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第二十七話 ダンジョン探索 其の六

「それほど強くはなさそうだけど、この数はコルネくんの手に余るかもね」


 それほど強くはなさそう……? 動きを見る限りでは今までの階層よりも強いと思う。


 納得しきれずに考えていると前方にいるモンスターの一匹が飛びかかってきた。


 このモンスターの苦手な魔法は氷。素早く判断してから、剣に纏わせ迎え撃つ。強い……が、一匹ずつなら倒すことは出来るレベルだろう。


 問題はこれがたくさん周りにいることだ。おそらくこちらに気付いているだけでも十匹は超えている。


 今襲われたらまずいと思い、隙をみて周囲に目線を投げると師匠が雷系統の魔法を使っていているようだ。


 倒そうとしてくれているのか足止めしてくれているのかは分からないが、今まで俺が全部倒してきたことから考えればおそらく後者な気がする。


 これで二体以上を同時に相手取ることは考えなくてよくなったが、全部俺が倒すとなると面倒だな……。


 最初の一体をようやく倒し終わり、てのひらに乗るくらいの大きさの魔力結晶を拾う。師匠のおかげで今狙われることはないだろう。


「一匹仕留めたみたいだね。結晶を袋に入れたら次のモンスターだよ」

「何匹か師匠が倒してくれるとか……そういうのは──」

「これはコルネくんの修行も兼ねてるんだよ。コルネくんが倒さないと意味ないじゃん」


 やっぱりそんな気はしていた。観念して拾った魔力結晶を師匠に手渡す。


すると師匠が魔法で抑えていたうちの一匹から魔法が消える。こっちに向かってくるが、ついさっきまで痺れていたせいか動きが少し鈍い気がする。


 これは案外楽かもしれない。攻撃の重さは先のモンスターと似たり寄ったりだが、ときどき動きが止まることがある。まるで思うように自分の体を動かせていないような不自然な止まり方だ。


 先程と比べると随分楽に倒すことができた。感覚で言うと八階層と同じくらいの強さだろうか。


 よーし、どんどん倒してさっさと家に帰るぞ!




 前言撤回──全然楽じゃなかった。


 一匹一匹は八階層レベルでそれなりに時間はかかるものの危なげなく倒せるのだが、いかんせん数が多い。


 どんどんモンスターがやってくるので全く前に進めない。もう五十匹くらいは倒したと思うが、足止めしている師匠が進んだのはわずか三歩ほどだ。


 連続で戦うことで疲労が溜まるので、師匠がときどき休憩を入れてくれたが、休憩中もモンスターが集まってくる。


 それを見せられると全く気持ちが休まらないため、早めに切り上げて再開していた。しかし、再開したらしたで戦っても戦っても終わらないことが分かって、気分が下がっていくのが分かった。


 こんなことしてたらまた昨日と同じように引き返すことになる……でも明日またここまで下りて終わりの見えない討伐をするのも嫌だな──そんなことを考え始めたときだった。


「はあああああ、もう限界!」


 戦っているモンスターをいなしながら師匠の方を見ると、痺れていた大量のモンスターがいたはずの場所から轟々と火柱が上がっている。


「し、師匠……?」

「あ」


 俺が話しかけたことで我に返ったようだ。師匠も師匠で大変だったろうからな。俺が一体ずつ戦っているからその間ずっと痺れさせる魔法を使っていないといけなかったし。


 何より、最奥部の魔力結晶が早く欲しかったんだろう。推測にすぎないが、こうやっている今も魔力結晶の価値はどんどん落ちていっているのだろうから。


「手を出さないって決めてたのに……」


 落ち込む師匠。いや、俺としては非常に助かるので嬉しいんですけど……


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