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王の住まう城の地下。
今日もまた魔女は魔法の鏡に問いかけ……ずに、魔法の鏡が独り言。
「……俺が割れても代わりはいるもの」
「まだ私が三面鏡を買ったことを恨んでるのね」
「三面の鏡に囲まれてご満悦だなんて、とんだビッチですね」
「もはや侮辱かどうかも分からないわ」
「別に良いですよ。三面の鏡と仲良くやればいいじゃないですか。曇ってやるマジックミラーになってやる」
「……反抗なのかも微妙なところ。ところで魔法の鏡、ここに濡れた新聞紙があるんだけど」
「ご用件は何でしょうかご主人様」