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今回、虫の名前が出てきます。
苦手な方はご注意を。
王の住まう城の地下。
なんだか物凄い音が……。
「―――――――――!!」
「うるさい! ちょっと鏡、その高音の悲鳴をやめて!」
「――――――――――――――!!!」
\パリンッ/
「自分で出した高音で割れたわ! 自殺!?これ鏡界の自殺なの!?」
「というわけで、直りました」
「それで、いったい何であんなに悲鳴をあげてたの?」
「裏面にゴキ○リが引っ付いたんです。俺は鏡なんで手も足も出せないどころか手も足も無いのに、ヤツは無遠慮にワサワサ這い上がって来るし……」
「ふむふむ、それは確かに叫ぶわね。でも毎度叫んで割れてたら大変じゃない?」
「と思って、先日助っ人を雇いました」
「あら、紹介してちょうだい」
「ゴキ○リ退治と言えばこのお方、アシ○カグモです」
「私は魔女だもの、クモは怖くないわ。はじめまして、このお部屋のゴ○ブリ退治をお願いね」
「ちなみに階級は伍長です」
「降格した過去があるのね」