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第四十六話 宿屋への道のり

 ふらつく師匠と並んで歩き、出てきたモンスターは率先して倒す──この道は人通りも多く、モンスターもそれを分かっているためかほとんど出てこないが。


 師匠はお昼を食べてからだいぶ元気になったが、それでもまだ足元がおぼつかないようだ。傍から見ると普通に歩いているようなのだが、たまにこけそうになっている。


 道中で師匠になぜ魔力が足りなくなってしまったのか訊くと、心配で多めに魔力を注いだ、という返答があった。


 前日に試したときはピンピンしていたのに──と不思議に思っていたが、そういうことか。


 魔力は使っても時間が経てば自然に回復するのだが、一定量以上を使うと回復速度がガクンと落ちる。今の師匠のように魔力を回復する体力自体がなくなってしまうのだ。


 この状態は魔力欠乏症と呼ばれ、魔法使いはこの状態にならないようにいつも注意を払っている。


「師匠もこんなうっかりすることがあるんだな……」

「何か言ったかい?」

「いえ、何も」


 無意識に思考が口に出てしまっていたようだ。でも師匠に聞こえてなくてよかった。




 予想よりもペースが遅れてしまい、あたりが夕闇に包まれるころ、ようやく村までたどり着く。


「ごめんね……僕が遅いばっかりに」

「いえ、師匠はよく頑張りました」


 事実、魔力欠乏症は酷い倦怠感に襲われるらしい──昔アドレアに聞いたことだ。その状態でよく歩ききったと思う。


 あまりにも辛そうだったので途中で負ぶおうかとも提案したのだが、大丈夫と力ない笑顔で断られた。俺が師匠を負ぶってどれだけ歩けるかも分からかなったから、その言葉を聞いて少しほっとしてしまった自分が情けなかった。


「もう暗いし森に入るのは明日にするしかないね。今日は宿屋に泊ろう」




 村に一つしかない宿屋に入り、ベッドが二つついている一室を借りる。あまり使われていないのか床がぎしぎし音を立て、出てきた食事も質素なものだった。


「冒険者が来ないからでしょうか」


 食後にベッドに座って師匠に話しかける。仕方のないことだとは思いながらもしっかり食事を摂りたかった、とも思う。


「そう、だね」


 師匠がどこか複雑な表情で歯切れの悪い返事をする。自分のせいでここに着くのが遅くなってしまったのを気にしているんだろうか。それともまだ体調が悪いのだろうか。


「明日も早いし、今日は早く寝ようか」


 おそらく後者だったのだろう。しっかり寝て回復しておきたいというわけだ。


俺も今日は早朝から動いていたし疲れたな。いつもはまだ寝る時間ではないが、早く寝てしまおう。


読んでいただきありがとうございます。

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