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空でダンスを  作者: 和十至也
3/6

空でダンスを・3


サムがみならいサンタになってからはじめてのクリスマスがやってきました。

サムは、こんどこそジャックにほめてもらいたかったので、とてもはりきっていました。そのよる、サムはジャックといっしょにまちにでかけました。


こどもたちはプレゼントがはいるおおきなくつしたをよういして、すやすやとねむっています。サムはジャックによろこんでもらうため、はやく、たくさんくばることだけをかんがえていました。

こどもたちのかおなんてみもせずに、さっさといえをでます。

それでも、くばりおわったころにはよあけまえでした。くたくたのサムはいねむりをしています。


ドーン!


 しずかなよあけまえのそらに、ものすごくおおきなおとがひびきわたりました。

サムはびっくりしてとびおきました。

ドカーン。ドカーン!

みるみるうちに、まちはまっかなほのおにつつまれていきます。


とおくからとんできた、たくさんのひこうきがばくだんをおとしたのです。


ひこうきにのっているひとたちはおおごえでさけびます。

「おれたちのいうことをきかないやつはこらしめてやるぞ!」

ひこうきがブンブンといやなおとをたてて、ボトボトとばくだんをおとしていきます。

「どうだまいったか、やめてほしいならいうことをきけ!」


「どうしてこんなひどいことをするんだろう」

「サムや、はじめてなのに、よくがんばったね。さきにかえっておやすみ。わしはあのひとたちとおはなしをしてから、かえるよ」

そういって、ジャックはサムのソリをひっぱっているトナカイたちにくちぶえであいずをしました。

かしこいトナカイたちがきいたのは、サムのことをよろしくたのむというあいず……。


 そして、ジャックはゆびをパチリとならしました。


ふぶきがおこり、みるみるうちにまちのおおかじをけしていきます。


あたりがまっしろになり、あっというまにジャックのすがたはみえなくなってしまいました。


 サムは、ずっとまっていたけれどジャックはあさになっても、つぎのひになっても、またそのつぎのひになっても、もどってきませんでした。


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