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sunday morning

作者: tsubomi

今日は日曜日。天気は晴れ。


万理は窓から外を眺めた。気持ちのいい風がほほをなでる。


「いい天気。」


こんないい天気の日は、なんだかウキウキする。何か新しいことが始まりそう。

お気に入りの絹のネグリジェ、柔らかいベッドマット、大きなテディベア。

すべてが新しく、新鮮に見える。

万理は冷蔵庫から牛乳瓶を取り出し、グラスに注ぐ。


ゴクゴクゴク。


眠たい体の中に流れ込む、真っ白な液体。昨日までの事をすべて流していく。きれいさっぱり。



万理と啓介は4年付き合った。どちらの親も公認のふたり。

ところが突然、昨日啓介から1本電話がかかってきた。

「万理、別れよう。」

万理は驚かなかった。

「うん。」

付き合って4年。啓介は変わった。いつの間にか、二人はすれ違うようになった。いつからだったのだろうか、もう思い出せない。気がつけば好きな映画も、服装も、色も、食べ物も、全部合わなく感じるようになった。

万理と啓介は、お互い弁護士という忙しい職に追われ、ここ数ヶ月、ずっと会わない日々が続いた。そしてある日、万理は気づいた。もう自分のそばに啓介はいないということを。そして啓介のそばには、誰か、万理じゃない誰かがいるということを。


付き合って4年。万理と啓介は終わった。


「俺たちは赤い鎖で結ばれているんだよ。」

付き合って間もないころ、よく啓介が万理に言っていた。



「赤い鎖も、いつのまにか錆びて切れちゃったね。」

冷たい牛乳を飲み干し、万理はぽつんとつぶやく。




今日は日曜日。天気は晴れ。

なんだか、新しいことが始まる予感がする。


最近、恋人と別れた後、寂しいけれど、ちょっとワクワクするような気持ちを感じました。

みなさんはどうですか??


よかったら感想をお寄せください。


読んでくださって、ありがとうございました。

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