・プレイヤーのチャーリー・パーカーの代表的演奏は、サヴォイ盤の「ココ(テイク2)」とダイアル盤の「ヤードバード組曲(テイク1)」と「フェイマス・アルト・ブレイク」といったところでしょうか。(個人的な意見)


 

 パーカーの演奏がいまいち理解できなかったら、一度「チャーリー・パーカー・ウィズ・ストリングス」というアルバムを聴いてみると良いです。パーカーの音楽の魅力は、テクニックよりもそのエレガントさにあるのだと知ることになると思います。あとは空を飛びまわるような自由自在なところとか、アドリブのバランス感覚とか……。


 パーカーは、麻薬に溺れながら、身を削って生きていましたが、ついに衰弱し、34歳の若さでこの世を去りました。そして、その後、四十年間に渡って、ジャズを牽引したのは、かつてパーカーのバンドにいた若きトランペッター、マイルス・デイヴィスなのでした。


 チャーリー・パーカー以後のジャズを引っ張って行ったのは、五十年代においては、マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ、セロニアス・モンク、アート・ブレイキーといった面々。違う気もしますが、そういうことにしておきます。


 ここからが本番ですが、ちょっと疲れたので、このあたりで終わりにします。

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