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紡がれ行くあの過去  作者: 榊屋
第二章 突然が当然のこの世界
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14-Flag Falcon-


 家に帰ってきた隼人に奴らの話をした。

「そんな事だろうと思っていたよ。僕も違和感を感じていたところだ」

 隼人はそう言って、ソファに座った。


 あの後、取り敢えず東先輩を家につれて帰って、応急処置をした。

 そして隼人は帰ってきて言ったのだった。

「違和感?」

「そ。違和感」

「・・・・・・どんな?」

「話すと長くなるけど」

 といいつつも得意げな顔をして彼は言う。

「僕たちが殺人現場を歩き回っていた時に出会った謎の連中は、集団行動で、しかもアクターを理解していたうえで行動していたように思う。対して如月たちはアクターのことは知らないし、集団で行動しているような様子も無い・・・・・・んだろ?」

「ああ。あの5人で『シンデレラ』と名乗っていたのだから、恐らくそういうことだな」

 東先輩が代わりに答える。

「つまりは模倣犯・・・・・・ということだろう」

 隼人はそう言って、

「急いでココを出るよ」

 と続けた。

「何で?」

「この家が最悪、破壊されるかもしれない以上、このまま居るわけには行かない。模倣犯側はどうも、兵力と武力が優れているようだからね」

「で、どうするんだよ」

「まずは警察署だ。あそこなら模倣犯たちも狙ってはこれない。話をして龍兵衛さんに入れてもらおう」

「俺も入れてもらえんのか?言っても暴走族だぜ?」

「分からない。でも今は時間が無い。早めに行動しておく事が大事になってくる」

 隼人は言いながら自分の部屋へと歩き出す。

「アイツは行動が早いな・・・・・・」

「誰よりも早い行動・思考をする人。で、『隼』のような『人』だからな」

「なるほど・・・・・・」

 東先輩は笑うと、玄関に向かって歩き始めた。

「さてと・・・・・・」

 これからの行動に身を任せる前に、俺なりに考えておこう。


 東先輩の情報は、如月のことから間違いだったと推測した。

 しかし、あの情報がもしも模倣犯のみのじょうほうだったとすれば、あながち間違いではなかったということになる。

 と、いうことは、だ。

 犯人はガキで、恐らく金持ち属性の人間だな。さらにアクターである可能性が高いわけだ。となればそれは俺と隼人の出番であるってことか。龍兵衛さんに丸投げして、俺達はのんびり過ごすことも難しい。そもそもその気になれば犯人達は警察署だって破壊しかねない。


 まあ、目の前に困った人が居る以上、俺が動く理由になる。

 動かないわけには行かないよな。


「ソウメイ君」

 隼人はそう言って、リビングに顔を出す。

「Are you ready?」

「OK,let's go!」


 今宵は誰を助けるのか・・・・・・。

 『隼』の背中に乗って、頑張るとするか。

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