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第67話 オペラ座の矮人 その7

将臣は王都でのOJT研修にあたり、妹のファイ、ターニャ、ゆあと同居することになった。

ある日、ゆあは将臣たちとの合同訓練で、将臣の同僚お小夜と知り合いになった。

一ヶ月もすると、ターニャは将臣のはっきりしない態度に不安と苛立ちを持ち始めた。

数日後、ゆあの姉であるヒルダ皇太子妃がお忍びでやってきた。

ヒルダはゆあにオペラ座への潜入を命じた。皇太子がオペラ座の地下に幽閉されているというのだ。

公演の当日、ヘルポスとラヌクスが加勢してボックスシートに入ると、作戦の概要が示された。


  オーケストラピットにはすでに演奏者がつき、チューニングを合わせる音が聴こえた。


 将臣たちは緊張感を覚えながら幕が開くのを待った。


 水神と将臣を比較した結果、水神が回復術が使えるので連絡役とヒーラーを兼ねて同行することになった。王太子捜索の実行部隊をと戦闘方法まとめると次のとおりだ。



ゆあ 剣撃

ヘルポス 剣撃

ラヌクス 格闘術

ファイ 格闘術

水神 水系魔法(兼ヒーラー)



 そしてこの間、将臣は水神から通信方法を教わった。特に難しそうなことではなかったので、練習なしでもやれそうだった。


「しかし、このわしをこき使うとはのう」


 だが将臣は水神をけしかけた。


「今日はいい風呂に入れますよ。頑張ってください。そろそろ入りたい頃でしょう?」


「そうじゃの、まったく神の弱みにつけ込みおって……」


「将臣、水神は不審者に見えるから一旦帰ってもらって、楽屋に着いてからもう一度召喚してもらえまして?」


「誰が不審者じゃい!」


 水神は服装は、ミニスカートくらいの丈でペラペラの白い着物の様な服一枚だった。確かにオペラ座の中では浮いている。いくら話が通ってても門番の人が驚いてしまう。


 将臣は水神を横目に見ながら召喚の術式を解こうとした。


「じゃあ、少しだけ待っててよ。温泉の入浴剤いれるからさ」


 水神は渋々納得し、消えていった。ということで、武装を整える楽屋までは将臣も行くことになった。


 そして、会場内の群衆音が一旦止み、オペラの前奏が壮大に鳴り始めた。オープニングにふさわしい華々しい旋律が聴衆の心を奪ったであろう。


「じゃあ、華々しく鳴っている間に参りますわよ!」


 ゆあはドアを開け、将臣が続いた。ゆあはドアが閉まり切る前に、将臣の腕に自分の腕を絡めていた。


 ターニャはその瞬間を見逃さなかった。


(自分だって抜け駆けしてるじゃないのよ……!)


 ゆあたちは舞台裏に通じる扉を通り、あらかじめ用意されている楽屋へ入る。中では湯八がすでに忍装束姿で待っていた。


「お待ちしておりやした。さ、道具は全て準備してありやす」


「では、各自装備を!将臣は水神を召喚なさい」


 ゆあとファイは楽屋奥の着替えブースに入っていった。


 将臣は再び水神を召喚し、連絡を入れるタイミングの確認を行う。ヘルポスとラヌポスは軽鎧や道着に手早く着替えた。


 そして、装備を整えたゆあとファイが奥から出てきて、全ての準備が整った。ゆあが前に立って声を張った。


「ではこれよりオペラ座の地下へ潜る!」

最後までお読みいただきありがとうございます。

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