【番外編1】ランドセルな恋人
秋吉さんランドセルを背負ったわたしを、今日も小学校の校門前で待っていてくれる。
「お待ちしておりました、姫」
「人前で姫っていうのはやめてって、言ってるのに」
「すいません。姫ではなく、未来でしたね。ついクセが抜けなくて」
「……やっぱり姫でいいよ」
秋吉さんは見た目二十代後半くらいで、長身。短く整えられた黒い髪。
少し眉間にシワが寄っているけれど、すっとした鼻筋が格好いい男の人だ。
以前は黒服に黒いサングラスで、よくわたしを迎えにきていたのだけど、最近は会社帰りにそのままスーツできてくれるようになった。
前世のわたしはお姫様で、秋吉さんはわたしに仕える騎士だった。
秋吉さんに言わせれば、姫を守るのはあたりまえのことで、あの黒服に黒スーツは、この世界での騎士としての正装のつもりだったらしい。
頑なにこの服装は守っていたのだけど、今の秋吉さんにそれは必要なかった。
なぜなら、わたしと秋吉さんの関係は、前世の姫と騎士という主従関係じゃなくなったから。
色々あって、ランドセルで子供なわたしと大人な秋吉さんは、この間からお付き合いをしている。
つまり……秋吉さんは、わたしの恋人なのだ。
「それでは行きましょうか、未来」
私の名前を呼んで、秋吉さんが手を差し出してくる。
秋吉さんの声で自分の名前を呼ばれるのは、まだ慣れない。
一回一回幸せを噛み締めるように、秋吉さんはわたしの名前を口にするから、嬉しいんだけどどこかむず痒い。
「手、繋ぐの?」
「駄目……ですか?」
恥ずかしくて尋ねたら、秋吉さんが残念そうな顔をした。その姿は、主人に構ってもらいたい大型犬のよう。
こんな顔をされたら、駄目だって言えるわけがない。
おずおずと手を差し出すと、嬉しそうに秋吉さんが眼差しを細める。
秋吉さんの大きな手に、わたしの差し出した手はすっぽりと包み込まれてしまった。
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ただ二人で、家までの道を歩く。
季節はもう冬で、寒いのに繋いだ手が妙に暖かい。
わたしはドキドキしてしまって、普段はあまり喋らない学校でのこととか、気になっている料理のこととか、色々喋ってしまった。
「ご、ごめん秋吉さん。わたしばかり喋ってる」
「どうして謝るのですか? 私は未来が自分のことを話してくれて嬉しいです。もっと未来の事を知りたいと、いつも思っていましたから」
わたしと秋吉さんのお付き合いが始まったのは、秋の事。
姫ではなく今のわたし自身と主従契約を結ぶつもりで、秋吉さんは指輪のネックレスを差し出したのに、わたしがそれを告白と勘違いしたのが始まり。
「好きです。私の恋人になってくれませんか、未来」
再度秋吉さんが告白してくれて、はいと答えたわたしの胸には、指輪のペンダントがある。
あの後、秋吉さんはすぐに婚約指輪を買いに行こうとしたのだけど、それはどうにか止めた。
小学生には早すぎる。
秋吉さんは、ちょっぴり不満そうだったけど。
一日たって、秋吉さんと恋人になったのはわたしの見た夢だったんじゃないかと思ったけど、指輪のペンダントがそこにあって、現実だよって教えてくれた。
前までと何かが変わるかなと期待しながら、どうやって秋吉さんに接したらいいかわからなくて。
その実秋吉さんは秋吉さんだから、今までとそうそう何も変わらないんじゃないか。そう考えていたのだけど。
「そのペンダント、つけてくれているんですね」
「うん。学校では服の下にしまってるけどね」
「もっとよく見せてくれませんか?」
わたしがいいよと立ち止まると、秋吉さんはペンダントの指輪部分を指ですくってキスを落とした。
