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始まり

ヴェヌスタシア(Wenustasia)王国。

王都フレイヤ(Freyja)

王国軍の基地にて。

エスカローネ・エルフェンクランツ(Eskarone Elfenkranz)は書類を運んでいた。

宛先はエルフリーデ(Elfride)大尉である。

エスカローネは黒い軍用スーツにタイトスカートという服装をしていた。

髪は長いストレートの金髪、瞳の色はあざやかな青色。

エスカローネは軍の事務室に入った。

事務室の中にはエルフリーデがいた。

長い桃色の髪を頭の後ろで縛って垂らしている。

服は白い地に桃色の戦闘服、白いロングスカート。

「エルフリーデ大尉、書類をお持ちしました」

「おお、エスカローネか。ありがとう」

エルフリーデは手を伸ばしてエスカローネの書類を受け取った。

「お仕事、お疲れ様です」

「そうだ、エスカローネ」

「何でしょう、エルフリーデ大尉?」

「最近、書類の整理ばかりで体がなまっていてな。どうだ? この後模擬戦は?」

「この後、ですか?」

エスカローネは思案した。

「ああ、何か予定でもあるのか?」

「いいえ、特に仕事の予定があるわけではないのですが……」

「何か、あるのか?」

「少しばかり、ランニングをしようと思っているのですが……」

「ランニングか……」

エルフリーデがつぶやいた。

エルフリーデは口元に手を当てた。

イスに座りつつ、考え込む。

「なら、そのあとでいい。それなら可能か?」

「あ、はい。大丈夫です」

「よし、ではおまえのランニングの後、手合わせを願おう」


エスカローネはジャージに着替えて、基地の中を走っていた。

けっこう早めのペースだった。

ランニングは軍人としての基礎体力を養うための基本と言えた。

体を動かして、基地内のコースを走っていく。

「はあ、はあ、はあ……」

エスカローネはきれいなフォームで走っていた。

ランニングの後にはエルフリーデとの模擬戦もある。

エスカローネとしては今のうちからウォーミングアップをしておきたかった。


シミュレーション室。

ここは兵士たちが戦闘訓練を行う場所である。

そこにエスカローネとエルフリーデがいた。

「ビジョンは島に設定するか……」

エルフリーデはコンソールを操作した。

とたんに室内は絶海の孤島に切り替わった。

周囲を海が取り囲んでいる。

波の音が聞こえ、潮の香りがした。

「さて、では勝負と行くとしよう!」

エルフリーデが手から剣を出した。

「はい、まいります」

エスカローネは手からハルバードを出した。

白銀のハルバード。

名はエスカリオス(Eskarios)。

エルフリーデはエスカローネに剣で斬りつけた。

エスカローネはハルバードでガードした。

エルフリーデが剣で攻める。

エルフリーデの斬撃がエスカローネを襲った。

エルフリーデは慎重に攻撃した。

エルフリーデはハルバードの間合いを潰していた。

エルフリーデは得意な剣の間合いをエスカローネに強要した。

エスカローネは苦しさにあえいだ。

「くっ!?」

エルフリーデの攻撃はさすがと言えた。

エスカローネはハルバードの石づきでエルフリーデを攻撃した。

エルフリーデはバックジャンプでエスカローネと距離を取る。

今度はエスカローネが反撃した。

連続で突きを放った。

エルフリーデは巧みにそれを剣で防いでいく。

エスカローネはうまくハルバードを操った。

エスカローネはハルバードの斧でエルフリーデを打ちつける。

エルフリーデは両手で剣を持ち、それを受け止める。

「くうっ!? やるな、エスカローネ!」

エスカローネはハルバードの特性槍の刃と、斧の刃を生かしながらエルフリーデと戦っていた。

武器の捜査ではエスカローネよりエルフリーデの方が上だった。

だから、エスカローネはハルバードの間合いで戦わなければならなかった。

エスカローネはハルバードで薙ぎ払った。

斧の刃がエルフリーデに迫る。

エルフリーデはエスカローネの攻撃を防御する。

エスカローネはさらに石づきでエルフリーデを打ちつけた。

エルフリーデは即座にバックステップしてかわした。

エルフリーデは攻め方を変えた。

武器主体から魔法主体に切り替える。

エルフリーデは左手を上にかかげた。

大きな石の槍が形成されていく。

土属性魔法「硬石槍」だ。

エルフリーデは魔力で作った、石の槍をエスカローネに向けて放った。

エスカローネはサイドステップで石の槍をかわした。

「これなら、どうかな?」

エルフリーデは左手を前にかざした。

エスカローネの足元に炎の魔力が集まる。

エスカローネは考えるより早くその場から跳びのいた。

とたんにエスカローネのいたところから炎が噴出した。

「かわされたか……だが、まだこれからだ」

「そんな単純な攻撃なら私はくらいませんよ!」

エルフリーデが再び炎を噴出させた。

エスカローネの足元を狙う。

エスカローネは次々と炎の噴出をかわす。

エルフリーデはこれでもかとばかりに炎を噴出させた。

エスカローネは炎の噴出の合間を狙ってエルフリーデに斬りつけようとした。

エスカローネの刃が迫る。

「甘い!」

エルフリーデは左手から炎の槍を発射した。

炎属性魔法「火炎槍」である。

エスカローネは炎の槍をもろに受けてしまった。

「きゃああああああ!?」

それを見てエルフリーデは笑った。

「これで最後だ!」

左手の上に魔力を集める。

小さな炎の球が出現した。

炎属性魔法「火球」である。

エルフリーデは火球をエスカローネめがけて放った。

火球がエスカローネに命中する。

エスカローネは炎に包まれた。

軽く、煙が上がる。

エルフリーデは手加減していた。

そのため、エスカローネに傷はなかった。

エスカローネは砂浜に倒れこんでしまった。

「うう……私の負けです」

とたんに周囲の風景がもとの殺風景な空間に戻った。

ライトが上から二人を照らす。

「私の勝ちだな」

エルフリーデが剣をしまった。

エルフリーデはエスカローネに近づくと、手で、エスカローネを立ち上げた。

「さすがですね、エルフリーデ大尉」

エスカローネが立ち上がる。

「なになに、私もまだまださ。まだ、鍛錬が必要だと思っているよ」


模擬戦のあと、エスカローネはシャワー室に入った。

シャワーを浴びて汗を落とす。

エスカローネの豊満な体があらわとなっていた。

ランニングや模擬戦の後だ。

汗をかかないはずがない。

エスカローネはシャワーを浴びながらエルフリーデとの模擬戦について考えを巡らせていた。

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