第1話 夢破れた先で
初めて小説に挑戦しました。
宜しくお願いします。
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私は狐人族のオフィーリア。
オフィーリア・アルコットが本当の名前。
長いので、みんなからはフィーと呼ばれてる。
この国では15歳から親から独り立ちして
職を探さなくては行けない。
本当は親と同じ衛兵になりたかったのだけど、
身長が足りなくて就くことが出来なかった。
折角体を鍛えて、難しい本もたくさん読んだのに。
母親と同じように悪い人をやっつけて、
町の平和を守るのが夢だったのにな・・・。
職をどうしようかと悩んでいたら、
手先が器用なのと、風を操る能力を買われて、
昔から付き合いのあった、おやっさんの町工場
(緋色の工匠)で働かせてもらっている。
と、いっても素材集めや下働きが多いのだけど・・・。
おやっさん:「おーい。フィーよ、今日は森にいって
ホーンラビットの角を取ってきてはくれないか?」
おやっさん。ホーンラビットって、
冒険者が二人がかりで倒すやつじゃないか。
私に頼まないでギルドに頼んだほうが早いんじゃないの?
おやっさん:「おやっさんじゃなくて、
ここではマイスターと呼べといってるだろう。」
おやっさん:「それにギルドなんぞに頼んだらいつ届くか分からん。
ホーンラビットの角が必要な理由ぐらい分かってるだろう?」
そういわれても、昔からおやっさんと呼んでるからなぁ。
確かにホーンラビットの角は、収穫祭で神様に感謝を
伝えるため行われるパレードの旗手に必要なもので、
そろそろ準備しないと間に合わないのだけど・・・。
おやっさん:「心配するな。お前なら器用だから
罠でも作って簡単に狩れるだろう?」
確かに狩れない事も無いと思うけどさ。
乙女に一人で狩に行けって言うかな、普通。
おやっさん:「なーにが乙女だ。ガキ大将をのしちまうような奴は
乙女に入んらんだろうが。いいからさっさと狩ってこい。」
ちぇっ、相変わらずおやっさんは狐使いが荒いんだから。
一人で狩に行くと危ないから十分準備してから行かないとなぁ。
市場で痺れ茸と荒縄を買って行かないと。