第04話:蛇から龍へ②
これは始まり。
さて、SF要素をこれから高めていくぞぉ~。
アエナが立ちあがり、前衛の三人をがれきから救い出して、一息ついた。
葉月は、空を忌々しそうに眺めていた。そしてワタルの元へ行き、両手で襟元を掴んだ。
「てめえがいなくても、いや、いなければ美月は救えてたかもしれねえんだぞ! 何いけしゃあしゃあとしゃしゃり出てんだ。何が勇者だよ、何も救えてねえじゃねぇか。」
「あんな状況じゃ、誰も彼女は救えなかったくらい、自分でも気づいてるんじゃないのか?僕だって一生懸命やった。でも誰も手が届かなかった。 そうでしょ・・・。」
葉月はやるせない気持ちになってワタルを振り払い、地面に座り込んだ。
誰もがやるせない空気にのまれ、下を向いていた。アエナも誰にも声をかけられずにただ佇んでいた。だが、この男は違った。
「・・・行こう。 御堂くんの妹さんを助ける責任は僕にもあると思う。 アエナにもちゃんと恩返しをしないとね。」
「偉そうに言うな。 何もできないくせに。」
決意したワタルに水を差す葉月だったがワタルが言い返そうと葉月のいる方へ顔を向けようとするとアッシュが引きとめて葉月の方へ近づき、しゃがみこんで話した。
「確かに一人一人じゃ何もできねぇ。宝もろくに取り戻せねえ。けど、宝は力を合わせて取りに行くから価値がある。それほど難しいミッションなら特にな。」
地面に座り込む葉月に手を貸し立ちあがらせるアッシュ、そして彼は空で待たせていた船をワタル達のいる所へ降ろしてきた。
「改めて聞く。お前ら、俺と宝を奪う旅に出ないか? 俺もあいつには因縁がある。あいつをぶっ潰してでも奪いに行く。俺について船に乗れば俺の指示に従え。俺がキャプテンだ。」
アエナはすぐさまアッシュのもとに行き、
「私はもう答えは出ているわ。 私の宝、自分の故郷を取り戻すためにあなたと手を組んだ。だからあのバラッカスを倒すまでは協力するわ。」
葉月はそれに続いて歩きだした。
「俺も行く。 美月は俺のたった一人の家族だ。 守らなくちゃそれは嘘だろ。 こいつみたく、口だけじゃなく本当に守るものを守ってみせる。」
それに反抗したような口ぶりでワタルが前へと歩き出した。
「僕だってやる時はきっとやる・・・。御堂くんも心配だし、アエナの恩もある。一度世界を救った勇者だから守れる力は残ってるから僕はきちんと恩返しがしたい。」
葉月が旅に出る決意をしたワタルをにらみつけて
「俺が心配だと? ぬかすな。お前の勇者ごっこは構わないが、俺の邪魔だけはするなよ。」
「わ、、分かってる。 ごっこなんてつもりはないよ。」
「決まりだな。ただ、今は俺達も補給もしたいし、戦況を整える必要がある。」
「それなら、私の故郷に行きましょう。隠れ場所にはピッタリじゃない?」
アエナが寂しそうな笑顔で言っているのをなぜが頭から離れなかった。でも、さっき故郷を取り戻すって彼女の故郷は無くなったわけじゃないのか?
「アエナ、君の故郷は無くなったわけじゃないの?」
「・・・ワタル、見ればわかるわ。」
アエナは僕の顔を見ずに船へと乗り込んだ。僕は少し自分の決断を後悔しかけたが、なんにせよ地球が危ぶまれているんだから、それをどうにか出来る手段があるならやってみる価値はある。
アッシュは機体側面にドクロに蛇がまきついたデザインがあしらわれた船に招き入れ、コントロールルームに三人を連れていき、簡単に説明した。
「俺の船、ビーコンによく来たな。 ここが操縦室だ。指輪とか、俺の仲間の事とかはここを出てからにしよう。 ザギャ、発信用意。」
ザギャと呼ばれたよくわからない生物がコントロールパネルを操作すると、身体に負荷がかかったような感覚に陥った。少しバランスを崩したワタルと葉月をみたアッシュは近寄り
「お前ら、宇宙に出るのは当然初めてだよな。じゃあ、この船の奥に調節室がある。案内してやるから慣れるまでそこで大人しくしてるんだな。」
アッシュが自分の席に掛けてあったマントを付けて、僕達を先導した。歩いているとドアの前でアッシュが胸の内ポケットからカードを取り出し、スキャンさせるとドアが開き、中にはソファとテレビ画面があった。
「重力の違う場所へ向かったりする事が多いから、気分が悪くなる奴が出てくる。それを調整するリフレッシュルーム見たいなもんだ。お前たちの惑星の重力と空気の度合いに合わせておけ。」
そういうとアッシュは二人を調節室に置いてブリッジへと戻っていった。船の駆動音が大きくなっていった。窓は無いが地球から離れる感覚が僕達に旅の始まりを告げた。
話数忘れる。
次回、「荒れた故郷」