「未来が私のものだという証みたいで、嬉しいです」
幸せそうに、秋吉さんが微笑む。
わたしはくらっときた。
秋吉さんが、想像以上に甘い。
これは本当に秋吉さんなんだろうか。
その日のわたしは、スーパーの特売の日でもないのに、秋吉さんに夕飯を振舞って、一緒に部屋で過ごした。
ただ会話をしてのんびり過ごすだけ。
そんな、いつもの空間のはずなのに、落ち着かなかった。
秋吉さんからわたしを好きだという気持ちが、態度や言葉で伝わってくるからだ。
容赦ないくらいに。
「秋吉さんって、わたしが料理してるの見るの好きだよね」
トントンと慣れた手つきで野菜を刻むわたしを、秋吉さんが横でじっと見ていた。
「最初の頃は、手馴れたあなたの姿に関心していたんです。でも今はこうしていると、新婚さんみたいだな……と」
秋吉さんの発言に、危うく指を切るところだった。
「あ、秋吉さん?」
「す、すいません。気が早すぎました。どうにもあなたとこうしている瞬間が幸せで、自分を抑えきれなくなってるみたいです。ちょっと外に出て頭を冷やしてきます」
ついぽろっと口から出てしまったというように、秋吉さんは決まり悪そうな顔をしていた。
秋吉さんは、今まで隠していたものが溢れて止まらないとでもいうかのようだった。
こんな真っ直ぐな好意を、わたしは受けたことがないから戸惑ってしまう。
嬉しいけれど、同じだけの気持ちをどう返したらいいのかわからなかった。
結局わたしの態度は、付き合う前とそう変わらず。
恥ずかしくて手を繋ぐのが精一杯。
秋吉さんは、こんなわたしでいいんだろうか。
そんな事を思うようになっていた。
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「お迎えを待ってるのか?」
「瀬尾先生」
放課後、ぼーっとしていたわたしに、瀬尾先生が声をかけてきた。
「いえ、今日は秋吉さん仕事なので迎えはありません」
「じゃあ、なんでまだ帰らないんだ?」
気がついたら、授業が終わっていたなんて言い辛かった。
「今日はこれから何か予定あるか?」
「いえ、ないですけど」
「そっかそれじゃあ、文房具店に注文した備品取りに行くんだけど付き合ってくれない? 一人だと大変なんだ。帰りは家まで送るからさ、なっ?」
前々から思っていたけれど、瀬尾先生は結構強引だ。
特に用事もないけど、どうしようかと悩んでいたわたしは、結局瀬尾先生の用事を手伝うことになっていた。
「ところでさ、若槻って秋吉と付き合うことになったんだよな?」
手伝いが終わって家まで送ってもらう途中、瀬尾先生がそんなことを聞いてきた。
直球すぎて、思わず運転している瀬尾先生を凝視してしまう。
「まぁなんだ。とりあえずはおめでとうだな」
「祝福してくれるんですか?」
「とりあえずは、だけどな」
そう言った瀬尾先生は、ちょっと複雑そうな顔をしていた。
前世は王子だったという瀬尾先生は、姫だったわたしの元婚約者だ。
それでいて、秋吉さんの大学の先輩でもある。
色々思うところがあるのかもしれない。
「それで、何を悩んでるんだ? もう秋吉に愛想つかしたか?」
「わたし悩んでるように見えましたか?」
「まぁな」
瀬尾先生はわたしが秋吉さんとの事で悩んでいることも、全てお見通しだったようで、そう尋ねてきた。
「愛想をつかすとかそんなんじゃないんです。ただ……」
「ただ?」
瀬尾先生に言っていいものなのか、わたしは悩んだ。
「当ててみせようか。秋吉のやつに好かれすぎて困ってるんだろ」
どうして瀬尾先生にはわかってしまうんだろう。わたしにはそれが不思議でしかたなかった。
「そんなことなんじゃないかと思ったんだ」
顔に出てしまっていたんだろう。横目でわたしをちらりとみて、瀬尾先生は溜息をついた。
