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紡がれ行くあの過去  作者: 榊屋
第二章 突然が当然のこの世界
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42-Crash Rush-

 はい。


 時間軸戻りました。

 退院したその日、9月1日に始業式があった。


 俺達は始業式を受け、その後のホームルームを終えてから学校を出た。残りは全てサボった形になる。

 そして隼人の家に向かった。

 夏休みも明けたのでこの家には住んではいない。だから今回は遊びに来たのと同じような形なる。


「早く着替えろよ。急ぐぞ」

 俺はそう言って隼人をせかす。

「焦るなよ。君も着替えてないじゃないか」

「俺はここに服は置いてないんだよ!ていうか、だったらお前だって制服で行けばいいって言っただろ!」

「叫ぶなよ。うるさいな・・・・・・」

 叫ばせるような事するなよ!

 言わなかったけど。

 そして部屋から出てきた彼は、いつも通りの私服姿で出てきた。


「さっさと行くぞ」

 俺はそう言って先に玄関で靴を履いて、外に出る。

 しばらくしてから、隼人はゆっくりと現れてきた。

「・・・・・・遅いぞ」

「いいだろ。のんびりやろうぜ」

 そう言って隼人は先に歩き始めた。それを追うように俺もついていく。

 目的地は警察署だ。

 そして目的は当然、今日元さんだ。




 警察署に着くと龍兵衛さんが居た。

「来たか。今回はお手柄だったな、と言っておいてやろう」

 龍兵衛さんは言った。

「・・・・・・ということは・・・・・・」

「ああ。あの3人は死んだ」


 今日元、久留巳、更級は東先輩の部下によって、あの家の中に縛り付けられていたそうだ。

 そして今日元を倒した瞬間に家は崩壊して、3人とも家に押しつぶされて亡くなってしまった。


 ということになっている。


 本当は違うそうだ。

 久留巳、更級は東先輩の部下によって、拘束後は外で見張られていたが、突然、東先輩の部下達が気絶させられた。

 そして部下達が起きた時には2人の姿はなかったそうだ。

 同様に今日元も一緒だ。俺(正確には健)が今日元を倒した後、家は崩壊した。そして今日元の肉体はそのまま家の中にあった。が、その躯も見つかっていない。


「周りにいたメディアに関しては上の方々が処置してくれたようだが・・・・・・」

「つまりはあの3人が消えたのは、上の方々が連れ去った、と考えてよさそうだな」

「そこまでして彼らについて調べたかったのか・・・・・・」

 隼人はそう言って、考えるような素振りを見せた。

 が、すぐに顔を上げた。


「だが、その所為もあってか今日元・・・・・・姉の方の今日元はこの警察署に縛られたままになっているな」

「それでも以前ほど行動に制限はされていないんでしょう?」

「上からの命でな」

「まぁ・・・・・・当然といえば当然なんだろうけど・・・・・・」

 つまり、警察署にしばったままにする代わりに、行動に制限が掛からなくなっている。つまり今日元さんも自由に行動が出来るわけだ。

 今日元さんがそれを喜んでいるかどうかは分からないけれど。


 そんなこんな話している内に到着してしまった。

「俺はここにいるからさっさと行って来い」

 龍兵衛さんはそう言った。


 俺達は扉を開けて入った。


 さて、今日元さんの反応はいかに。

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