第4話 vs ホーンラビット
~罠をしかけてから4時間後~
ちょっと暗くなってきた。
これ以上暗くなると夜になるので、狩りは困難になる。
一旦森を出て、野宿の準備を進めないと、危ないだろう。
最後の罠見回りで引っかかってると良いのだけど・・・。
罠の方からホーンラビットの呻き声が聞こえる。
どうやら罠に引っかかったようだ。
ここからは慎重に行く必要がある。
痺れ茸の粉をしっかり嗅がせないと、
効果が弱くなり暴れられる可能性がある。
角の一突きを回避し、その隙に粉を顔にかけるのだ。
さってと・・・ホーンラビットはどんな感じかな?
え、ナニコレ。
確かにホーンラビットは居たが、
罠にかかった時に驚いたらしく、
近くの木に角を刺して抜けなくなっていた。
幸いにも角は折れていないみたいだ。
ラッキー♪これは手間が省けて良かった。
早速、痺れ薬をかがせて、角を取ろう。
~30分後~
えへー。立派な角が取れちゃった。これでやっと旗棒が作れるね。
残りの罠やホーンラビットの足にかかっていた
くくり罠も解除して、怪我した足に薬草も塗ったたので、撤退準備はOK。
大分暗くなったし、そろそろ帰ろう。
ホーンラビットには悪いことをしちゃったから、
余ったエサを置いていこうかな。
顔の近くにエサを置いた瞬間だった。
ドゴッ!!
物凄い勢いで吹き飛ばされた。
ホーンラビットが渾身の力で体当たりをしてきたようだ。
なんで・・・痺れ茸で動けない筈じゃ・・・。
地面をかなりの勢いで転がる。
幸い大きな木にはぶつからなかったけど、
茂みにぶつかった衝撃で、頭がくらくらする。
???:「小さき者よ、獣を狩るものよ・・・我の角の恨みを受けるが良い・・・。
"獣の声なき声"が聞こえれば、さぞ狩り難くなるだろう。」
・・・薄れゆく意識の中、誰かの声がかすかに聞こえるのだった。
ホーンラビット:獣の声が聞こえれば、さぞ狩がし難くなるだろう。
(断末魔を聞いて躊躇すれば、狩られる獣が少なくなる筈)
オフォーリア:やった!獣の声が聞こえるから、どこに獲物がいるか分かりやすくて良いね!
ホーンラビット:・・・。
ただでは転ばない子なので、呪いというより祝福になってる感。
ちなみに、「ワンワン」→「こっちくるな!」的な感じで
獣が何を言いたいのか判るようになります。
でも、獣の声を発声出来るわけではないので、一方通行です。