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嘘と煙の仮面舞踏会  作者: 男鹿七海
22/38

不在

 ヤクザ達に追い掛けられた、あの日から一週間以上が経った。

「───…。」

 ベランダで煙草を咥え、何とはなしに隣のベランダへ視線を向ける。だが、ここ数日、人の気配はなかった。

 スマホを手に取り、無意味だと分かっていながら画面を確認する。

 通知は何もない。ほぼ毎日のように、どうでもいい内容のメッセージを送りつけてきていた男が、沈黙したままだ。

 喧しい男、面倒な男が不在なだけだ。そう思おうとするのに、どうにも落ち着かない。

 隣人の動向を気にする程、俺は暇だっただろうか。

 自嘲気味に息を吐き、煙を空に逃がす。

 それでも視線は、無意識のうちに隣へと戻っていた。二条が仕事で何日か姿を見せない事は、今までもあった。

 それなのに、今回はやけに静かだ。

 隣人だと知る前は、顔を合わせた事すらなく、どんな人間が住んでいるのかも知らなかった。知ってからも、特別気に留める理由などなかった筈だ。

 ──それなのに。

 ここ最近、こうして隣を意識してしまっている。

 その事実を、煙と一緒に誤魔化す事は出来なかった。



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