「この前秋吉の方から珍しく飲みに誘われて行ったら、釘刺されたんだ。若槻は自分の恋人だから、もう手を出すなってな。少しむかっときて酔わせたら、惚気るのなんのって。まぁこうなる事くらい、俺は読めてたけどな」
なんだか恥ずかしくて、わたしは顔を伏せた。
秋吉さんたら、一体何を話したんだろう。
「秋吉さんに困ってるってわけじゃないんです。秋吉さんがあんなに言葉や態度に出して好いてくれてるのに、照れて何も返せない自分が嫌なだけで」
「……なんだ。秋吉が重くなったってわけでもないのか。つまりがこっちもただの惚気ってことだな」
ご馳走様というように瀬尾先生が肩をすくめた。
「わたしが真剣に悩んでるのに、それは酷くないですか?」
「それを言うなら若槻の方が酷いだろ。片思い中の男の前で、惚気けてるんだからな。珍しく秋吉のフォローしてやろうと思ったのに、全くいらなかったな」
むっとしたら、瀬尾先生が俺の方が可哀想だというようにそんな事を言う。
「秋吉さんのフォローしようと思ってたんですか?」
「まぁ一応可愛い後輩だからな。それで落ち込んだ若槻を慰めて、あわよくば俺に振り向かせようかなって」
「瀬尾先生って、結構素直じゃないですよね」
つまりは、秋吉さんとわたしの事が心配だったんだろう。
冗談に巻いてしまうけれど、その実瀬尾先生はとても優しい人だということを、わたしはちゃんと知っていた。
「言うねぇ。素直じゃないのは若槻も一緒だろうに」
確かにそうかもしれない。
反論はできなかった。
「そんな素直じゃない若槻に、素直じゃない俺からとっておきの必殺技を教えようか。好きって言葉にしなくても、相手に気持ちが伝わるすばらしい技があるんだ」
車が家の前に着いて、お礼を言って車を出ようとしたら、瀬尾先生がそんなことを言い出した。
「そんな技があるんですか?」
「まぁね。教えてやるから、もっとこっちにきてよ」
思わず興味を引かれる。
身を乗り出したら、体を引き寄せられて頬にキスをされた。
「なっ、なにするんですか!」
「何って親愛のキスだよ。これなら言葉がなくたって気持ちが伝わるだろ?」
瀬尾先生はそう言って、首をかしげる。
まるで何で怒るんだというように。
そこには恋愛めいたものは一切なかった。
「こ、こんなのできるわけないです!」
「できるさ。この国じゃ常識じゃないみたいだけど、アメリカじゃ挨拶だろ。前世の俺らの国でも、これ親愛の挨拶だったからな。おじいさんや子供、青年から美女まで、みんなコレやってたし」
「……本当ですか?」
「あぁ、本当だ」
大真面目な顔で瀬尾先生が頷く。
そういえば、前に粥を食べたときに見た、秋吉さんの前世は金髪に青い瞳で、欧米の人みたいな顔立ちをしていた。
同じような文化があっても不思議ではない気がしてくるけど、難易度が高すぎる。
到底わたしには無理に思えた。
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その日、わたしは前世の夢を見た。
今の私より少し年上……中学生くらいの秋吉さん。金髪で青い目。顔立ちは全く違うけど、眉間のシワがよく似てた。
「姫、降りてきてください!」
「いやよ。ルドルフがわたしを好きだって認めたら、降りてきてあげる」
ルドルフと呼ばれた秋吉さんが、木の下でこちらを見上げていた。困ったような顔をしてる。
「私は姫が……好きです。主としてお慕いしています」
「わたしが欲しいのは、そういう言葉じゃないのに」
木の上にいるわたしの口から出るのは、拗ねたような声。
「わかっているでしょう姫。私はあなたの騎士で、姫であるあなたには決められた王子がいるのです。いつかその人と結ばれるのが、あなたにとっては一番の幸せなんです」
