トラウマと向き合うのは後からでも良さそうだ。
今回は、ネタ少なめです!
しかも面白いネタなんか入ってないと思います。
今回の話は、今まで以上にグダグダしちゃったので、それを覚悟でお願いします!
「それで、ここがショッピングモールだ」
「ほうほう!ファーストフード店の20倍くらいの大きさがありますね!」
まぁ今回連れてきたのは、俺が知っている中で一番大きいショッピングモールだからな。
俺の家の近くに一回り小さいにしてもショッピングモールが一つあったにはあったのだが、大きいに越したことはないだろう。
そもそもこれは言っちゃなんだけど、あそこ品揃え悪い…
「早く中に入りましょう!ほら早く早く!」
「待て、そんなに慌てるなって」
手を引っ張るな手を…
まったく、子どもかよ。
無邪気に喜ぶ美梨の態度に、知らぬ間に俺の顔には自然と笑みがこぼれていた。
〜〜〜〜〜〜
ほへー、ここやっぱり大きいな。
先ほども言った通り、1回来たことがあるのだが、その大きさに圧倒された。
美梨はと言うと、目をキラキラさせながら色々な店に瞬間移動しまくっていた。
いや、本気で早すぎて動きが見えない。
「ほら、服買いに行くんだろ」
このままじゃ、このショッピングモールにある全ての店に行きそうだったので待ったをかける。
女子の服選びはただでさえ時間がかかるはずなのに全ての店に回るとかしていたら日が暮れてしまう。
て言うか、なんで女の子ってあんなに服選ぶのに時間かかるんでしょうね?
妹に付き合わされた時とか2時間は余裕で超えてたからな。
俺なら10分で選び終わるのに。
「ちょっと待ってくださいよー!」
先に服屋に行こうと足を進めると、その後を美梨が付いてくる。
何この子、犬みたい。
〜〜〜〜〜〜
俺と美梨は今、服屋の『ブラックオフ』に居る。
居るのだが…
このブラックオフに来て、何時間が経っただろう。
3時間?4時間?いや、もっとか。
なんせもう夜の8時だからな!
しかも美梨のやつ、まだ試着室にすら入ってないんだぜ!?
「これが…いやでも、こっちの方が!」
とか呪文のように唱えてるし。
もうこいついい加減試着室入れよ。
服ばっかり見てたら候補だけ増えていって尚更決まりにくくなるだろ。
「おい、美梨」
「いやでも!こっちのほうが!!!!」
「なぁ美梨」
「ほうほう、こちらにも良いものが…」
「お前晩飯抜きな」
「ごめんなさい、ですから晩飯抜きだけは止めてください!」
聞こえてるじゃん。
「まぁそれは冗談だ。
って言うか、いい加減試着室とか行け!」
「全部で119種もあるんですけど!?」
「多いわ!5分の1ぐらいまで減らせ」
119種って…
どうやって持って帰るんだよ。
*お金のことについては、わざと触れていません。
何故って?精神的にキツイから。
「無理です!私はこの子たちを手放せません」
「なら全部買うか?」
「え、いくらすると思ってるんですか!」
「そう思うなら減らせよ!」
「ぐぬぬ……仕方ないです。
10種まで減らすので似合ってるか見てもらっていいですか?」
減らせるのかよ。
この子たちとか言ってたときの愛情はどこ行った。
まぁそれはさておき、美梨の容姿なら何でも似合うと思うんだけどな。
多分バーゲンとかで売ってる服着ても全然似合うと思う。
「いいから早く早く!」
「子どもですか!」
「美梨に言われると何か引っかかるけど取り敢えず早く!」
試着室到着。
それとなく一つ一つの試着室は広く、10部屋ぐらいあった。
流石二駅我慢して来ただけのことはある!
そして10着の服を抱えたまま美梨が試着室に入っていく。
「それじゃ、1着目どうですか!」
着替え終わった美梨は、カーテンを勢いよく開けた。
「白のワンピースか、うん、めちゃくちゃ似合ってるぞ」
お世辞とかではなく、心の底からそう思った。
美梨はスタイルが良いだけあって目にわかるほどにウエストは引き締まっている。
そしてまた、引き締まっている分、胸が強調されているし、それにモデル顔負けの長い生脚……コホン、脚がまた美梨の魅力を引き立てている。
正直こんなに可愛い子見たことない。
「そ、そうですか…嬉しいです!ではでは、次はこちらを!」
「待て待て、ここで脱ぐな!試着室に入ってから脱げ」
「わ、わかりました!」
美梨は、若干恥ずかしながら試着室に戻った。
自分でも気づいてなかったのね……
本当、頭のネジが抜けてるというか、ドジと言うか。
ド◯えもんというか。
「終わりました!」
また大きく声を張り上げ、カーテンを勢いよく開けた。
「ジャジャーン!どうですか?」
これもまた可愛いな、服装はいたってシンプル。
シャツの上に白いパーカー。
そしてジーパンというものだが、ジーパンが美梨の長い脚のムチムチ感をそのまま再現できている。
パーカーの方は、良い感じのダボダボ感が男心を擽る。
いや、それは俺だけか?
あのダボダボ感、分からない?
こうして俺たちは、その後も試着をしては感想を述べるという動作を何度か繰り返した。
そして俺たちが、この後ブラックオフの閉店間際まで試着室を使用していたことは、言うまでもない…よな?
店員さんなんか嬉し泣きしてたもんね!
