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鏡よ鏡、  作者: さき
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 王の住まう城の地下。

 今日もまた魔女は……



「魔法の鏡さんこんにちは!」

「とりあえずその右手に持ったサンドペーパーを床に置いて、両手を頭上に上げて」

「こんにちは!」

「はいこんにちは。ようこそこの誰も知らない秘密の地下室へ。今日はどういったご用件で?」

「お義母様にまた怒られちゃったんです……私、お義母様に嫌われているんだわ……クスン」

「白雪姫……」

「クスンクスンモグ、クスンモグモグ」

「泣くかクッキー食べるかどっちかにしてください」

「モグモグモグモグ」

「一心不乱にクッキーを」

「モグシャモグシャ……お義母様、私のことを邪魔に思っているんです」

「あのお方も王の寵愛を受けられると思って嫁いできましたからね。ところが肝心の王は貴女(白雪姫)にご執心ときた」

「お父様は亡きお母様のことをまだ愛しているんです。だから、お母様に似ている私を……」

「そりゃ仕方ないかもしれませんが、あの方にも立場ってものが」

「お父様、脳みそにいくはずの栄養を全部おっぱいにまわしたような女性が好きなんです」

「迷いも無い」

「つまり私です」

「潔い」



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