苦しそうな秋吉さんの声に、わたしはそんな顔をさせたいわけじゃなかったと思った。
「冗談よルドルフ。もう真面目なんだから。びっくりした?」
わたしがするすると木から下りると、秋吉さんが駆け寄ってくる。
「怪我はありませんか。姫は本当に昔からお転婆で、わたしをヒヤヒヤさせてばっかりだ」
「騎士として守りがいがあるでしょう?」
冗談めかしたわたしに、秋吉さんが溜息をつく。
「あなたの騎士が務まるのは、私くらいです」
まったくしかたありませんねというようにそう言った秋吉さんの目は優しくて、どこか切なかった。
「私もあなた以外の騎士はいらないわ。いつだって側にいてくれるんでしょう?」
「一生、お側に仕えます姫。たとえあなたがどこへ行っても、あなたをお守りいたします」
秋吉さんが膝をついて、差し出したわたしの手にキスをする。
互いに心の奥底に『好き』という気持ちをそっと眠らせて。
姫と騎士が主従であることを決めた、そんな夢だった。
起きたら胸が締め付けられるような感覚に襲われた。
甘くて苦しい気持ちが、わたしを満たしていた。
切なくて、苦しくてこの想いを吐き出して楽になりたいのに、大切で手放すことができない。
秋吉さんが、生まれ変わってもわたしを見つけて、側にいようとしたのは、この約束があったからなのかもしれない。
こんな気持ちをずっと背負って生まれて、わたしを探してくれていたんだ。
だからきっと、想いが伝わった今、この気持ちを伝えることを惜しまないのかもしれない。
そう思うと、たまらなく秋吉さんに会いたくなった。
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その日は秋吉さんと会う日じゃなかった。
次の日にはスーパーの特売があるから、待っていれば会える。
なのに、気づけばわたしの体は秋吉さんの会社に向かっていた。
秋吉さんとお母さんの仕事場は一緒だ。
だからわたしは、会社の場所を知っていた。
辿りついてから迷惑だったかもしれないと思う。
メールでも入れておけばよかったのだけど、ただ会いたくなってきましたなんて書けるわけがなかった。
恋人なんだから、それくらいいいのかな。
そう思うのだけど、勇気が出ない。
ここまできたのに、秋吉さんにどんな顔をして会ったらいいのかわからなかった。
ついここまできちゃったんだけど、わたしは秋吉さんに会って何を言うつもりなんだろう。
らしくない。秋吉さんを好きだと気づいてからのわたしは、何か変だ。
いつもぐるぐる考えて、もやもやした気持ちを抱えて、悩むことが多くなった気がする。
やっぱり帰ろうかな。
そう思ったとき、秋吉さんが会社から出てきた。
その姿を見た瞬間に、ほっとする自分がいた。
けれどその後から女性が出てきて、秋吉さんの隣に並ぶ。
でるところでている、スタイルのよい大人の女性で、秋吉さんに笑顔で話しかけている。
一方の秋吉さんは、ちょっと困惑した表情だ。
途切れ途切れに聞こえる言葉の端から、女性が秋吉さんを食事に誘っているようだと気づく。
強引に連れて行かれそうになった秋吉さんの服の袖を、気づけばわたしは掴んでいた。
「どうしてここに?」
「迎えにきたの。帰ろう」
袖を引っ張られた秋吉さんが、わたしを見て驚いた顔になる。
女の人はというと、明らかに嫌そうな顔をした。
「何、秋吉くんの妹さん? ごめんね、これからお兄ちゃんは私とお食事に行くんだ」
女の人の子供扱いする言葉に、わたしと秋吉さんが一緒にいても恋人同士には見えないんだなってことを思い知らされる。
「妹じゃないです。恋人です」
「ふふっ、面白いこという子ね」
