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Turn My Road Ⅲ

お久しぶりです(いろんな意味で)

今日も頑張っていきましょう。

ルナ王国の魔王を倒し終えるが、魔物は増えていく一方だった。その光景に俺達は疑問を浮かべ旅に出た。情報を探っているうちに魔王はまだ生き残っているものがいる、さらには以前の手下が言っていたように魔王を統べる大魔王なるものが存在すると言う。俺達はそいつと対峙するためにひたすらに国を歩きまわった。そして、一人の魔王に遭遇し、討伐に成功した。残りの数なども分からずに次の場所へと点々としていた。



そんな時、急に魔物の数が増加しているのに気が付いた。どれだけ、体力温存のために避けて通るも、意図的にこちらに仕向けているようであった。これではらちも明かないし、体力が持たない。なら、仕向けている敵を探るほかないだろう。



「どうやって、そいつを探し出せばいいんだ・・・。」



「“私が、その張本人だ。”と言えば満足か?」



声のする方へ振り向き見上げると、月光に照らされて顔が見えなかったがそのシルエットの禍々しさから魔物である事だけは二人とも理解していた。


魔物は巨大な柱の遺物から羽を広げ華麗に降り立つと羽はマントのようになり顔は洗練された顔立ちの男のようだった。


男はアエーナにすり寄り、語りかけた。


「可憐な乙女がなんのようだ。まさか、私を倒すなどと言わんだろう?」



「お世辞はありがたいけどそのまさかよ。さあ、カイ。行くわよ。」



この女も旅のさなかで随分と強気になったもんだ。


まあ、頼りにはしてるがな・・・。こいつには大きく揺るがない芯を感じる。こいつなら命を預けてもいい。こいつとなら・・・。



「ああ、いくぞ。アエーナ。」



二人で魔物に駆け寄り、仕掛けるがそこにはもうそいつの姿は無かった。



気づけば俺達の背後におり、また語りかけてきた。



「・・・ああ、そう言えば自己紹介を忘れていた。私はベ・リット。覚えて置きたまえ。」



そう言うと魔物は二人を手の甲で平手打ちするように薙ぎ払った。


この魔物相当力が強いな、だがなにか戦い方の甘さを感じる。



「アエーナ、背中合わせになれ。どこからでも来られてもいいようにな。」



俺の予想なら俺側にくるはず・・・。



すぐさま攻撃が始まったと思うと、やはりベ・リットは本当に俺の方に攻撃してきた。俺は剣で何とか奴の尖った爪を押しのけた。



「おまえ、アエーナには手加減してるだろ!」



「私が手加減だと・・・?」



会話を聞いていたアエーナは一心不乱にベ・リットの方へ向かいながら


「私を侮辱しているのか...? 私は戦えるぞ!!」



彼女が切りかかろうとしたその時、急に冷気が立ち込めた。そして吹雪が生き物のように立ち込めアエーナを包んだ。



吹雪はアエーナの目の前で塊になり、人型をなし、魔物へと変貌した。女のような見た目と冷たそうな青白い肌の魔物であった。魔物は無言のまま手から吹雪を放ち、アエーナを吹き飛ばした。



魔物は口を開くと白い息を出しながらべリットに語りかけた。



「助太刀してあげるわ、ベ・リット・・・。」



「マ・ゴンテか、なぜ来た?」



「あなたが情けない顔してるから煽りに来たの。ついでにこの愚かで美しい娘をいたぶってあげるわ。」



アエーナは剣を持ち直し、女の魔物、マ・ゴンテに切りかかる。剣先はマ・ゴンテの脳天に直撃と思われたが、とつもない吹雪を自在に創りだす魔術は手ごわく、鉄壁の布陣を貫く。さらにマ・ゴンテはアエーナを一瞬で全身を凍らせた。



「べ・リット、戦うとは対等に渡り合うのではなく、圧倒して蹂躙させるものよ。手段を選んでたら勝ち目はないのよ。」



「やめろ、雪女! 卑怯だぞ!…」



足止めされる俺の声だけが彼女の元へ駆けつけようとした。すると空気も、自分自身も全てが固まっているような感覚に襲われた。時が止まっているのか?漠然とした意識の中で感じさせられる停止した時間の感覚。元に戻ったと思うとさっきまでいたベ・リットはアエーナをマ・ゴンテから遠ざけていた。 アエナはすでに動けるくらいには氷が解けていた。



マ・ゴンテは怒り狂い



「貴様、なにをしてる!?」



ベ・リットは静かにアエーナに語りかけた。



「おい、勇者は悪魔をも仲間に出来るって知ってるか?」



アエーナは首を横に振る。べ・リットはしっかりと目を見つめて続けた。



「私の真の名を告げろ。そうすればお前の使い魔になってやる。だが、あいにく私は私の名を知らん。だが、おまえなら私の名は分かるはずだ。」



「何をやってる、アエーナ! そいつらもろともやっつけろ!」



あいつは、あのベ・リットとかいう魔物は正気なのか・・・。



「お前たち、ただでは済まさんぞ。特に、ベ・リット...お前はマ・ゾール様を裏切ったのだ。居場所は無いぞ。」



「そうだな・・・。もう、どうでもいい。勇者、お前が決めろ。」



アエーナがもう一度ベ・リットの目を見ると、彼女の時間は止まったかのように動かなくなった。彼女の脳裏には彼の真の名が何回も流れていった。彼の名オーガスト・べ・ムゼンリット...そして、ハッとした後、覚悟を決めた面持ちで言葉を紡いだ。



「私は、、あなたを信じてみるわ。あなたの居場所は私が決める。だから、、使い魔になりなさい、オーガスト・ベ・ムゼンリット。」



すると、大きな光に包まれ、そこにいた全員が目をつむった。光がおさまり、開くと勇者にひざまずく人間の姿が見えていた。それは容姿はまるで違うが、何となくだが、ベ・リットだと理解した。ベ・リットとアエーナはマ・ゴンテを前に臆さず、戦いに向かった。俺も態勢を立て直し、今はとりあえず、共に戦った。乱戦は三対一の形成逆転になり、俺達がおしていた。特になんの盛り上がりもなくあいつが全部持っていきやがった。ベ・リット、いや、アエーナが彼をオーガスと呼んでいたあいつは最強の魔導士として俺達の仲間になり、無事に初陣を飾った。



これが、俺の終わりの旅だとも知らずに。

割り込み投稿って後で編集出来ないんですかね。

だれか詳しい方いたら教えてください。

ではまた、本編で

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