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王の住まう城の地下。
魔女がなにやら困惑しています。
「鏡よ鏡、人間っていうのは変な物を贈りたがるものなのかしら」
「どうなさいました、ご主人様」
「人間が結婚するって言うから花を贈ったの。そうしたらお返しに、二人がキスしている写真のマグカップが贈られてきたわ」
「叩き割りたくなるやつですね」
「しかもお湯を入れると『ラブ・フォーエバー』って文字が浮かび上がるの」
「氷塊に叩きつけましょう」
「そういえば、贈り物といえば人間が生贄を捧げてきたことがあったわ」
「なんとも時代錯誤な話ですね。いつのことですか?」
「あれは確か、私がヤク○トレディーをしていた時だったかしら」
「ヤク○トレディー」
「あ、違った。ヤク○トレディーより1000年は昔のことだったわ」
「ヤク○トレディーをやってたのは事実なんですね」




