取り敢えず友達が出来た。
初の投稿になります!
文はめちゃくちゃ、文字数も割と少ないですが、読んでいただけると幸いです!
それではお楽しみください!
『それではここで話を終わりたいと思います。改めて、皆さんご入学おでめとうございます』
いやまて、おでめとうございますって何語?
見た目50そこそこの校長が入学式で(しかも真顔)おでめとうございますって恥かしいにも程があると思うんだけど。
人生に一度しかない高校の入学式ぐらいきちんと閉めてほしい。
「あ、ありがとうございました。それでは、入学生退場!」
俺たち入学生はその言葉を受け、椅子から立ち上がる。
そして、訳のわからない校歌と共に体育館から退場。
そのまま16クラスある中の自分のクラスへと向かう。
この「日疾高等学校」は約2000人の生徒が通っており、校舎とグラウンド共に広い。
しかも俺でも目指せる程度の学力の高校だったので俺こと「御井 諒」はここに入った。
因みに俺は1ー5組。
ここからあまり遠くない場所にあるのでまったり歩いて行くことにした。
いやー、人間まったりが一番だよ!
〜〜〜〜〜
「んーここか」
1-5組と馬鹿でかく書いた紙が、教室の扉に貼り付けてあった。
他の組も多分そうなのだろう。
見てないから知らんが…
ガラーっと扉の音を立て、教室の中に入る。
すると、まぁ大半の人は緊張感丸出しの顔で椅子に座っていらっしゃる。
そして膝に手を置いてって、なんか葬式みたいだな!?
俺は、前の黒板に張り出されてある紙から自分の席を確認する。
ほう、一番後ろか。
これはラッキーだな!
眠れるし眠れるし眠れるし…etc
早速その寝放題な席に移動し、荷物を置いてからスマホをいじり始める。
いや、まだ寝ないよさすがに。
「ねぇねぇ!」
「…」
なんだ煩いな。
「ねぇってば!」
「ふぁっ!?」
あ、俺か!気づかなかったわ。
「ふぁっ!?じゃないよまったく!なんで反応してくれなかったのさ!」
「いやー、知らない人から声をかけられても返事したらダメよ。と言われたので妹から」
「いや…私そういう人じゃないから!て言うか妹に言われてどうする兄!」
うん俺もそう思う。
こんな自然に高校に不審者が居るとかもう事件だろ。
ポリさんに厄介になるのだけはごめんだよ本当に。
え、兄って妹より階級下じゃないの?
知らなかったわ、てへっ!
「まぁそゆことだ。それでどうした、病気にでもかかったのか?」
「……ッッ。
いや、病気にかかってたら貴方には言わないよ。犬に言ったほうがまだ助かりそうだし」
「なにそれ酷い。んでどうした、病院に行きたいのか?」
「まだそれ続けるの!?違うよ違う!あの、その……お友達になりませんか?」
「オッケーオッケー」
「軽すぎない!?」
「軽いのだけが本能です」
「いやそんな真顔で言われても…
はぁー、緊張して喋りかけた私が馬鹿みたい」
軽いって言いことだと思うんだけどね!
はいはいって返事しとけば良いし。
後でめんどくさい目に合うけど…
「まぁ、1年間よろしくね!」
「よろしくよろしく〜」
「だから軽いって!」
もう軽い男ってことで許してくださいよ旦那…
〜〜〜〜〜
「そう言えば君、お名前何て言うの?」
そういえば言うの忘れてたな。
「あぁ、御井 涼だ。君は?」
「私は『立園 美麗』だよ。美麗って呼んでね!御井君」
「美麗か、いい名前だな。
改めてよろしく」
「え、あ、うん!よろしくね!」
なんで恥ずかしがるし…
と、挨拶をしているうちに教室の扉がガラーっと音を立て開け放たれる。
見た目20代ぐらいのお姉さんと言った感じの人が教室に入ってくる。
一応と言ってはなんだが、スーツ姿だ。
かなり綺麗な目鼻立ちをしていらっしゃる。
うちの母親にも見せてやりたいぜ!
「それではホームルームを始めます!
って言っても自己紹介だけで今日は終わりなんだけどね」
えー!
自己紹介なんて子どもじゃあるまいし!
などとクラスのみんなは喚いている。
だが、自己紹介は案外大事なものだ。
自己紹介で自分の趣味などをさらけ出すことで同じ趣味の人が寄ってくると言うこともあるし。
社会に出てから自己紹介を行う場などよくあると聞いたことがある。
まぁ自己紹介は大切ってことだな!
「それではランダムに行きます」
先生は目を閉じ、俺たちの名前が書いてあるであろう紙をぐちゃぐちゃに混ぜ、1枚の紙を引き当てた。
「それでは御井君がトップバッターです!よろしくね!」
え、俺…?
