豚
唐突だが、私は自分はSだと思っていた。普段は周りに対していい子ちゃんをやっているけれど、家に帰ると毒舌キャラになる。コンビニで「あの……肉まん、ください」が恥ずかしくて言えないデブは家に変えるとふんぞり返って夫のダメ出しを始める。ダメなのはお前だ。
だが最近、罵られるのが快感になってきた。それは、なろうに存在する、とある国のイケメン王子に豚と言われたことがきっかけだった。豚……、豚、だと!?
な、ななな、なんて私にぴったりの言葉なのだ、家畜としての豚、ではなく侮蔑を込めた「豚」。
ヤダ何これ、新世界の扉を開けちゃった感じ? 気持ちいい!! 最高!!
もっと、もっと罵ってくれ!!
そう私は豚。重くて飛べない豚、標準体重30キロオーバーのまさしく豚!
自分を解き放つってこういうことなのかもしれない。何だかもう、何も怖くない気分になってきた。
だけど可愛い下着つけたいし、フリルの似合う女性になりたい。
痩せねば……。私が痩せても、かの王子は私を豚と呼んでくれるだろうか。
今まで自分のコンプレックスについて語ってきたけども、恥ずかしくて言えなかったことを公開処刑にしたせいで、私はとっても自由になった。そのコンプレックスを解消するために、小さな一歩かもしれないが着実に私は歩み始めている。絵をまじめに練習し始めたこともそうだし、2次創作のための資料を集めたのもそうだし、あとは隠しておきたかった体重を公開したこともそうだし。
何か、変われそうな気がする。
……ってか、何をおいても体重は変えないとまずい。じゃないと糖尿病まっしぐらだ。
なろうで私のお友達になった皆さん、見ず知らずの皆さん。お願いです。私を罵ってください。
豚と蔑んでください。そしたらダイエット頑張れそうな気がする!!
ちょっと今からハンドルネームいじってくるので、とりあえずUPします。