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紡がれ行くあの過去  作者: 榊屋
第一章 始まり始まり、この世界
14/81

14-因縁の予感-

「43・・・・・・!?」

「ああ。こう見えてな。よく若く見られるけど、俺はこう見えてベテランなんだよ」

「そう・・・・・・ですか」

 何だろう、見た目の年齢はまぁまぁ近いのに、実年齢は父くらいあるのが悲しい。

「・・・・・・」

 父か・・・・・・。

「で、話を聞かせてくれるか?」

「はい」

 隼人が話を始めた。

 大体は普通のないようだったが、俺達が出会った犯人の話(すなわちナイフが浮いて、飛んできた話)は、隠して、自分達が殴られそうになった事を話した。

 俺は一言も口を出さなかった。食い違いが生まれたり、アイツの筋書きと違ったりすると困るだろうと判断した。

 ゴメン、嘘。口を出すなと、隼人に言われたんですよね。いやはや、ホント・・・・・・。

 悲しい気分になりました。


「なるほど・・・・・・」

 龍兵衛さんはそう言って頷き、双葉を見る。

「やはり情報から考えても、そういう人間が居るようですね」

「だな。雷を落としているのか・・・・・・?」

「・・・・・・」

 どうやら警察側も『そういう』事件として処理していくらしい。だが、超能力者という意見では固まっていないらしく、科学の賜物という事になっているようだ。

「1つ、いいでしょうか?」

 隼人が聞く。

「何だ?」

「警察はあの中心街で何か起こるとして、配備されていたんですよね?」

「ああ、俺達もそこに居たぜ」

「そうですか。状況に関して知りたかったんです。ちなみに2人はどこ担当だったんですか?」

「ん?」

「龍兵衛さん!情報の漏洩は禁止です」

 双葉さんがまだ何も言っていない龍兵衛さんを止める。

「ああ、分かってるけど、言ったって問題ないだろうしな」

 と龍兵衛さんは立ち上がった。

 そして右手を出す。

「なんとなく、お前らとは因縁になりそうな気がする」

「同意見です」

 隼人が握手する。その後、僕のほうにも龍兵衛さんが、手を伸ばす。

 その手を俺は右手で取った。


[配置:ロックを確認しました。解除コードの確認後、もう一度入力をお願い致します]

 静電気をかけること3倍の衝撃で、反射的に手を離した。

「いって!」

「うお!?」

 俺と龍兵衛さんは同時に反応した。

「何だ?静電気か?こんな時期に」

「・・・・・・」

 今のはなんだ?一体何が起きたんだ?


「大丈夫ですか?」

 双葉さんが俺と龍兵衛さんを心配してくれる。

「まぁ、痛みはあったけど。静電気みたいなもんだろ?」

「彼は昔から静電気関係を溜め込みやすいようです。いつも、ドアノブとかに手を掛けた時に、なっていますから」

 隼人がそう言って言い訳する。

「ところで」

 さらにそう続けた。少し語尾が強調されている。

 隼人の思っていることは・・・・・・俺の体が感じるところでは『焦り』と『予感』だな。

「2人はどこに配置されていたんですか?」

「ああ、その話か。えっと、双葉は中央街の事件が起きたところから100メートルくらい離れた電気街のところだったな」

 龍兵衛さんのセリフに、双葉さんは驚愕の表情を浮かべる。『言っちゃった』ってところかな?

「で、俺の配置は確か・・・・・・ああ、そう」

 龍兵衛さんの口から出たセリフ。


 それが今回の事件を左右する。


「屋上だよ。あの近くのビルのな」

「屋上・・・・・・!」

 屋上に配置されていたのは・・・・・・龍兵衛さん!?


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