第四十話 新たな剣 其の二
キリのよさのため短いですが許してください。
ダグさんを見送った後に、師匠と俺は鞘や柄の装飾に見入ってしまって剣を抜いていないことにようやく気が付いた。
「そーっと、そーっとだよ……」
師匠の呟きに頷いてみせるが、戦うときはそっと抜けないのだから、そんなに気にしなくてもいいのではないかと思った。しかし師匠の気持ちも分かる──この剣に傷をつけたくはないし、なんなら戦闘に使うのも勿体ない。
「おぉ……」
鞘から剣を抜いてみると、すらりと伸びる刃が白銀に輝いていた。まだ一度も使っていないことを抜きにしても凄まじい輝きだ。
「試し斬り……したいよね。裏で待ってて」
子どものように目を爛々と光らせながら師匠が言い、小走りで道場の裏へ向かう。道場の隅に、修行のために買ったが使われなかったようなものがごちゃっと置いてあるから、そこに何か取りに行ったのだろう。
裏に向かうと、ちょうど師匠が息を弾ませてやって来たところだった。いつも使っている薪を持ってきた台に上手く固定するとお互いを見て頷き合う。
安全のため、俺は横に離れると師匠が雷の魔法を剣に纏わせる。バチバチと踊る雷を反射して嵌めこまれた魔力結晶が輝く。
「はっ!」
師匠が斜めに剣を振り下ろすと、薪がまるで柔らかいものでも切るようにすぱっと切れ、地に落ち乾いた音をたてる。
駆け寄って二人で断面を覗きこむと平らになっていた。指で撫でてもささくれ一つ立たない。
「「おおおおおおおおおおおおおおおおお」」
一瞬顔を見合わせ、二人で感嘆の声を上げた。すごい……この剣、全部がすごすぎる。
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