きっぱりと言ったところで、女の人には相手にもされなかった。
当然だ。ランドセルを背負った小学生と、スーツを着た大人の秋吉さんではつりあいがとれない。
わかってはいたのだけど、ちょっと悔しかった。
唇を噛み締めていたら、強く秋吉さんがわたしの手を握ってきた。
「すいません。誘ってもらって悪いんですが、恋人が迎えにきたので、帰らせてもらいますね」
女の人に秋吉さんがきっぱりそう告げた。蕩けてしまいそうな目でこっちを見つめながら。
その光景を見て、女の人は馬鹿にされていると思ったようで、もういいわと言って去っていってしまった。
「未来が私を迎えにきてくれるなんて、初めてですね」
「迷惑だった?」
「いいえ。とても嬉しかったです。恋人だと言ってもらえましたし」
かぁっと耳まで赤くなったのが自分でもわかった。
あんなこと、言うつもりはなかったのに。
思い返すと恥ずかしい。
「あぁ、早く大人になりたいな」
照れくささを誤魔化すように、わたしは口にした。
「以前も同じ事を言っていましたね。誰かに負担をかけずに自立したいというあなたの気持ちはわかりますが、そんなに急ぐ必要はないでしょう」
大人になれば、秋吉さんと恋人同士に見られるのに。
一緒にいたって、親子や兄妹だと思われずに済む。
そんな気持ちから口にしたんだけど、秋吉さんは別の意味に取ったようだった。
どうやったらこの気持ちが、秋吉さんに伝わるんだろう。
もう空は暗くて、住宅街に続くこの道にわたしたちの他に人はいなかった。
立ち止まり、手を繋いでいる秋吉さんを見上げる。
秋吉さんは背が高いから、今のわたしでは手を伸ばしても顔に手が届かない。
「どうしたんですか未来?」
そんなことを考えていたら、秋吉さんは不思議そうにわたしを見つめていた。
手の届く位置に、秋吉さんのネクタイ。
ぐいっとひっぱって、秋吉さんの顔をわたしの方へ引き寄せて。
頬にちゅっと軽くキスをした。
「わたし、秋吉さんが好きです。いつか大人になって、秋吉さんの恋人だって堂々と歩けるようになるから。だから、いつかわたしが自信を持って秋吉さんを好きだって言える日まで、わたしのことを好きでいて欲しい……です」
最後の方は声がか細くなってしまったけれど、わたしに持てる精一杯の勇気を振り絞ってそう告白した。
キスをされた頬を押さえて、秋吉さんはぽかんとしていたのだけど、時間差で意味を理解したらしい。
その顔がどんどん綻んでいく。
「ようやく、好きって言ってくれましたね」
恥ずかしくて目を逸らしたら、頬に手を添えられて視線を固定された。
前も同じようなことがあったような気がする。
こういう時の秋吉さんは、わたしに容赦してくれない。
「前世からあなたのことを待ち望んでいたんです。五・六年待つなんて今更どうってことありません」
そう言って、秋吉さんがわたしの頬にキスを返してくる。
耳元で囁かれる言葉が、熱を帯びて体を巡っていく。
「それに、わたしの想いに答えようとしてくれてるあなたを側で見るのも、悪くないですから」
秋吉さんらしからぬ、ちょっぴり悪戯っぽい声。
わたしから少し体を離した秋吉さんは、真っ直ぐに目を見つめてきた。
「あなたが私の側にいるのが嫌になっても、もう離してはあげませんから。これから、覚悟してくださいね?」
そう言って笑った秋吉さんの顔は、騎士というよりも一人の男の人の顔で。
ちょっと早まったかもしれない、なんてわたしは思った。
この話に出てくる、瀬尾先生視点の「王子はランドセルな姫の幸せを願う」を別枠で投稿しました。
瀬尾先生と秋吉さんの出会い、姫の出会い、3人の前世がわかる過去編となってますので、よければそちらもどうそ!
12/8 作中の季節を秋手前から冬に変更しました。