服を結局10着購入して、ブラックオフを後にした。
あぁ、俺の貯金が……
「次はどこに行きますー?」
「無難に料理の本でも買いに行かないか?今のままじゃ本当にやばいぞ。しかも、もう今から夜食べに行ってる時間とかなさそうだし」
「妹さんはご飯作れないんですか…?」
「なんで妹に頼ろうとするし…。
だが、残念だったな!妹は確かにご飯を作れる!でも今は寮で暮らしてるからしばらく家には帰ってこないぞ!」
「ちっ…」
今ちっ、って言ったよねこの子!
言ったよね!!
「まぁ、一緒に頑張ろうぜ。頼りないかもしれないけど」
「え、まさか諒も手伝ってくれるんですか?」
「だってそっちの方が楽しそうだし」
「でも貴方にこれ以上迷惑をかけるわけには…」
「良いんだよ、だって俺らもう家族だろ?」
「へ?」
美梨は素っ頓狂な声を出し、俺を見つめていた。
あれ?俺なんかおかしいこと言った?
数秒スリーズしてから美梨が口を開く。
「家族、家族ですか。そうですね!家族です!」
ニパッと笑った美梨の顔を見て、気の所為かもしれないが心がドキッとした。
「それでは次は本屋ですね!レッツゴーです」
「だからそんなに急ぐなって!」
〜〜〜〜〜〜
「これってどれがいいですかねー?」
「ん?どれだ?」
「この『知って得する料理のコツ』という本と『レンジでチンする料理法』という本と『売っている食べ物を買って食べよう』という本なのですが」
「お前だんだんやる気なくして行ってるだろ」
もう2冊目以降とか詐欺以外の何者でもないし。
どこの会社だよこの本。
ほうほう、『MINAHA会社』と記入されている。
もうここの本は買わないようにしとこう、うん。
「無難にこれは3冊目ですね!!!」
「1冊目に決まってるだろ」
「えー!」
「何か文句は?」
「ないです」
よし、美梨の扱いにもちょっと慣れてきた。
これをこう捻ってこうすると。
「おい美梨、早く家に帰ってFLY AWAYしないか」
「何言っているんですか?気持ち悪いです、と言うかFLY AWAYってなんですか?バカなんですか?死んできます?いや、もう死んできましょう、さようなら」
「じょ、冗談じょん!」
はっ、噛んでしまった。
冗談じょん!
いや待てよ、これはこれで可愛いかもしれないぞ。
「無しです」
「何この子殴りたい」
「ふふふ、やっぱり諒弄ってると面白いですね!」
「面白くねぇよ、と言うか早く家に帰るぞ。
腹減りすぎてお腹と背中がブチ切れそうだ」
「どこのグロ映像ですかそれは…。
それじゃ、早く買ってきてください」
「はいはい」
あれ?なんか俺がいいように扱われてね?
気の所為ですか、そうですか。
俺は素早く会計を済ませ、美梨と相談したところ、今日はもう帰ることにした。
下着がどうちゃらこうちゃらーとか言ってたけど、そんなの知らん。
と言うか妹のやつが家にあるし、それをちょっと使わせてもらおう。そうだそうしよう。
しかも、もう夜の10時だからね!
「あ、そうそう」
ショッピングモールからの帰り道。
電車の中で、あることを思い出した。
「どうしたのですか?」
「これあげるよ」
そう言って美梨の目の前に小さな箱を持って行ってやる。
「これは?」
「まぁ喜ぶかわからないけど、お前がこの家の家族になった記念だ」
「これくれるのですか?」
「そういうことだ、要らないなら捨ててもいいぞ」
美梨は手を左右にブンブン振ったあとその小さな箱を受け取った。
「要らないなんてとんでも無いです。
これ開けてもいいですか?」
「お、おう、いいぞ」
何か、照れるな。
妹以外の女の子にプレゼントとかしたことなかったしな。
「これは…」
まぁ俺がプレゼントしたものは、ただのヘアアクセサリーなんだけどな、
犬の形をした。
「ふふふ、可愛いです!ありがとうございます!」
早速美梨はそれを髪の毛に付けた。
まぁよく似合っている。
まぁ元がいいからな…
今思えば、美梨はかなり高スペックなのではないだろうか。
まぁ性格はアレだが、一緒にいると何かと楽しいし可愛いし。
それでも俺はこの子を好きにはなれない。
恋愛感情が無いって言うのが一番の理由だが、なんだろう。
また違う何かがあるみたいな。
あ、そういえば一つ聞くの忘れてたな!
美麗との電車で起こったあのこと。
あの後、自分で考えて言ったら一つのあることに気がついた。
「なぁ、美梨」
「何ですか?」
「恋愛感情のない俺が、恋愛の単語を言われたり、聞いたりすると拒絶反応が起こったりすることってあると思うか?」
「いいえ、多分ないと思います。
それがどうかしたのですか?」
「いや、聞いてみたかっただけだ」
ない……か。
まぁ予想通りと言えば予想通りだな。
これで確信に変わった。
つまり、こういう事だ。
『俺は恋愛についてのトラウマを持っている。』
恋愛感情のない俺が何故なのか。
そんなことは分からない。
だが、このことを今は美梨に言うべきではないと言うのは確かだ。
まだ人間界に来て初日の美梨は、頭がパング寸前のはずだ。
その事は、ショッピングモールでの美梨を見ていたらよく分かった。
騒いで隠してはいたものの、時折辛そうな顔をしていた。
だからもうちょっと美梨がこの世界に慣れるまで待とう。
そしてその時に話そう。
俺が昔恋愛をしていたかもしれないという事を……
ごめんなさい。
本当につまらなかったと思います。
自分で書いてて「なんだこれ」と思うことが度々ありました。
それと、誤字脱字など多かったと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回は前言っていたキャラプロフィールになると思います!
一応お楽しみにお待ちください!
でもあんまり期待しないでね!