17-Explain Explode-
初めて意味のある題名・・・・・・。
どうなっている・・・・・・!?
部屋を開けるまで気付かなかったくらいに、他の場所には被害はなく――当然、隣接する壁、窓、扉は全くへこんだり膨らんだりする事もなく、この部屋だけが爆発されたような印象を受ける。
「まさかの襲撃だぜ・・・・・・」
龍兵衛さんはそう言って、後ろから現れた。
全く傷は見られず、衣服に多少の汚れがついているくらいだ。
「無事だったんですか・・・・・・?」
「全員ちゃんと無事だった。あの2人のおかげでな」
そう言って、近くの椅子に座らされた。
「探偵が誰よりも早く気付いて、その後あの、暴走族少年が手からバイクを出して、爆破の被害を抑えた。おかしいとは思っていたが、やっぱりアイツもお前らと一緒なんだな」
龍兵衛さんはそう言って渇いた笑いを上げた。
「・・・・・・」
「全く、この世界は何時からこんな意味不明になってたんだ・・・・・・」
「隼人は昔から――卑弥呼が居た時代から、こんなものだったと言っていました。気付いたかどうかが問題なだけだと」
「じゃあ、知りたくなかったものだな」
龍兵衛さんはまたも笑う。
「あの2人は行ったぞ」
「そうですか」
「で、お前も行くんだろ?」
「残念ながら当然です」
「じゃあ、気をつけていけ。悪いけど手がかりは何一つ無いから頑張って捜すんだな」
「はい。でも、心配要らないですよ」
俺はそう言って、爆破によって空けられた壁に立った。
「手がかりはありますから」
俺は走り出す。
そして携帯電話を取り出した。
「・・・・・・」
まずは待機。
しばらくすると電話が鳴った。
「電話してきてくれると信じてました」
『おかしなことになってるな』
通話相手は今日元さんだった。
「彼らはどこに居ますか?」
『俺は見える風景を伝える以外の事は出来ない。地名は覚えてないし、見ただけじゃ何処かも分からないからな』
「じゃあ、それでお願いします」
『隼人と東は別行動中だ。東はバイクで走れる範囲を走っている。隼人は街の中を探索中』
「つまり向こうも見つけられてないということか・・・・・・」
ありがとうございました。
俺はそれだけ言うと、通話を切って走り始める。
「さてと・・・・・・追跡は俺の十八番だ」
先ほど言った手がかりとは、俺がこの右手で触れた記憶に基づいて、犯人を捜索する事である。
記憶から相手の情報を揃え、それと同調するものを地面などの記憶から捜していく。
集中力を使うが、かなり正確な足取りを終えるのだ。
「・・・・・・見つけた」
再度、俺は足の動きをせかす。
・・・・・・どうでもいいけど。
本当にどうでもいいんだけれど。
『手がかり』を捜すのは俺の右『手に掛か』っていて、それは俺にとっては『お手の物』なんだよな。
あー、しょうもない。