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王の住まう城の地下。
魔女が魔法の鏡に問いかけ………。
「…………」
「…………」
「………………何だったかしら?」
「………………何でしたっけ?」
「あっ、思い出した! 鏡よ鏡、答えておくれ、よ!」
「そうでした!」
「久しぶり過ぎて忘れちゃったわ。で、私は何を尋ねれば良かったのかしら?」
「久しぶり過ぎて忘れてしまいましたね。ただ思い出せるのは、回答が『俺』という事のみです」
「何だったかしらねぇ?」
「何だったか分からないけど答えておきますね。俺です」