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空でダンスを  作者: 和十至也
1/6

空でダンスを・1


 むかしむかし、あるところにサムというわかものがいました。サムはやまのぼりがすきです。やすみのひには、リュックサックをせおってでかけています。

「やっぱりやまはおちつくなあ」

 いつものように、サムはやまのてっぺんをめざしてあるいていました。

 あせびっしょり、あしがくたくたになるまであるいたけれど、てっぺんにはなかなかつきません。

「あれれ、おかしいなあ」

 そのうちゆきまでふりはじめて、サムはおおよわり。

 ゆきはびゅうびゅうとふきながらむかってきます。さむさとねむけにおそわれて、サムはとうとうたおれてしまいました。


 きがつくと、サムはふかふかのベッドのうえにいました。

 びっくりしてあたりをみまわすと、あかとしろのふくをきたおじいさんがいすにすわっていました。

 おじいさんはいいました。

「おまえさんはふぶきにおそわれて、すっかりうもれておったのじゃ」


「もうだいじょうぶなようじゃな。それじゃ、ソリでふもとまでおくってあげよう」

「じつは、その……。あの、もしかして、おじいさんはサンタさんなの?」

 おじいさんはまっしろなおひげをさわりながらこたえます。

「ホッホ、おまえさんのいうとおりじゃ。こどもたちにプレゼントをとどけるしごとをしておる」


「ぼくもサンタになりたいなあ」

「サンタになるのはたいへんじゃ。これから、たくさんた~くさんがんばらないといけないのじゃよ。それでもいいのかな?」

「ぼく、がんばるよ」

 サンタさんはホッホとわらって、サムのせんせいになってくれました。

「ジャックじゃ。よろしくの」


 みならいサンタになったサムは、ソリのれんしゅうをはじめます。

 ソリをひくのはサムよりもおおきなトナカイです。トナカイはサムのいうことをなかなかきいてくれません。なんどもなんどもソリからふりおとされて、サムはぼろぼろのくたくた。

「あいたたた。でも、もう、のろまなんていわせない! ぼくはぜったいにあきらめないぞ!」

 そういってサムはまたソリにのるのでした。


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