嘘だろやめてくれよ。
いや本気で。
「えっと、名前は御井 涼って言います。取り柄は軽いことです、あと軽いのだけが本能です。1年間よろしくお願いします」
シーン…
あれ、なんかおかしかったかな?
皆東大寺の大仏みたいになってんぞ。
いや、手とかは普通だけど…
「あ、ありがとうございました。次…」
こうして俺の完璧?な自己紹介が終わってから次々と皆の自己紹介が行われた。
そして最後の自己紹介は美麗となった。
「立園 美麗と言います。趣味で絵を描いたりしています!絵が好きって人は話しかけてくれたら嬉しいです!それでは1年間よろしくお願いします!」
「はいっ!ありがとうございます。それでは最後にこの私!」
あぁ、先生も自己紹介するのか。
まぁ呼び方とか色々あるしな、うん。
「1年間、この1年5組の担任を受け持つことになった『横風 莉乃』と言います!相談とか色々聞くので頼ってきていいですよ!」
莉乃先生がその言葉を言い終えると、拍手が起こる。
そしてもう午後1時ということで、これにて解散。
明日からは普通の授業があるからとのことで皆嫌々言いながら帰宅した。
もう既に友達を作っているコミュ力の高いやつらは友達と帰っていった。
俺にコミュ力などあるわけがないので俺も一人で悲しく帰宅…ではなく
「ねぇ、御井君!一緒に帰らない?」
「ん?ああ、いいよ」
軽い口調ですっと返し、美麗の帰る準備が終わるまで待った。
「よしじゃ、帰ろっか!」
「はいよ」
こうして俺たちは駅まで絵についての話で盛り上がり、電車の中では家の場所とか話したりした。
美麗から聞いたところ俺の家の最寄駅と美麗の家の最寄駅が一駅で行ける場所にある。
つまりは美麗が先に電車を降りることになる。
これって送って行ったほうがいいのか?
まぁよくわからないが美麗に聞いてみたら済む話だな。
「なぁ美麗」
俺は電車の扉にもたれかかりながら聞いてみた。
「ん、どうしたの?」
「これって家まで送って行ったほうがいいのか?」
「え、なにを?」
「美麗をだよ」
「あぁ、そんなの気にしなくても大丈夫だよ!彼氏でもあるまいし」
「ッッ……ハァハァ…そ、そうか」
ウニョウニョと何かが心で動いた気がした。
いや、動いたというか心の底に眠っていた何かを目覚めさせた感じ。
そしてなんだこの感覚は…
後、この異様な吐き気。
風邪とかでは絶対に違う他の何か。
「あれ、どうしたの顔色悪いよ…」
美麗が心配そうな顔で俺の顔を覗き込んできた。
俺は大丈夫大丈夫と手で合図を送ると深呼吸をして、体を落ち着かした。
幸い、この異様な感覚はすぐに消えてくれたのだが、なんだったのだろう。
今まで感じたことがないような感覚だった。
そんなことを考えているうちに、美麗の最寄駅に到着する。
俺はバイバイと言い、軽く手を振った。
まだ美麗は心配そうな顔をしていたが、最後にはニパッと笑ってくれた。
その優しく包み込んでくれるような笑顔は、生涯忘れないだろうと思えるほどに脳裏に焼きついていた。
〜〜〜〜〜
家に帰ると、珍しく母が帰っていた。
普通夕方に帰ってくるのだが、今日は昼までだったらしい。
今は午後1時45分、昼ご飯を食べるにはちょっと遅いかもしれないが学校が自己紹介で長引いたので仕方ない。
「ちょっと涼、昼ご飯を食べる前に話しておくことがあるの」
「どうしたんだ?」
生まれた時から住んでいるこの4LDKの一軒家のリビングで制服から着替えていると、かなり真剣な顔をした母が立っていた。
いつもは俺に似てチャラい母だが、真面目な話になるとかなり真剣な顔になる。
俺に似てって言うか俺が母に似たのだが…
「貴方、今日高校でお友達は出来たの?」
「え、出来たよ一人だけ」
なんだそんなことか。
もっと真剣な話かと思ってたぜ!
「それは女の子?」
母は、有無を言わさぬ勢いで聞いてきた。
あのー、子どものことそんなに詮索しすぎると嫌われますよ?
怖いから答えるけどさ。
「そうだけど…なんかあるの?」
「そう、なら1つだけ聞いてほしい願いがあるの」
「ん、なんだよ?」
「高校の間に好きな人を作りなさい!」
「は?」
えええええええぇぇぇぇえぇえぇえぇ〜〜〜(ビブラート)
どうでしたでしょうか。
誤字脱字割と見直しているのですが、あったのならすいません!(ぺこり
それでは早いですが、続きを書いてくるのでお楽しみにお待ちください!